• 現代ドラマ
  • 詩・童話・その他

リレー小説始めます!①

みんなで楽しくお話を作っていこうと思います。


■参加方法:思いついたら、このコメント欄に話を書くこと(断り不要)


■参加にあたっての注意事項

①楽しんで書くこと!!!【重要】
②文字数の指定はありません。一行でも長文でも、思うまま、どうぞ!
③思いやりを持って書くこと。愛があればだいじょうぶ!
④出来るだけ、「削除」はしないでくれると嬉しいな。なぜならば、読んでしまって、続きを書いてしまっている場合があるからです。
⑤したがって、誤字脱字等には目をつぶりましょう。あたたかい気持ちが大切です。
⑥うっかり、同時に投稿してしまっても、そのままで。その際、次の方が頑張ってください!
⑦何か不具合を感じたら、書きこむ場所はこちら。
https://kakuyomu.jp/users/nishi-shima/news/16817330664173953196
⑧このコメント欄には小説の続き以外、書かないでくださいね。
⑨順番等気にせず、気軽に書きこんでください! 何度でも!!
⑩みんな大人だから、だいじょうぶ! とにかくだいじょうぶ!! 楽しみましょう♪


■参加していいよーって言ってくださった方々(ありがとうございます!!)
(ここに名前がなくても、書きたくなったら断り不要で書き込んでくださいね! 書いてくれたら名前を順次追加していきます)

・にわ冬莉さんhttps://kakuyomu.jp/users/niwa-touri
・十六夜水明さんhttps://kakuyomu.jp/users/chinoki
・結音(Yuine)さんhttps://kakuyomu.jp/users/midsummer-violet
・香坂壱霧さんhttps://kakuyomu.jp/users/kohsaka_ichimu
・月森乙さんhttps://kakuyomu.jp/users/Tsukimorioto
・秋野凛花さんhttps://kakuyomu.jp/users/rin_kariN2
・桔梗浬さんhttps://kakuyomu.jp/users/hareruya0126
・淀川大さんhttps://kakuyomu.jp/users/Hiroshi-Yodokawa
・ネコ?さんhttps://kakuyomu.jp/users/tanaka0045
・KKモントレイユさんhttps://kakuyomu.jp/users/kkworld1983
・壱単位さんhttps://kakuyomu.jp/users/ichitan
・土岐三郎頼芸さんhttps://kakuyomu.jp/users/TokiYorinori
・清瀬六朗さんhttps://kakuyomu.jp/users/r_kiyose
・菜の花のおしたしさんhttps://kakuyomu.jp/users/kumi4920
・あまくにみかさんhttps://kakuyomu.jp/users/amamika
・福山典雅さんhttps://kakuyomu.jp/users/matoifujino
・@fumiya57さんhttps://kakuyomu.jp/users/fumiya57
・KAZUDONAさんhttps://kakuyomu.jp/users/kazudonafinal10
・るしあんさんhttps://kakuyomu.jp/users/SHIGEMI
・しぎさんhttps://kakuyomu.jp/users/sayoino
・ヒニヨルさんhttps://kakuyomu.jp/users/hiniyoru
・UDさんhttps://kakuyomu.jp/users/UdAsato
・綴さんhttps://kakuyomu.jp/users/HOO-MII


■物語設定および登場人物(出来次第、書いていきます)
・スタートは森の中、主人公は男
・茸が変な音楽を奏でる
・甲冑姿の女
・ブロンドでふわふわのドレスを着た少女=キノッピ
・石造りの廃屋の中の蒸気機関から、キノッピの卵が生まれる
・キノッピの卵から生まれた二人目の少女はスーツを着た男性に代わり「ニシネットシマタ」を歌う
・TVが消される→現実世界の「僕」
・部屋には、魅惑の性転換薬「ポックリン」と茸
・「僕」=分吾→店中茸類にして怒られる
・賢者しまにゃんのオープニング
・ゴスロリを着た女の子=丹羽さん:一緒に働く同僚

現在、カオス。頑張って読み取ろう!


