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【幻獣召喚士3】第四十六話「残された者」を掲載しました

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そんなわけでラス前、四十六話です。

■今さらですが、参謀本部の体制についてのおさらいです。

 参謀本部のトップは、当然ながら参謀総長ですが、これは名誉職です。
 いくつかある公爵家(王家の分家)が持ち回りで就任することになっています。
 当然ですが、実際に彼らが作戦の指揮を執るわけがなく、名前だけの存在となっています。

 総長の下には、四人の参謀副総長がいて、そのうちの一人が首席副総長となり、軍の実質的なトップということになります。
 なお、参謀本部は軍に命令を下す立場なので、軍人ですが階級がありません。場合によっては少佐が少将に指示・命令をするということになりかねないからです。
 一応の目安(給与の関係)として、参謀は佐官待遇、副総長は少将待遇、首席副総長は中将待遇ということになっています。

 これまでの首席であったアリストアが去ったので、残る三人の副総長の一人が首席となり、参謀の中から新たな副総長が任命されるというのが、普通の流れです。
 ただ、アリストア以外の副総長は、全員が退役間近の年輩者です。
 副総長になるくらいですから、もちろん優秀な人たちですが、アリストアのような傑出した才能を持っているわけではありません(だからこそ、彼らより遥かに若いアリストアが首席になっていたわけです)。

 そのため、アリストアは自分が見込んだ人物を、いきなり首席副総長に引き上げるという人事案を提案しました。
 飛び級もいいところなので、当然反発を受けるのは覚悟の上です。
 三人の副総長は、この案に賛成しました。彼らは今さら重責を担う気などはなく、むしろホッとしたのです。
 レテイシア女王は、軍の改革を進めたいと強く願っていたので、もとより若い首席副総長という案を歓迎しました。

 あとは四つの軍団を束ねる四帝の支持を取り付けること、そして各軍団の将官クラスをいかに納得させるかが、課題となります。
 レテイシアがこの人事案に協力する代わりに、〇〇〇〇の身柄を要求したのは、アリストア亡き後、彼を使って四軍をうまく説得させるためです。
 レテイシアは何度か〇〇〇〇に会っており、その才能を評価していましたから、彼ならば適役だろうと考えたのでしょう。
 気の毒なのは〇〇〇〇君ですね。彼に安息の日々が訪れることはあるのでしょうかw

 すっかり婆臭くなって隠居を夢想しているユニだって、他人事ではないと思うのですが、そこは知らぬが仏です。

■次回はいよいよ最終回「再会」です。どうかお楽しみに!

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