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魂の双子

WEB作品に触れてきたよ。これからの執筆に役立つだろうと思ってる。なにせWEB作家なのだから、いつまでも読まれない作品を発表し続けるわけにいかないからね。

おや、反応がない。沈んでいるね、バルダーナ?
バルダーナ:うん……
どうしたのかな?
バルダーナ:うん……
クライン:おまえはああいうのが書きたいのか?
おまえて。まあ、媒体がWEBだからね。
クライン:あってるぞ。バルダーナ

バルダーナ:今まで、しつこく絡んでいたのは、オレたちの仲間よってアドバイスを欲しくてそれで……
なにをもごもご言ってるのかな?

バルダーナ:オレを殺して、……その、地獄へ来たんだよなオレ。
死にたくない?
バルダーナ:うん
それならあがくの。運命なんかに負けないで。あがいた先に、奇跡が待ってる。わたくしはそれが描きたいのよ
バルダーナ:ひどいよ……あがいて、結局地獄行なんだろ?
そうよ。だからファータ姫に目をかけられることになるの。納得して頂戴。
バルダーナ:うん……

まあ、代案があるならそちらに変えてもいいけれど、わたくし書くときは殺気立ってるから、簡単にはいいお返事できないかもだけども
バルダーナ:ああ……決してそっち系じゃあないんだ
なに? そっち系って??
バルダーナ:ロリコンなのかと……あと、マザコン
ロリは妹で、マザーは女神よ。それがどうしたの???
リザ:ロリータ好きなのか?
ロリがどうとかではなく、家族だと思ってるわ
リザ:そっか。不潔じゃないんだ
いい意味には聞こえないわね
リザ:ごめん
別に謝らなくていいわよ。ただ、男子を書くときちょっとモデルが乏しくて困るのよね。身近にいないから
リザ:ああ……

で、何の話だっけ?
リザ:お願い。
なに?
リザ:バルダーナが落ち込んでるよ。
どうして?
リザ:妹を助けられなくて。
(手をぽむん)そっか。しまったな。そちらの問題があったか。あ! まてまて、いいアイデアが浮かんだぞ。バルダーナの死から始まるスタートやめて、妹が死ぬシーンに差し替えようか? で、ストーリーはバルダーナの復讐劇。
バルダーナ:それは……
リザ:バルダーナのためにか?
読者のため
バルダーナ:完全にオチが一緒じゃねーか!
仮に妹が助かるエンドがあってもよ? 死んでしまうバルダーナが知りようがないから、書けないの!
バルダーナ:そんな……オレは……オレはどうなってもいいから、妹を助けてくれ! 頼む!!
ちょっと考えさせて、前向きに検討するけど、そうすると別のストーリーが派生してきちゃうから。
リザ:具体的には?
その妹のストーリーを描かないといけないから
バルダーナ:ありがとう!!!
その調子で自己主張して楽しませてよね。へこんでるバルダーナはちょっとかわいそうで、執筆に迷いがうまれるから。

こうしよう。妹の危機に悪魔に身を売ったバルダーナが、妹の瞳の色を変えてくれるように悪魔に頼んだので、妹はバルダーナと同じ金の瞳になって、それでー。結末は琥珀の一族の女神になるの!! どうよ!!!
バルダーナ:いい!
おし!!!
リザ:勘違いしてるな。バルダーナ、バルダーナが地獄へ来たのはなぜだった? 妹の死が原因だろう?
だから、バルダーナが生き返らせたんだよ。もしくは蘇生・回復を悪魔に頼んで、自分は犠牲になって地獄へ落ちたの!
リザ:ご都合主義だ
なんでよ。バルダーナは妹のためならどうなってもいいって言ったわ!
リザ:不服
じゃあ、リザはどの辺が不服なの?

バルダーナ:おかしいな。冤罪で地獄に落ちたことにしたら?
じゃあ、王家の秘宝を持ち出した妹を庇って?
リザ:そういうこと
そうするか。(なにげにリザの発言権大きい)
クライン:おいおい待てよ
なに、クライン?
クライン:オレの意見も聞いてほしい
ふむ
クライン:王家の秘宝は? どこにあるんだ?
琥珀の一族が代々守ってきたの。村にあるよ
クライン:それはどこだ?
邪馬台国がモデル。秘宝は剣と鏡と珠の宝冠。
クライン:できるな

クラインは早めにひっこむから、拍子抜けするわ
クライン:レギュラー落ちしたし
バルダーナ:オレもそうなんのかな
自己主張し続ける限り、それはないわね。バルダーナはどこかはかなげなのが、日本女性のイメージバッチリなのよ。アジアン・ビューティー大好き。線が細い。
リザ:うそつき
???
リザ:わたくしよりかわいがってる
リザとバルダーナは魂の双子よ? 知ってる? ディ*ニーのピー*-・パ*に出てくる妖精の……
バルダーナ:知ってる
なんと、彼女は双子だったの! わかる? モデルは彼女たちなの
(リザ、バルダーナ、きゅうっと抱きあう)
わけあって、生き別れてたのがあるときをきっかけに出会ってしまう。そういう関係性なの
バルダーナ:よし! やるか!!
おー!!!(立ち直ったな。よしよし)

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