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妖怪画集第四十九頁【ぬっぺっぽう】

『ぬっぺっぽう』

 一頭身の肉の塊の様な体に、シワが寄ってかろうじて顔のようなものを形成した姿で描かれる。
 目も耳も指もない、死臭を漂わせる肉人であり、全身に白粉をしているという。
 人間に成り済まし、親しげに会話をした所で正体を表し、驚かせて殺してしまうという。
 ご存知『のっぺらぼう』の原型となった妖怪である。
 当時駿府城に住んでいた徳川家康の前にも現れたという伝承が残っていて、その姿は小児程のサイズで、意外にも素早く、捕獲を諦めて山の方へと追い出したという。
 また「|白沢《はくたく》図」にも『|封《ふう》』という名で記載があり、その肉を食えば多力を得る仙薬になったと書いてある。

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