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  • エッセイ・ノンフィクション

その5「折り紙の行方」

 昨日息子が学校の先生に折り紙を貰って来た。アメリカの先生は子供が良い子にしているとポイント制にしてご褒美を与えるパターンが多い。毎回先生が変わっても、今日はキャンディーを貰っただの、シールを貰っただの、ペンをくれただの。何だか物で釣ってるみたいだなと毎回腑に落ちない。

とはいえ、折り紙は息子の興味をそそった。宿題を終わらせてから一緒に折り紙をした。まずは息子の希望で紙飛行機。その後息子の好きなサメ、そしてトトロ、最後に犬。折り紙に顔を描いて息子は大満足で、寝室に4つの折り紙を持って行き、今日はこれと一緒に寝ると言いだした。「朝起きると潰れてるかもしれないから、横に避けておくね」といって、サイドテーブルの上に折り紙を置いた。

翌朝、息子は発狂するように起きた。
「僕の折り紙はどこ!」
「昨日横に避けたでしょ。」と言って渡してあげると
「犬がいない!」と叫ぶ息子。
「多分布団の下敷きじゃない?」と探したが出てこなかった。
結局犬は別の棚の上に置かれていた。
「何であんなとこにあるの!!!!!!」と私が今度は発狂すると息子は一言「Mommy, it's a Obake.」と言った。

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