参考図書
「エリンギ魔法少女よどりん」月森乙さん
https://kakuyomu.jp/works/16817330663976731239

注意事項の⑦
「リレー小説について、感想や「こんなこと書いちゃった!」を書くところ。
https://kakuyomu.jp/users/nishi-shima/news/16817330664173953196



■お願い
・書きながら考えていきたいです(いつ終わり? とか)。
・タイトルは「完結」してから(もしくはその近辺で)考えます。
・書き出しは、今回(①)は、わたしから書きます。

81件のコメント

  • その男は森の中にいた。
  • ふと、森の木の根元に茸を見つけ、

    茸狩や罪犯したる心地して

    と一句詠んだが、なんだかうまくない感じがして推敲をはじめた。
  • 推敲を続ける……推敲を続ける……推敲を続ける……

    私はもう一度茸を見る。
    見たことのない茸だ。

    へんな音楽を演奏し始めるんじゃないだろうなぁ……
    などと考えていると……

    何だか眠たくなってきた……
  • ふと気がつくと、女が立っていた。知っている。なのに、誰なのか、どこで会ったのかも思い出せない。ひどく懐かしい気がする。それだけだ。
  • それだけ。
    だから、男は歩き始めた。森の奥へと。
  • わずかな眠気を引きずりつつ、彼は足を進める。女の影はついてくる。樹々の向こう、薄く笑いながら、男と同じ速度で。歩いているように見えない。幻覚なのか、実体なのか。そのまま進み、やがて視界がややひらけた場所で、女が静止した。なにかを指差している。蔦に覆われた、石造りの廃屋。
  • この中に何があるんだろう。
    男は、廃屋をみつめ思う。

    たすけて。
    それは、女の声だった。
  • 男はこの廃屋を知っている。いつどこで見たのか分からないが、記憶の中に確かに存在していた。
  •  扉が開いて少女が出てきた。

    「おじいちゃん! 一人で勝手に森に入るとまた迷子になるって言ったでしょ!」

     おじいちゃん? 私はこの少女の「おじいちゃん」なのか? 
  •  この少女が「たすけて」と言ったのか?
     それとも、この少女のほかに、だれか女がいるのか?

     少なくとも、少女は何か助けを必要としているようには見えないけど。
  • 促されるまま中へ入る。
    とても質素な部屋だ。
    しかし、中は綺麗に整理整頓されており、生活感もある。

    一体ここはどこで、自分は誰なのか、もう一度考えてみる。

    部屋を見渡す。
    と、部屋の奥で不思議な音が聞こえる。
    これな、なんの……?

    ゆっくりと歩みを進め、そこで私はとんでもないものを目にする。

    なんて巨大な!!
    そして近代的でもあり、懐かしさも感じる。

    これは……、
  • この少女、ふわふわのドレスにティアラ?
    おまけにブロンドの髪。
    ここらじゃ、見たことないぞ。

    いったい、誰なんだ?
  • 「その子から離れろ!」
    そう叫ぶ声の方に顔を向けると、こちらに走ってくる人影が白霧の中に映っていた。霧の中から飛び出してきたのは、甲冑姿の女だった。私を突き飛ばした女は、腰に佩いた鞘から剣を抜くと、それを高く振り上げ少女を一刀両断にした。
    剣を構え直して女は言う。
    「騙されるな。こいつはキノコッピだ!」
  •  その巨大なものは蒸気機関らしい。

     年代を感じさせる錆びた鉄の巨大な円筒、その上で規則的に上下する、ぴかぴかの鉄の棒。
     その円筒からは、どこか腐食して穴があいているのか、それとも圧力の調整のためなのか、湯気が出てあたりを漂っている。
     その湯気が、このあたりを覆う白い霧を創り出しているのか?

     上のほうからは、何かを規則的に空気中に放出しているようなのだが、石に絡まった蔦が生い茂っていて、それが何かはよく見えない。

     それに、蒸気機関なら何かを焚いているはずだが、何が燃えているのかも見えない。
  • キ、キノコッピとは何だ?

    そして、この蒸気機関のようなものは、なんなんだよ?

    甲冑姿の女……あんた、だれだよ?

    「おじいちゃん!」
    とブロンドの少女……

    ……で、私は、キノコッピのおじいちゃんなのか?
  • 「また現れたな、キノコッピ」
     甲冑の女が軽く腕を振るうとキノコッピは両断されて消えた。

    「この機械がキノコッピを作りだしている諸悪か……」

     甲冑の女が蒸気機関のようなものをにらんだ。
  • 巨大な蒸気機関がピーと音を鳴らして白煙を勢いよく吐き出した。
    かっちゅうの女が身構える。
    私はその女に尋ねた。
    「あなたは何者なのですか。キノコッピとは。それに、あの機械は何なのですか!」
    私がそう叫んだと同時に、その機械から卵のような白い球体が一つポンと放出された。
  • キノコッピ…の卵なの…か?
  • 「まずい! 無心になれ!」

