今まで日本時刻の朝は短編、夜に長編を掲載してきましが、貴重なご指摘をいただき、今日から、方針を変えることにします。カクヨムコンを始める時には整理整頓して見やすくしたはずなのに、すでにものが増えすぎて、もうぐちゃぐちゃになってしまった引き出し。本人にも何をどこにいれたのか、わからない状態で、これでは、読んでくださる方も、大変でしたよね。それなのに、読んでくださった方々、ありがとうございます。
ここからはしばらく、長編一本でいってみようかと思います。
この「エメラルド色」の長編は「砂漠」の国が舞台です。夫の最後の赴任地が砂漠の国で、でも、あそこを突然去ることになり、もう二度と戻ることができなかったので、思い出さないようにしていました。でも、私、砂漠大好きなので、懐かしくて、時々、書いてしまいます。
今回のリクイという少年が住んでいる小さな家とナツメヤシの木、あれはオマーンのサララで見た光景。あ、主人公の女子の名前を「サララ」にしてしまっていました。ラクダ競争はクエートで見ましたが、強烈な印象があります。ハヤッタという謎の人物が前は眼医者というのは、シリアに行った時、前大統領の長男がバイク事故で亡くなり、次男があとを継ぐことになったのですが、彼はそれまでロンドンで眼医者だったと聞いたことから。砂漠には眼病が多いです。そうそう、クエートはもちろんイスラム教国ですが、カトリックとプロテスタントの教会がひとつずつあります。それはかつて国王の眼病を治してくれたのが、キリスト教の国から招いた眼医者だったからと聞いています。サーディナーレ姫の話は、イランに行った時、この国は以前はゾロアスター教。火を祭る宗教で、そのテンプルを見たから。リクイが鳩の糞で野菜を育てるのは、トルコのカッパドキアで。鷹狩り、スーク(市場)、結納のラクダ、砂嵐、などなどの私にはその絵が見えます。
でも、ニニンドがよく屋根に上ったり、飛び降りたりするのは、中国の「陳情令」からです。あのふたりのイケメンに、ちょっとはまっていたので(笑)
そんな思い出をつめこんだ一作。二十万字超えの長い作品ですが、読んでやってくださるとうれしいです。
下の写真はティソが描いた「三博士の礼拝」です。東方の三博士が星を見て、救い主が生まれたことを知り、ラクダに乗って、会いにいく場面です。ラクダ、瓦礫沙漠、それにクリスマスが近いので、これを選びました。
物語の中では、サララはこんなふうにして砂漠の道案内をしています。