• 現代ドラマ
  • 現代ファンタジー

新作『45人目』について

 私事ですが先日39度の高熱を出して寝込んでおりました。一晩休んだら翌日にはいつも通り36度の平熱に戻っていたので知恵熱か何かだったと思いたいのですが、やはりご時世的にコロナの可能性は否定できません。

 布団で横になりながら「あぁ、このまま死ぬのかな。それでもいいか」なんてなんとなく考えていたわけなのですが、もしコロナだったら死ぬかもしれないという状況で、私は死に近いその状況を楽しんでいました。「死の危険に瀕した人間はこういうことを考えるのか」「残された時間で何ができるだろうか」「死ぬときの感覚はどんなものなんだろう」などなど、私は自分の書く作品に使えるネタだとかアイディアだとかリアリティだとかそんなことを考えていたわけですね。死んだら書けるものも書けないのに。

 冒頭で述べた通り翌朝には体調はほとんど元通りになっていたわけなのですが(念のためにしばらくは外出等今まで以上に自粛するつもりです)、熱にうなされていた夜にふと思ったのが、私が書き溜めていてまだ世に出していない作品のことでした。自分にもしものことがあったらそれらの作品はおそらく永久に世には出ないわけで。そう考えたら、まだ息の続いているうちに他の誰かに引継ぎをお願いした方がいいなと思ったんです。この妄想を膨らませて書いたのが新作の『45人目』です。短編なので膨らませたというほど膨らんでいるかは微妙なところですが。

 詳しいストーリーは作品を読んでいただきたいのですが、会ったことのないTwitterのフォロワーから書きかけの小説を完成させてくれと主人公がお願いされるお話です。ありがたいことに私は同じように小説を書いている知人が何名かいるのですが、会ったことも話したこともない相手から小説の代筆をDMで依頼されるというシチュエーションはどういうわけか憧れてしまいます。非現実的だからでしょうね。ちなみにタイトルが『45人目』なのはこの作品がカクヨムで私がアップした45作品目だったからです(未発表のものも数えて)。そろそろ大台の50作品が見えてきましたが、50作品目は自分なりに一つの集大成というか、記念になるような作品を書きたいなと願うばかりです。

 長くなってしまいましたが、皆さんくれぐれもお身体に気を付けてお過ごしください。新作の『45人目』をよろしくお願いいたします。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する