     甲冑の女が叫んだ。

    「無心に? なぜ?」

    「キノコッピは『憧れ』や『大好き』なものを具現化させる力をもっている。ソレに誘われて、何人もの人間がダメ人間になってしまった!」

     ということは、と私は球体から生まれたばかりの少女を眺めた。
  • 私の理想を具現化した少女。
  • 少女は次第に成長していく。不思議だった。着ている物までも変わっていくのだ。少女が着ていたワンピースは次第に男性用のスーツへと変化していった。それに合わせるように、少女の体型も長身の痩せ型体型へと変形していく。最後に口周りにうっすらと髭の剃り残しを浮かせたそのキノコッピは、高い声を張った。
    「にーしねっとお、ニシネットお!夢のニシネットシマタあ♪ はい、今秋の一押し商品はこれです!」
    男はスーツのポケットからそれを取り出した。
  • 僕はリモコンを操作し、TVを消した。
    軽く目眩を覚えつつ、少しだけ微笑ましい気分になれただけ良しとしょう。だけど、どうかしている。
    二日も寝てない謎テンションで、名作アニメ「賢者しまにゃん」セカンドシーズンを一気見しょうなんて無謀だった。
    通販とのコラボが満載で、危うく電話をかけそうになった。
    だが、いや、まてよ……。
  • 通販で商品を注目したとしても、僕には金がないじゃないか。だって、ここに積んである段ボール箱、魅惑の性転換薬『ポックリン』をこんなに大量購入してしまったから。
    まあ、いい。バイト代が入ればなんとか……ハッ、しまった。バイトだった。
    僕は慌てて玄関へと駆けていった。
  • 僕は部屋の隅に茸を見つけて、ゾッとした。
  • キノコ達は、女に切られた後、息絶えながら、「Why?」と聞いた、その女は、「お前らは、マッシュルーム(mushroom)だろう、mushroomは菌なのだ!」と答えた、キノコ達は「At least we are fungi!」と答えながら死んでいった。


    解説:英語で菌は、fungus (ファンガス)ですが、複数形はfungi(ファンガイ)です。そこで、英語駄洒落で、キノコ達は、自分達は、fun guy(楽しい奴)だと言いながら死んでいったとのでした。本当なら、fun guys(楽しい奴ら)と複数形であるべきですが、ここは大目に見てください。
  • 菌は飛び散る。
    世界を越えて。
    そして、茸の菌はテレビ画面を越えて、部屋に入り込みそして繁殖しようと手足を伸ばした。

    「ポックリン」と茸。

    は!
    でも僕はとりあえず、バイトにいかなきゃ!
    あとで考えようっと。
  • ところで、僕の名前はね、
  • 思い出せない・・・。
    ただわかめが好きだったとしか。
    かつて学生時代にふえるわかめをプールに撒いて養殖場の様にしたことがあるくらい好きなんだ!
  •  少し遅刻してバイト先に着いた僕はさっそく店長に怒られた。
     「おい、分吾(ふんご)、ぼやぼやしてないで働け。おまえは昨日は店じゅうをキクラゲだらけにした。おとといは戻した干しナマコで店を埋め尽くした。その前は昆布だったな。原状回復にどれだけ手間と金がかかったと思ってるんだ。それなのに…おい、分吾。聴いてるのか?」
     いや。
     ということは、僕の名前は、fungoなのか?
     わからない。
  •  fungo、ふんご。
     fun guy いや、まさかそんな。

     呆然としていた僕に店長がどなった。
  • もうこうなったら歌うしかない。「フンゴ、フンゴ、フンゴ。フンゴ、フンゴ、フンゴ」さあ、皆さんもご一緒に!

