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”もっと”設定を掘り下げる

歴史教科は苦手だけど、小説のためなら何時間でも歴史を調べていられる悠木です。

前回のノートで僕は「キャラとストーリーが切っても切れない関係におけるキャラ立て」というお話をしました。それって、キャラクターアークのことを言っていたのだと今さらながら気づきました。

キャラクターアークはストーリー内でのキャラの成長のことですが、知ってるはずのこの言葉も身になっていなかったようです。


ストーリーの構成(プロット)とキャラクターアーク(キャラの成長)は切っても切れないものですが、頭の中である程度分離して考えられるようになったので、この二つを意識してプロットを書き換えました。

今回はオープニング、ミッドポイント、クライマックスの3か所の原稿から書き始めようと思いました。

オープニングを書き始めたところ、前回とは明らかに違う視点で書けることに気づきました。最初にやらなければならないこと(主人公の紹介とか抱えている問題の提示)が明確になったので、前よりうまく表現できるようになったためと思われます。

しかしミッドポイントのところでまた手が止まってしまいました。ミッドポイントはストーリーが反転するところ、ヒーローが反撃を始めたり、ずっとすれ違い続けていた二人が近づき始めるところです。
何が足りないって、読者はタイトルを見て面白そうだと思ってフォローしてくれたのに、その期待に応えるだけの仕掛け(設定)が足りないんです。

たとえばサムライが異世界に転移する話であれば、読者はサムライの強さよりも中世(近代初期)ヨーロッパ風の世界にチョンマゲ着物姿の男がいることの滑稽さを想像します。そこでこの男が異世界の人に出会えば、そこかしこで繰り広げられるであろう勘違いやすれ違いといったコミカルなシーンを期待します。なのにそんな描写が一切なく、刀で魔物と戦うシーンばかりだったら「思ってたのと違う……」となりかねません。

なのでタイトルに含まれているアイテムや設定の掘り下げは必要不可欠。
何もかもオリジナルで設定するとストーリーの面白さを伝える前に設定の難しさに読者が音を上げる危険も高まりますが、少なくともタイトルやキャッチフレーズを見て読者が期待したことは冒頭で提示、最低でもその存在を匂わせることが必要だと思いました。

だから設定が不十分な今の段階では冒頭を書き始めることもできず、再び設定・構成の段階に逆戻りしてしまいました。

早く書き始めたいのはやまやまですが、やれねばならない事に気づいた以上、無視して通り過ぎるわけにはいきません。

そんことを考えてたら、こんな話を思い出しました。

『ある会社員が上司に資料をまとめるように言われて提出した。これじゃダメだと突き返されて資料をブラッシュアップ。何度も何度も。そしてついにキレた社員が叫ぶ。「これ以上よく出来ねえよ!」「それじゃ見ようか」上司はそれまで一度も資料に目を通していなかった』

要するに最初から自己ベストな作品を提示したいものです。

逆に『成功するためには他人よりも早いペースで失敗し続けることだ』という格言もあります。僕もカクヨムで失敗しまくっているからこうして自分のダメな点に気づくことができるわけで。だから準備ばかりでいつまでも作品を発表しないのもいけません。
ある程度期限を決めて実践しようと思います。

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