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色の戻った世界


 この間、たまたま目にした、松岡正剛さんがつくられた編集学校のトライアルを、気軽に受けてみました。仰々しいテストではまったくなく、答えた内容に関して丁寧にフィードバックをもらい、なかなか手ごたえのあるトライアルでした。しかし、このテストの本当の効力がわかったのは、四、五日たった頃…。
 トライアルでは、私が自然と色に対して目がいく性質であることがわかって、それが編集なんだ、ナイス、とレクチャーしてもらいほめてもらったものの、そんなん当たり前やんと思って、特に気に留めてませんでした。普通のことだしなあ、と思って。
 その次の日、週末がはじまって、なんとなく休日気分で機嫌よく、漫画のお話づくりをしていると(ネームをやる、ネームが出来る、と業界ではいいます)タイトルは「スコットランドの青い雨」に、するすると決まりました。そこから私の青に対する執着と、色に対する執着が、いつも以上に始まりました。緑もその範疇に含まれている様で、普段は気にも留めない、玄関に飾ってあるシスレーの絵葉書の緑にも、目が離せなくなり、父親の放ったハンドタオルの青、シンクのうえの洗剤の緑、などなどまさに「目に入ってくる」状態。そういう状態を、「編集」している、と定義し、それらを意識するのが「編集力」ということなのでしょう。いやあ、お見事というのか、先生とか学校って、すごいな…といま思いました。
 素質や個性を伸ばすって、「ずばり」を言ってくれる、ということなんじゃないでしょうか。そしたら、勝手にやる子は、勝手に成長していくから、勝手にできない子も、そこからヒントとか、刺激も得られます。社会生活では、なかなか本質をついてもらえないことが多いので、これからは学校ブームがはじまるかもしれません。

余談
 スコットランドの国旗は青で、セントパトリック(昔の偉いスコットランドのお坊さん?です)のカラーは緑ということを、昨日「開高健のスコットランド紀行」を見ていて気づかされました。知ってるつもりだったけどわすれてました。

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