第九夜の『管巻蛇』のお知らせもしてなかったのですね。
まぁ細かいことはともかく、最終話の『桜鼠』を公開しました。
あと、まぁなんとなく「おまけ」も書きました。
すでに読んでくれている人は楽しんでくれるんじゃないかなと。
さて、最終話のこの話はですね、実体験をもとにしてまして。
家のマンションの裏手に古い工場跡みたいなのがあって、そこに大きくて立派なポプラの木が一本、立ってたんですよ。結構長いこと当たり前のように立っていたし、よく見上げては立派な姿を楽しんでいたんです。
ところがですね、ある日、この木が切り倒されたんです。この時私が感じたのは「怒り」でした。あんなに大きく成長するまでにどれだけの時間がかかるか。どれだけの長い時間を生きてきた木の気持ちを考えたのか?その木は私に限らず、お前たちが生まれる前からずっとそこに立っていたはずなのに、根本がアスファルトで覆われても、いろんな災害も切り抜けて、そこに生き続けてきたのに。もう木に謝りたい気持ちと、情けない気持ちと、怒りでないまぜになったのを今でも思い出します。
そして跡地に出来上がったのはちんけなマンションでした。こんなマンションのためにあのポプラを殺したのかと思うと、ほんとに「人」ってやつのどうしようもなさにまた恥ずかしさと怒りを感じたものでした。うん、その気持ちは今も熾火のように残ってますけどね。
この最終話を読み返すたびに、そんな気持ちを思い出します。
出来れば読んだ人にもこの気持ちが伝わってくれるといいな、人ってやつの愚かしさを再認識して、こういうことをしない人になってほしいなと、心底思います。
ということで長くなりましたが、読んでくれた方に改めて最大の感謝の気持ちを!
この物語にコメントくれた方、レビュー書いてくれた方、どれも本当にうれしかった!
どうもありがとうございました!