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杜松の実
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2023年6月26日 22:45
第三回ジュニパーベリー文学祭感想掲示板
こちらは
第三回ジュニパーベリー文学祭 ヴァース・ノベル
の感想掲示板です。
こちらの近況ノートは私のほか、どなたでも感想を綴って頂いて結構ですし、どなたでも書かれた感想に返信して頂いても構わないとします。また、どなたでも感想の返信に返信頂くことができます。
規則1,2:コメントに番号を振ってください。返信をする際には、どの番号のコメントに返信をするのか明記してください。
杜松の実
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20件のコメント
杜松の実
2023年6月27日 00:11
1
コメント例
杜松の実
2023年6月27日 00:12
2
>>1
返信例 コメント1への返信だとこんな感じ
次は3からとします。
杜松の実
2023年6月27日 09:42
3
「今日という日を続けて」を読んで。
作品を通した雰囲気もまた、分かるようで分からない寄せては返す波のようで、見付けたと思うと見失う星の瞬きのような、不安な気持ちになりましたね。
とくに第四段落、ここだけ他とはテイストが異なり、情緒の乱れのような不安定さが伺えました。スケールの大きいカタカナによる描写やラララという音、「あなたを愛しているのだから」という直接表現、楽しくノれるポップスのような言葉なのに、痛々しい。必死な心持が伝わってくるからだと思います。
時間がないので手短な感想ですが、最後に、「高貴なるものは全て過去に溶ける」と「昨日の石柱は海の底」は、同じような観念を言い換えているのかな、と推察します。根拠は……多分ない。ただ、ニュアンスの違いは見えます。「過去に溶ける」と過去だけを指し示し諦念のような雰囲気が滲む一方で、「昨日の石柱は」こちらも過去だけを示しているものの、「昨日の」とあれば「今日」が"続く"訳でして、石柱は建築物の根幹ですから、今日という日を建て続けるという苦悩と希望もまた織り込まれた言葉に思えました。
杜松の実
2023年6月28日 21:01
4
「青い繭の中で」への感想
夢からさめていくような転換の仕方がきれいですね。
合わせて、徐々に女性の狂気性も露わになって行く過程が、さめて欲しくない夢見のようで残酷でした。
ポテトマト
2023年6月29日 19:13
>>4
楽しんでお読みいただけたようで、何よりです!
こういった企画に巡り合う機会が中々ないため、後2作ほどこの企画に参加させていただきました。
お手すきの際に、お読みください……。
杜松の実
2023年6月30日 10:50
6
「羽化」への感想
「好きな人に好きな人が居るのはあたりまえ」
このセリフを聞いたのは、もう随分前でどこで聞いたのかも思いだせないです。ひとを好きになると輝く、そして輝いているからこそ、あなたはその人のことを好きになった、という意味でした。
この作品はこのようなことを詩で表わしたものだと思います。
女性、とりわけ少女の変化・成長を蝶で例えるのは通俗的ではないでしょうか。この作品はそうした謂わばベタとも言えるような比喩関係を正面から深く書き綴っていると思います。
ただ1点、引っかかるところがありまして。
『その硬い皮膚をひんむいて中を見れたら、』
というややグロテスクな心理描写が現れ、ここから転調かな、と思うと、第四段落,五段落はそれ以前と同じ調子の軽やかできれいな詩です。であれば、ここでサイコ感のある表現が現れるのは、どうも得心できませんでした。
んん? と思ってしまったのはそこだけです。
最後に、高村さんは朝がお好きなんですかね。「朝焼け」「朝露」ときれいで愛おしい描写に朝が重なっているところから、高村さんの趣向が見えた気がします。
杜松の実
2023年7月2日 15:01
7
「ツナ缶、海を渡る」
体験を、夢という形で、体験から得られた感覚や感情といったものをイメージで表わしてフェードアウトしていくという、絵本のような終わり方。
「私は何にもなれない、ただ錆びて朽ちていくだけ。」
と缶という比喩から来たイメージでもありますが、健やかな夢にややネガティブな表現が見られるのが、この作品のポイントなのかな。そして、今という時代を表しているような気もします。
ややネガティブな表現ではありますが、悲観的ではありません。諦めというほど深刻さもなく、軽く受け入れている感じ。むしろ、何ものにかならなければならない、という切迫感からの解放に思えます。
それでいて、自分という確かな枠に何を詰め込むか、それこそがアイデンティティになっていくという未来指向の自己変容の期待感が、
「世界中の素敵なものを、この身にできるかぎり詰め込んで。」
に現れていると思います。
田辺すみ
2023年7月5日 02:00
9
>>7
読んで戴き有り難うございます。
ヴァース・ノベル面白いですね。実体と目に見えないものを繋ぐ一つの方法のような気がします。空気感を掴むような、リズムに乗るような……
もっと読んで学びたいと思います。
高村 芳
2023年7月13日 15:07
>>6
「羽化」への感想ありがとうございます!
