https://kakuyomu.jp/works/16816452221210723112/episodes/16817139554850803580そんなわけで第五話です。
■ユニはこれまで何度もタブ大森林を往復しています。
彼女は常に護衛として超大型のオオカミの群れを引き連れていますから、森にもともと棲息している危険な生物(クマや大山猫など)には襲われません。
それでもたびたびオークに襲われましたし、ハーピーの襲撃を受けたこともあります。
ただの人間が単独で森に入れば、こうした生物があっという間に襲ってきます。ゴブリンなんかも数を頼りに襲撃してくる恐れがあります。
帝国軍が中隊規模で行動していたのは、そうした脅威に対抗するためでした。
■先にボルゾ川沿岸に領地をもつ諸侯が謀反を起こしかけて以来(彼らはすでに内陸部へ領地替えをさせられている)、沿岸警備はかなり厳しくなっています。
帝国の情報部は、弱体化した諜報組織を立て直すため、王国内部に情報部員を潜入させようとしていましたが、見つかってしまう者が多く、さらに警備の厳重化を招くという悪循環に陥っていました。
それにしても、今回の帝国軍の動きは規模が大きすぎます。しかも、森に潜入したのがコナーの中隊だけだとは限らないのです。
どうやらこれは情報部単独ではなく、軍部と協力した作戦のようです。
帝国が何を狙っているのかが明らかになるのは、もうしばらく先のこととなります。
■どうやらユニの生まれ故郷であるカイラギ村に、何かが起きそうな雰囲気です。次回をお楽しみに。