なにか刺激をもらえるかなと思い、見てきました。
地元の映画館の四番シアター。
田舎の平日の昼間なので、客席は互いに隣り合うことがない程度の埋まり具合。混雑はしていない、かと言ってがらんどうでもない、程よく落ち着いて見ることができる好い按排。
客層は若いカップルから、年配の方まで幅広かった。男女の比率に偏りもないように見えた。ただ、夏休みが終わったこともあり、子供は一人もいなかった。
映画の予告が終わり、本編の上映が始まる。
映画館で映画を見るのは、何年ぶりだろう。
エンディングロールが終わると、ポツポツと周囲から声が聞こえてくる。
どの言葉にも共感できてしまう自分がいた。
自分は偏屈な人間なので、映画を見終わった後、他人の感想が聞こえてくるのを煩わしいと思い、解釈の違いを心の中で否定することも少なくなかった。けれど今回はそういった感情にならなかったのが不思議だった。
人の共感性を高める効果でもあるのだろうか。
自分は一人で見に行ったので、感想を言い合う相手もおらず、それでもこの映画の感想を言葉にしたい気持ちが強く、恐らく人の目に触れることは稀であろう、この場所にひっそりと書き残しておこうと思う。
面白かった。
純粋に映画を楽しめたのは、本当に久しぶりな気がする。
見てよかったと思える、好い作品でした。