楽しそうな企画だったので参加させていただきました。
(杜松の実さんの自主企画はいつも新鮮なものが多くて参加したくなっちゃいます。)
ベタではあるのですが正面から表現した、と言っていただけて嬉しかったです。
他の人のヴァースノベルも読みたくなっちゃいました。
良い機会をいただけてありがとうございました。
杜松の実
2023年7月15日 09:21
11
「しるし」を読んで
キャッチコピーからすぐに山月記を念頭に本作を読ませてもらいました。
ただし、本作の主人公は羞恥心も自尊心もあるようですが、それは尊大や臆病と言えるほど、肥大しているようでもないですし、李徴のような才能もないと書かれています。
それだけ卑近な存在として、等身大として、いるようで、でもそうではない。
才能や情熱の足らない自身の凡庸さを、異常なまでに呪い、非凡であることを強く妬む。それこそ「尊大な嫉妬心」とでも言えるほど。
平凡であること
それってそんなにつらいのかな?
杜松の実
2023年7月15日 10:44
12
「美しい場所」を読んで
仏教的な精神世界といいますか、死と生が連続する輪廻転生の狭間が描かれたような、そのようなお話だと認識しています。
ホトケノザを過ぎて闇へ
そこから光へ
胎内
臍の緒から蓮の花
まさに死から生だと思います。
そして、その再び生を受ける間際を「美しい場所」と示しているのでしょう。
僕は美しい場所があるのなら、生まれる前よりも生きている現世であればいいなあと思います。
それか死後。
黒石廉
2023年7月16日 15:32
13
>>11
ありがとうございます。
>平凡であること
>それってそんなにつらいのかな?
「平凡」を受け入れられたとき、おそらくあの文章に書かれた人たちは救われるのかなと。
そこにある平凡と自分が受け入れられる平凡がずれてしまって、それが苦しみとなっているのかもしれません。
中島敦の没年を超えて山月記を再読したときに思いから書き始めたのですが、なんだか呪詛みたいなものができあがってしまいました。
こういう企画の参加ははじめてで、また素敵な感想をいただけて、とても楽しんでおります。
白河夜船
2023年7月16日 20:39
14
>>12
感想ありがとうございます。
以前見た夢を脚色しながら文章化した作品が本作で、書きながら確かに仏教的雰囲気になっているなと感じていました。
どの自主企画に参加すれば良いか悩んでいた作品なので、こうした場を作って頂けたこと、読んで貰えたことがとても嬉しいです。素敵な企画をありがとうございます。
猿田夕記子
2023年8月11日 05:35
15
杜松の実さま。はじめまして。赤羽と申します。1作品参加させて頂きました。どうぞよろしくお願いします。
さて「コミカワ-コミさんと市川くん」という作品についてお伝えしたいことがあります。内容はラブコメで、明らかにカテゴリエラーなのですが、そのまま参加させてもらえないでしょうか? どうも作者さんは、本当に外国人らしいのです。なんか面白そうなので……。ご配慮頂ければ幸いです。
杜松の実
2023年8月11日 15:54
16
>>15
赤羽さん
コメント拝見しました。
「コミカワ~~」についてですが、まだ拝読しておりません。
なので一般論を申しますと、本企画は「ヴァース・ノベル」の募集を謳っております。但し、「ヴァース・ノベル」の定義は明確にはないのだろうと思いますので、作者が「これはヴァース・ノベルだ」と判断されるのであれば、尊重したいと思っています。
一方で、私も主催として「これはさすがに」という作品に関しては、企画から削除します。但し、前述の作者の意思の尊重という意識の上で、です。「この方は、企画主旨を理解されずに誤って参加している」と私が判断した場合も、これに含まれます。
断っておきますが、ここで言う一般論は、任意の作品に対する「私が主催する当企画における、参加基準を満たしているかの判断」の一般化という狭義の一般論です。
さて、こちらの一般論を前提に考えますと、「作者が外国の方である」、「作品が面白そうである」という要素が、なぜ配慮を必要とする要素であるのか、私には分かりません。
猿田夕記子
