私も古い人間なので、「クリエイターは作品で勝負すべき」という意見には常々同意しているのですが、これだけ「物語」が溢れている中で、最初に「見つけてもらう」ということが容易でないことは認識しています。あの「オトナブルー」でさえ世間に見つかるのに三年もかかったという事実には衝撃を受けました。
故に久方ぶりに個人での創作活動を再開するにあたり、自身によるSNSでの情報発信は不可欠だろうと以前から考えていました。ということで、ツイッターアカウント(@seya_suijun)を開設しましたのでまずはご報告いたします。
ちなみに私は普段、別名義でゲームのシナリオを書いているのですが、いつの頃からか与えられた題材でシナリオを書くのが当たり前になり、自分自身の「書きたいもの」を見失っていたことに気づきました。もちろんゲームは企業が大きな資本を投下してチームで作るものなので、自分が「書きたいもの」を押し通すことはできませんが、与えられたコンセプトの中でいかにユーザーに喜んでもらえるものを作るか、ディスカッションを繰り返しながらシナリオを作っていくのもまた楽しいものです。しかし一方では、物語を作り始めた頃の初期衝動を取り戻すべきではないかという想いもあり、自分が本当に書きたいものはなんなのか、私は自問自答を繰り返していました。
そのときに頭に浮かんだ物語が、現在執筆中の『サマーナイト・レポート』です。
そうした理由で個人での創作活動を再開したがゆえに、この作品は自分の趣味だけでできています。世間でどういったものが流行っているから取り入れようとか、そういったことは考えていません。
とはいえもちろん、作品が読まれなくても良いかといえばそんなことはなく、やはり書くからには多くの人に読んでほしいし、どこかにきっとこういう物語やキャラクターが好きな人がいるに違いないと思って書いています。
そんなどこかの誰かに届けるためには、カクヨムというある意味クローズドな空間だけでなく、もう少し人目につくところで何かしなくてはならないのでは、というのはカクヨムで発表しようと決めたときから考えておりました。
とはいえアカウントを作ってみたのはいいものの、果たして何を書けば良いのやら。真面目に考えると140文字に収まらないし、ツイッターらしいノリにしようとしてみても私には難しかったようです。会社のアカウント用にテキストだけ書くというのは結構やっているのですが、それはお題があってのことだし、これまでSNSは見る方に特化してきたので、仕組みもちゃんとはわかっていなかったり。
そんなこんなでこのノートを書いている現在、まだ見に行くような価値のあるアカウントにはなっていませんが、今年はいろいろとこれまで避けていたことをやってみようと考えていたので、できる範囲で続けていこうかと思います。