今回のスペシャルインタビューは久里 琳さんです!
『久里琳さん、この度はハーフ&ハーフ4 ご参加ありがとうございました。今回も大変だったと思います。まず走り終えた感想をお聞かせください』
――楽しかったー!というのが第一です。これも一緒に走る人がいるおかげですね。
『今回は『ハーフ&ハーフ4のための手紙ってどんなふうに書くんだっけ研究会』で参加されました。手紙の実例プラス解説付きというかなり面白い構成での作品になりました。変則的な往信に柔軟に対応できるいい仕組みでしたね』
――そうおっしゃっていただいて、うれしいです。
わりとストレートな返信でしたので、それだけだと芸も工夫もないかなあ……と実は内心、申し訳ない思いで、、、せめてと解説をつけたのでした。
『とはいえ、この構成だからこそ苦戦した手紙もあったと思います。一番苦労したお手紙はどなたからのお手紙でしたか? やっぱり悠木さんの(笑)?』
――悠木さんのメルマガは悩みましたね(^^)
あの最終形になるまでに3つぐらい別のストーリーをつくっては破きました。
ファンタジーもSFもなしという方針で、どうやってありきたりじゃない返信ができるかと考えるのが楽しい苦闘でした。
『今回の返信のむずかしさって、送り手はもちろん、送られた相手のキャラクターを考えるところにもあったと思います。今回のご自分の作品の中で印象深いキャラクターは生まれましたか? このタイプは書いたことなかったな、みたいな』
――ブラコンのチョロインですかね(^^)
普段、キャラはなるべく二次元っぽさが鼻につかないよう心がけているのですが、ここではわざと二次元寄りに振ってみました。こんなキャラを書くのも楽しいですね。
『さて出題者としてお題パートの手紙も書いていただきましたが、依頼が来たときの心境をずばり言い表すなら?』
――光栄です!でした。
でも私なんかで大丈夫かな??とは思いました(^^;)
『前半パートを書くにあたって苦労したところはありましたか? 私からは『罪の女の歌を歌おう~』に登場するフアンみたいなキャラクターが書きそうな手紙でリクエストさせていただきました。ちょっと決めつきすぎたかな、とちょっと思ったりしていたので』
――むしろ決めていただいたおかげでばしっと方向が定まりました。
苦労というか注意したのは、「フアンをご存知の方には喜んでいただけるのと同時に、ご存知ない方でも書けるように」と努めました。
『これまでのハーフ&ハーフだったら返信をする側だったと思うのですが、逆に返信を待つ気持ちはいかがでしたか?』
――皆さん実力者ぞろいですから、どんな返しをしてくださるのかな、とワクワクでした。
こういうのも楽しいですね。一話分だけだから気楽にそう言えるのかもしれませんが。
『お題パートはしっかりとストーリーがにじませてあったように思います。どんな返信が来ると思ってましたか? 予想は当たりましたか?』
――オーソドックスな返信イメージは自分なりにありましたが、きっとそのはるか斜め上行く発想の返事があるんだろうなと思っていました。結果は・・・期待以上でした!
『集まった返信に対して、フアンからもひとことお願いします』
――「結局てめーの道はてめーで切り拓くしかねえのさ。その覚悟あるやつならなんとかするだろうし、ねえやつは滅びたっておれの知ったこっちゃねえ。あとはうまくやんな」
……醒めたコメントで申し訳ありません。こんな男なんです。
『寄せられた返信のお手紙の中で、フアン好みの作品を一つ上げるとすればずばりどれでしょう? 久里琳さん的にこれは殺られた、という作品は?』
――愛ある返信、意外性たっぷりな返信、いずれも私のハートはぶち抜かれっぱなしでしたが、ハードボイルドなフアンの好みは、出っぱなしさんですね。
忠告を聞かなかった者の末路、そして背後の闇の深さが垣間見えたエピソードでした。
『最後の質問です。久里琳さんの作品はとにかく完成度が高くて、ストーリーとキャラクターががっちりとかみ合っている印象があります。ずばり今回参加して得るものはありましたか? そうであったらいいな、という私の願望もありますが(笑)』
――ありました!
対話であらわれる「二者間の考え・感じ方のズレ」を、ひとりで考えるよりも断然振り幅大きく描くことができたと思います。
それから、新しいお話のヒントも得られました。いずれ物語として結実させられればいいなと思っています。
『最後に一つ、次回のテーマはターニングポイントですが、久里琳さんが書いてきた中でこれがターニングポイントになったという作品はありましたか?」
――『罪の女の歌を歌おう、コカ畑の木陰で、カリブの波間で』です。
書いているあいだに成長を感じられましたし、多くの方と交流が広がりました。
でもどの作品でも、書くたび何らかのターニングポイントはありますね。ハーフ&ハーフも大きな刺激になっています。
『インタビューご協力ありがとうございました!』
――こちらこそ、ありがとうございました! 企画・調整・運営、そしてアフターフォローまで何もかもお世話していただいて、感謝でいっぱいです。