    「フンゴ、フンゴ、フンゴ、フンゴ、うっふんふん」
  • 「あーその歌知ってるー!賢者しまにゃんのオープニングだー!」

     僕の前にはゴスロリ風の服を着た女の子が立っていた。

    「今日から一緒に働く、丹羽さんだ」

     店長が言った。
     彼女はまるで——アニメから出てきたような……。

     僕はクラクラした。
  • 3次元が嫌なわけじゃない。
    僕は2次元に嫁がたくさんいる、そう、残念な奴なのだ。
    リアルの女の子に目を奪われるなんて、
    なんてこった!
    僕はオタク失格だぜ・・・
  • 項垂れている僕の方へ羽生さんは踊りながらやってくる。
    「フンゴ、フンゴ、フンゴ、フンゴ、うっふんふん。ミラクル、ミラクル、 フンゴ、フンゴ、フンゴ、フンゴ、うっふんふん、ミラクル、ミラクル」
    そ、そんな、そんな馬鹿な……。
  • 「ミラクル・ミラクル・よどりんりん!」
    僕はつい、いっしょに歌ってしまった!
  •  「えーっ? 歌うだけなのぉ? 踊ろうよぉ!」
     ゴスロリ少女が不満そうに言う。
     踊る?
     いや。だめなのだ。
     僕ときたら、体育の時間に体を動かすだけでみんなに笑われる。そんな運動神経しかもってない。
     まして、ダンスなんて!
     「ほら踊ろうよ踊ろうよ踊ろうよ!」
     ゴスロリ少女の声のペースはどんどん上がる。音量も上がる。
     ぼくの耳もとでゴージャスな鐘のように響き渡り、エコーを繰り返す。
  • 「バイト!」
    店長の声で、ハッと我に返る。
  • ゴスロリ少女だと思っていたら、
    ドラァグクイーンじゃないか?

    彼女はどんどん服を脱いでいった。
    そして、帆立の貝殻を胸につけ、腰には
    ワカメをぶら下げているじゃないか。

    ああ、ワカメ、僕はワカメに食いついた。
    うん?なにか当たるぞー。
    キノコッピーーーっ‼️
  • おおいなる不愉快を感じた僕は、ゴスロリ少女風のそれの腰に手をかけ、全力で振り抜いた。コマがまわるように高速で回転しながら、店長のほうへ進むその物体。顔の前に手をかざし絶叫する店長。だが、遅い。ふきとぶ両者。破壊される設備。僕は店から走り出た。
  •  この混乱からなんとか抜け出したくて、僕はわめいた。
     「バイトとは8ビットのことだ! なに? そんなことも知らんのか! コンピュータは、便利に使うだけじゃなくて、どうやって情報を処理しているのかきちんと知って使えと、おじいちゃんは、ずっとずっと、ずっとずっと、ずっとずっとずっと、教えてきたのに、まだおじいちゃんの言うことがわからないのか?」
     だが、そのワカメだらけの少女は、負けずに言い返してきた。
     「だから、おじいちゃん、一人で勝手に森に入るとまた迷子になるって言ったでしょ! もーっ。何度も何度も同じこと言わせないでよ!」
  • おじいちゃんと呼ばれ、僕はすこしだけ混乱してしまった。

    人生って言うのは唐突にして、時折こんな風に心をざわつかせるものだ。だけど心構えという言葉がある。僕はささやかだけど、そういう小さな節度を大事にして常に生きている。

    「フンゴ、フンゴ、フンゴ、フンゴ、うっふんふん」

    再び楽しそうに唄う少女は素敵な笑顔だ。
    僕はおもむろに一旦店に帰るとバックヤードに行き、愛用するトレンチコートを着て彼女の前に戻った。
    それから「おりゃあ!」のかけ声と共に全開でコートを広げた。

    あっ、言い忘れたが僕は変態だ。


  • ピピピッ ピーッ
    「連行!」

    突如現れた キノコ軍団に お変態は連れ去られていった……

  •  仕事から戻った私は、自宅のドアを開けた。
     だれも待っているわけがない。私は独り者なのだから。
     なかは真っ暗だ。
     電気をつけようとしてスイッチに手を伸ばしたところで、私は気づいた。
     闇のなか、私の正面に、黒スーツ黒ネクタイの男が座って、椅子に腰掛けている。
     そんなスペースがこの部屋にあるわけがないのに。
     男は、とまどう私にかまわず、おもむろに口を開いた。
     「いまからあなたに改造を施します。これからはあなたには私たちの世界で「彼」として生きてもらいます」
     何を言っているのだろう?
     わからない。
     男は続けて言った。
     「私たちの世界にとって不可欠な「彼」が、こともあろうにキノコ軍団に連れ去られてしまったのです。あなた以外に「彼」のかわりが務まる人はいません。さあ、いっしょに来てください」
  • だがそんなことで僕はくじけない。
    キノコに次々にわかめを被せ、
    「フッ、お前達の胞子は封じた。さらば!」

    そしてなぜだか知らないが、彼女をお暇様抱っこで猛ダッシュして逃げた! 運命? これがデスティニーなのか!? 神よ!!!
  • ♬♫♩♪♩♫♬♪♫♩♫♬♪♩♫♩♪♬♫♪♩♫♬♪♩♫♬♩♫♪♩♫♬

