美容院こわい
https://kakuyomu.jp/my/works/16817330647623304608/episodes/16817330656555880043「馬の骨でもエッセイ」の話は飲み会の場で話題に困ったときに、奥の手として用意していたもがほとんどです。
もともと、お喋りでない私にとって、人と会話が続かないことは多々あります。相手が知人の場合は周知の事実なので、会話が途切れようが気にもならないのですが、未知の相手の場合はそうもいきません。沈黙のさなか、お互いの視線が宙を彷徨うのは何とも居たたまれない気分になるわけです。こうした緊急時の対策としてあらかじめ話す内容を決めておくという最終手段を取ったわけですね。
しかし、コロナ禍のなかで飲み会自体がなくなり、こうした話を披露する場もなくなりました。こうなると不思議なもので、目的を失った話たちをだれかに読んでもらいたくなるわけです。そういうわけでこのエッセイを書き始めました。
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「美容院こわい」はまさに会話が続かないことを危惧し始めた大学生の頃に話すようになったエピソードです。
実は美容院帰りの帰り道、心情を表すかのように雨が降ってきたのですが、あまりに出来すぎた話なので盛り込んでいません。東京の酸性雨が短髪の頭皮に沁みました。