珍しく休暇を取ったので、某ハーブショップが運営するハーブガーデンに足を運びました。
私がハーブガーデンでやることはひとつ。拙作『遺形の承継者』で名前をお借りしている植物たちの姿を探すことです。音だけ先に貰っているので、それがどんな植物なのか、できれば生で見たいわけです。とは言え、日本の屋外で栽培可能なものは限られるでしょうから、図鑑でしか目にすることのできない植物もありますが……。
というわけで目を皿のようにして名札を覗いて回ります。知った音を見つけたら「これが~~なのか!」とその植物を観察する……順序が逆ですね。
それはそうと、ガーデンの駐車場に到着早々、拙作の主人公に名前を貰ったバーベイン(作中ではヴァーヴェインと表記していますが、世間ではバーベインが一般的のようです)がアスファルトの割れ目から雑草よろしく生えていて……というかどう見ても雑草です。
添付画像の左側がそれです。
この草、どの程度ハーブとして日本で認知されているのか、薬草に詳しい方なら誰でもご存知なものなのかは知りませんが、少なくとも私は、自分でこの草を育てていなかったら全く気付かなかったと思います。
洋の東西を問わず荒地に自生しているとも言われるので、実際こんな風にどこかしらで生えているのかもしれませんが、私はこれまで道端などで見たことがないのですよね。
ガーデンの至るところに生えていて、どれも微細な花を咲かせていましたが、これがバーベインである、という表示はついぞ見かけませんでした。本当に雑草として生えてるのか……。
ただこのコモン・バーベイン(Common Vervain)の他にブルーバーベインという園芸品種があり、こちらはきちんとガーデンの中で名札付きで植えられていました。添付画像の右側です。
ブルーバーベインは今回初めて咲いている姿を見たのですが、コモン・バーベインに比べてかなり見栄えがします。バーベイン=地味という認識がすっかり染みついている身からすると、ビックリするくらいに。
私がバーベインの苗を購入した通販サイトでは、コモンは用途にティー、浴用などと明記されているのに対し、ブルーは観賞用としか書かれておらず、どうにもポチる手が止まったものですが(どうせなら使いたいので)、でも植えたら綺麗かなぁ、と心が揺れました。もう植える場所ありませんけどね。
……とまあ、自分にしか分からない盛り上がり方をしてガーデンを満喫しました。全体的に植えられている種類も多く、ハーブガーデンとしてはかなり広くて、大変楽しめました。物凄く暑かったですが(猛暑日)。
近況ノート、もっとたくさんの画像を添付できるなら、拙作に出てくる固有名詞を持つ植物のうち、何に出会えたのかご紹介するところですが、ひとつの画像にまとめるのは大変なので……。
近況と言えば、不眠がひどくて執筆が捗らない日々が続いていたのですが、ようやく少し落ち着いてきて、少しずつ書けるようになってきました。当たり前ですが、眠れないと創作どころではなくなりますね。
ガーデンが隣接するショップではリツェア(正しくはリツェアクベバ Litsea Cubeba)の精油を買いました。拙作では、大陸唯一の帝国に名前を貰った植物です。
柑橘と針葉樹を合わせたような香りがとても落ち着きます。安眠に一役買ってくれることを期待しています。
それでは、おやすみなさい(いかん、日付変わってた!!)。