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お気に入りのご飯屋が値上げしてた

 生活がままならなくなって数ヶ月経ち、しかしそろそろなんとしてでも生活をやらなきゃな……と思って、市役所と美容院と映画に行った。先延ばしにしていた予定をいくつか終えると、ものすごくふしぎな安堵感がやってくる。安堵感をお金で買ったところもある。
 美容院から映画に行く途中、すこし時間が空いていたこともあり、たまたま入った駅ビルですごく好きだったというわけではないけれど今よりもうすこし健康だった頃に通っていたご飯屋に入った。チェーン店だからべつにふつうにここだけではなくてどこにでもある。けれど満腹を得ようとすると千円よりもすこし多い金額を出さなければいけないため、薄給の身にはややつらい。まあでも言うてそんなに変わらんやろ!百円くらい!みたいなきもちで店に入っていざお会計、ここでびっくりした。なんだお前値上げしてんじゃん……ほんとにちょっとだけだけど……
 思えば数年前、わたしがまだ大学生になりたてくらいのときは、ご飯少なめとかにすると千円未満だったのだ。それがいつのまにか、大学を卒業するくらいのときには千円をすこし超えていた。たぶんこれからもわずかに値上げしていくのだろう。煙草の一箱よりもわずかな割合と頻度だろうけれど。
 でも、それでもわたしはこの店でたまにご飯を食べることをやめないのだろうな、と思った。むかしに比べて食べる量は落ち、比例して満腹にあたる量も少なくなっている。不健康は加速して、払う税金はきっとどんどん増えていく。けれどもわたしは薄給のままで、ぎりぎりのままで生きていくんだろう。そうやって変わることと変わらないことがあるなかで、この店でご飯を食べることはわたしにとって変わらないことであるらしい。


 
 実家に帰って"嫌さ"を摂取してきたので、生活の嫌なかんじの歌がわりとできました。そのうち上げる。
 あとなんかディスコミニュケーションと不釣り合いの運命の話もふわっとありはするんですけど、好きな映画(嫌さが好き)っぽい嫌な感じになかなかならないので、一月中は何もできない気もする。

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