主にセンシティブなイラストに関連して入れ墨ないしタトゥーとか淫紋とかイタズラ書きとかが人体という立体や構造を意識して描かれていると、この絵描きさんはn次元ユークリッドえっち力が高いなと感心して拝みますよね。
というわけで、ちょっとだけウカガイ様の展開に変化をつけつつ、栗原亨、住倉カオスら『実話怪談 樹海村』を読みました。
思ってたんと違うけど面白かったーのでネタバレこれは注意いらんのではないか。
実話怪談とあったので怪談読みてーなーって手に取ったんですが、怪談は後半だけで前半は樹海歩きをライフワークにされている方の樹海ルポでした。しかも、どちらかといえば私は前半のほうが好みでした。ルポ好き。
後半はすっごい短い怪談ばなしが十本くらいです。こちらは後々。
文体は……およそ半分を占める栗原亨の樹海ルポは白黒ながら写真付きでとっても軽くて読みやすいです。後半の短編小説群は書き手によって文体もまちまちですが、やはりトリをつとめる平山夢明の一本は独特のやり過ぎ感も込み込みで面白かったです。安定感◯。
さてお気に入りポインツ1!
前半の樹海散歩ルポがとてもいい具合です。カジュアルに樹海を歩いてます。まあ遊歩道があるくらいだからカジュアルで当たり前なんですが、自殺の名所になっちゃった理由を推察されていたりして興味深かったです。特に自殺者が多く出るポイントが三箇所くらいあって、みたいな話ははえーって感じでした。読んでると樹海ハイキングに参加したくなるくらい。もちろん明るい気分で。
お気に入りポインツ2!
平山夢明『千瓢』(良かった辞書引かずに読めた)。
元はご自身の『超』怖い話ベストセレクションから引っ張ってこられたとのことで、なるほど面白かったです。平山夢明のホラー作品ってボルテージが上がってくると私的にはやりすぎではってなるんですが、そこが味でもありますよね。
気になるポインツ1!
他の怪談短編ぜんぶ。
1本あたり3ページくらいなので、おおよそ1500文字くらいでしょうか。長いので5ページくらい? 長さの問題もあるのかもしれませんが、全体的に捻りがなくてスッと流れていく感じです。
私の過去作の短編ホラーとあんま差がないような気がしないでもないというか、まあ好みと違ったんだと思います。
まとめ。
樹海散歩ビギナー向け読本として優秀だと思います。きちんと安全確保して涼しい時期に行ってみたくなる感じです。ちゃんと異質なところも紹介されていますが、どちらかといえばオカルト抜きにした実態的な話なのが好みでしたね。
一方で短編の方は……これのタイトルに実話怪談ってつけるのはどうなのって感じが若干ありました。まあ実話怪談ってそんなもんとはいえばそれはそうですが。
早くウカガイ様を書き終えなければ……。
明日のラッキー思いつき嘘知識
『かつてラブホテルに存在した回転ベッドが姿を消したのは、回転ベッドの回転機構が可動型遊戯設備に該当するため建築基準法上、宿泊可能な遊戯施設となり、消防検査が厳しくなってしまうため』