https://kakuyomu.jp/works/16817330650090488047/episodes/16818093086764830944120話upしました。
音戸邸の「音戸」については、本編でもミケが説明したとおり、元々は「大殿(おとど)」という称号だったのがいつの間にか苗字か屋号のような呼び名になってしまった、といったいきさつがあります。
おとどといえば、枕草子に登場する一条天皇の愛猫、「命婦(みょうぶ)の御許(おとど)」ですね。
「音戸邸」もそこから着想を得て名づけました。
猫の呼び名としては日本最古の例だそうですが、しかし「命婦」は貴族の女性の称号、「御許」は女性に対する敬称なので、結局本名という感じではないんですよね。
無闇に貴人の本名を記したり呼んだりはしない時代のことなので、こちらの猫も常に称号で呼ばれたのか、別の本名があったのかどうか。