夏の自主企画の自分的総括

夏っぽい作品が読みたい!
という単純な考えのもとに行われたこちらの自主企画。
https://kakuyomu.jp/user_events/16818792437773493522

なんと最終的に93作品もの参加があり、期限の8/31を過ぎてもまったく読みきれず、すっかり秋になってしまいましたが、概要を見て気になった作品は概ね見ました。
「見ました」ってなんぞや? と突っ込まれそうですが、読み終わらなかった(挫折した)作品もあるので、「読みました」と言うとちょっと違うかな……と。
読み始めた短編は概ね最後まで読みましたが、やはり途中で「求めているものと違うな……」と思ってしまったものもあり、そこに関しては悪しからず。
中編以上の作品については、序盤を読んで強く惹かれたものは最後まで読ませていただきました。
読みかけて止まってしまった作品もあり、まだ続きを読もうかな……と思っている作品もあるのですが、すっかり涼しくなってきたので、一旦ここでお気に入りの作品をいくつか紹介させていただき、自分の中で一区切りとしたい所存です。

というわけでマイベストセレクションです。

R66【ワンナイトサマー One Night Summer - 1996】/ZEIN様
https://kakuyomu.jp/works/16818792435400645247
懐かしき90年代の夏!
今ではもう信じられないような話ですが、こういう時代が本当にあったんですよ。
そして描写よりも行動が夏。少年たちの浮ついた感じがたまりません。
拙作『サマーナイト・レポート』と比べてみても、10年間の社会の変化がダイレクトに感じられて面白い気がします。

歌って踊れる女子高生ですので/ぺしみん様
https://kakuyomu.jp/works/16816927863127276830
レビューに書いたとおりなんですが、現代的な人物造形、夏の田舎の美化されていないリアリティ、些細な出来事を積み重ねたことによる小さな変化を描き出す筆致、素晴らしいの一言。

レモネード/森陰五十鈴様
https://kakuyomu.jp/works/1177354054893126419
白いワンピースに麦わら帽子の女の子と夏デート。甘すぎるレモネードのようでいて、ほのかにレモンピールの苦味が心地良い読後感。
人物描写も情景描写も見事で、理想の夏でした!

ベストサマーメモリーズ/森上サナオ様
https://kakuyomu.jp/works/16818093082210976701
どこか懐かしさを感じる青春SF。
SFだからこそ描ける、夏の終わりの切なさ。
短編にもかかわらず、10年の歳月を追体験しました。

晴れやどり/清瀬 六朗様
https://kakuyomu.jp/works/16818792436584766364
暑すぎて熱暴走する百合小説。
そんなにガチ百合ではないんですが、暑すぎる夏にはこんなこともあるんじゃないかと思わせるような描写にあてられました。

鯨よりも深く/つるよしの様
https://kakuyomu.jp/works/16816452221487005352
アイデア、設定、構成力、文章力、どれをとってもハイレベル。
冷房が使えない環境を見事に作り上げ、そこからこんなふうに展開するとは!

……と、特に印象に残った作品を列挙してみましたが、他にも夏らしい作品が沢山あり、★3を付けさせていただいた作品も多々あります。
カクヨム甲子園の応募作も結構あって、技術的には甘い部分があっても、WEB小説の流行とか考えず書きたくて書いてる感じが良かったですね~!

今さらではありますが、参加してくれた皆様ありがとうございました!
それ以外の方も、気になる作品があれば読んでみてくださいませ。

2件のコメント

  •  「自主企画を立ち上げる人というのはどんなだろう?」と、以前から思っていたのですが、まさかの身近(?)な方が✨
     そもそも、自主企画って、参加した事も、企画主さんに作品へのコメントをいただいた事もあるし、自分でも、企画に参加したらば、その企画に参加している他の方の作品も読もうと思っているのですけど。でも、大抵は、すごい数の参加があるではないですか? 自分は、読めるのは精々2、3作だし、企画する人はすごいなぁと思っています。

     このノートでご紹介の作品も、覗いてみますね。

     この連休は経理事務作業中のデリカでした。
  • デリカさん、コメントありがとうございます。

    いやー、こんなに参加があるとは思いませんでした。一口に自主企画と言っても、自作の宣伝のためにやっている全く読む気のない主催者や(それが悪いとは言いませんが)、読み合いがマストな企画が多いなかで、読ませて! というスタンスで行ったからでしょうね。

    まあ、最初から「多数の場合はタイトルと概要で気になったのを読む」とは言っていましたし、「最後まで読むとは限らない」とも言っていましたので、自分の趣味で楽しく読めるものだけを気ままに読みました。

    思った以上に良作が多くて楽しめましたよ!
    ここにピックアップした作品は特にオススメです!
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