明けましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になりました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
とはいえ、新年早々暗い話になりますが、年をまたいで刷新されるのはカレンダーくらいのもので、世界が大変な状況にあることも、この国とこの社会が低迷していることも変わりません。
物価高なのに賃金が上がらず老後が不安な状況も変わりませんし、新年だからといって政治家や経営者が急に有能になる訳でも、急にカリスマが現れて我々を幸せにしてくれる訳でもありません。
夢も希望もない、好ましくない現状を打破するビジョンはおろか意志さえないのに、明るい雰囲気を偽造して、「新年早々暗い話をするのはよせ」、「スポーツ大会が始まったからには水を差すな」、「批判ばかりするな」などと他人に文句をつけながら耳や目を塞ぎ、開き直り、結局“何もしない”まま日々をやり過ごそうとする人たちには、正直、うんざりしています。
「えらい人」が、新年だからというだけで妙に清々しい顔をしていたら、後ろ暗いことをうやむやにしようとしている可能性があるので、表立って反抗しないまでも、警戒心を持って接してください。
批判精神はお金にはなりませんが、文芸には必要なものだと思います。
書き手の皆さんには、批判精神を胸に、魅力的な小説を書いていただければ幸いです。
楽しみにしております。