2023年8月11日 18:59
17
杜松の実さま
ご返信ありがとうございます。赤羽です。
「第三回ジュニパーベリー文学祭」はヴァース・ノベルという、カクヨムではあまり見ないお題でした。おかげで、私もふだん読まないような作品に触れることができました。
さて、順々に読んでいくと、実験的作風のようなラブコメに当たりました。最後まで読んでいっても、特にヴァース・ノベルらしい仕掛けはないので、何だろうと不思議に思って他作品を読むと、著者が自動翻訳機を使っていることを知りました。
その偶然性が面白い(実験的作風のようにも思える)と思ったので、削除されたら惜しいなと感じました。
しかし企画の趣旨と外れているというのは、まさにその通りでございます。私の「配慮」という言葉は不適切でした。企画者の意図も尊重されるべきですね。ご不快な思いをされたなら、申し訳ありませんでした。心よりお詫び申し上げます。
杜松の実
2023年8月11日 23:21
18
>>17
赤羽さん
こちらこそすみません。
やや剣吞な言葉使いになってしまっているのは、意図せずです。
お伝えしたかったのは、参加の是非を主催として判断する要素に「面白さ」や「外国の方」であることは含まない、ということでした。
それ以上にとても重要であるのは「作者自身はこれはヴァース・ノベルだ」と思って参加されているか、です。
「ヴァース・ノベル」とは? という状況なので作者としても「もしかしてこれはヴァース・ノベルなのかな?」ということもあり得ると思いますし、そうなればこその企画だと考えています。
そこらへんは、主催としては結構ゆるーく考えていますよ。
読者として、各々が「これぞヴァース・ノベル」「こっちはどうかな」なんて考えたり感じたり語ったりすることで、「ヴァース・ノベル」という文化自体が形作られるのでしょうね。
猿田夕記子
2023年8月13日 11:57
19
杜松の実さま
こんにちは。赤羽です。
>それ以上にとても重要であるのは「作者自身はこれはヴァース・ノベルだ」と思って参加されているか、です。
はい。仰りたいことが、とてもよく理解できました。
今まで読んだ参加作の中で、最もヴァース・ノベルっぽいと思ったのは「魔法をかける、幻惑される」でした。あまり良いレビューが書けませんでしたが……。
また、杜松の実さまの作品も楽しみにしております。ご返信ありがとうございました。
杜松の実
2023年9月6日 13:45
20
「わたしたちの鏡」
鏡が何のメタファーなのか
この作品への感想はそこに集中していくように思うし、そう意図されて書かれているようにも思います。
「何か」を一貫して隠喩しているのか、隠喩されている「何か」もわたしたちの心情の変化に合わせて変遷しているのか。
いずれでもないのかもしれませんが、私は後者かなと感じています。
あるいは、可能性としてはこの作品が一個の分割されないシニフィアンで、言い表わしようのないシニフィエを辛うじて表現している、ということもあり得ます。
抽象論に終始しては感想を公開することと矛盾する気もするので、具体的に書いてみます。
序盤での鏡
ここでは「自我」や「自己」と言った主観として世界を取り込むものとしてのメタファーなのかなと感じました。他と切り分けられた個別な「自分」というものは不安定な概念だと思っているので、そのように解釈したのだと思います。
終盤での鏡
「互いに互いを映し合って、何も欠けるところがなく。」
これは最近私が華厳哲学について本を読んだのでそう感じ取っただけかも分かりませんが、「全は一」という形で全てを映し、全てに映されるメタファーとしての鏡として受け取りました。
以上です。
猿田夕記子
2023年9月8日 10:08
21
>>20
この詩は、自作小説から幻想的なシーンだけを抜き出したもので、
「鏡が何の象徴なのか」は、実はほとんど考えてなかったりします。
「小説内で幻想シーンをまとめきれなかったので、詩にした」とも言えます。
いろいろ想像して頂ければ、作者としてはそれで満足です。
コメントありがとうございました。
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