    何処からか、聞いた曲が聞こえてきた。

    「だっ、誰だ !」

    思わず声に出して聞いてしまった。

    「 地上に悪が満みつるとき、 愛する心あらば、熱き魂悪たましい あくを断つ…… 人、それを『真実』という…

    「 何処にいるんですか! 」

    ???
    「闇ある所、光あり………悪ある所、正義あり」

  • そう唄いながら、男が現れた。
    その男をよく見ると、なんと、高浜虚子であった。
  •  「春風や闘志抱きて丘に立つ」。
     その闘志で、虚子先生は何者と闘うのだろうか?
     キノコ?
     それとも……何だろう?
  • フンゴ、フンゴーー。
    おじい仮面ーー。
    入れ歯が喋るたびに飛び出てきてやがる。

    あのキノコッピは赤マムシより効力が
    あるのだ!

    何を言ってんだ。
    僕は我慢してもれそうなのでトイレに走った。

  •  フンゴ、フンゴーーと叫ぶみょうなオジサンが慌てて走ってどこかに行ってしまったので、僕は虚子先生の前に進み出た。
     「先生。僕は「茸狩や罪犯したる心地して」という句を詠んだのですが、なぜか気に入らなくてずっと推敲していたんです。この句の、いったいどこがいけないのでしょう?」
     虚子先生は、うん、と顔を上げると、言った。
     「まず、俳句は花鳥諷詠でなければなければいけない。ところが、キノコは、花でもなければ鳥でもない。風でもないし月でもない。それがいけないところだ」
     はいっ?
     しかし、花鳥諷詠というのは、自然をうたう、という意味で、その対象は具体的に「花鳥風月」だけに限定されてはいないと思うのだけど。
     「それに」
    と、虚子先生は僕をまっすぐに見た。
     「俳句は写生でなければならぬ。ところで、きみは、この句を詠んだとき、ほんとうに、キノコを狩るのが罪だと感じていたのかな? もしそうでないとすれば、それは写生にならない」
     えっ?
     そうだ。
     あのとき、僕は、ほんとにキノコを狩ることに罪を感じていたのだろうか?
     いまとなっては、確信が持てない。
     もし、そうでないとすれば……。
  • そうでないとしたら・・・どうしたらいいんだ!?
    とりあえずフンゴフンゴの連呼は止めておこう。
    脳内にキノコが生えそうになる。
    絶対防御(わかめ)があっても、脳の奥までは防ぎ切れないぜ!
  • はっと気づくと、僕はまた森の中にいた。
    僕は、あの男であり、彼は僕だった。

    ふと気づくと蒸気機関の音が聞こえた。
    そうだ。
    あれから、卵が生まれるのだ!

    と思うや否や、卵がぽんと生まれ、キノッピが登場した。
    「憧れ」や「大好き」なものを具現化するという。

    キノッピはみるみる変化し、なんとゴスロリの丹羽になったのだった!
    「キラキラプリンス、読んじゃう?」
    丹羽は言った。
  • 「きらきらぷりんす?」

     僕は瞬いた。
     一体どうなっているのだろうか。今日という一日は。
     一体、何が現実で。何が妄想なのだろうか。

    「あれあれ? 忘れちゃった? 仕方がないなぁ。あの甲冑の女が現れる前に、キラキラプリンスを召喚しないと」

     丹羽はうれしそうに蒸気機関のようなものの前に立った。
  • そのとき。森の奥から走ってくる影があった。
    ずるずると、しかし迅速に。
    ごすろりのますたあがだいすきいいいいいい!
    影はさけび、まろび、宙をとびながら、ゴスロリの彼女に縋りつき。
    即座に叩き落とされ、シミとなった。
  • 「あんた、だれ?」
    ゴスロリ丹羽の冷たい声が、シミに向かって降りかかる。
  • 僕はヤサグレトンカイ村のポッコ。
    今日は村から森に入ってキノコ狩りに来たんだ。
    僕の村は開拓村で、とても生活が苦しい。でもなんとかみんなで力を合わせて生きてる。だから僕はたくさんキノコを手に入れ、みんなを喜ばせたいんだ。
    でも僕が森に入ると、とんでもない光景を目の当たりにした。
    見た事のない男の人や、卵から生まれた生物。一体何が起こっているんだ?
    驚愕すべき光景をのぞきながら、僕は見てはいけない物を見ている気がして、僅かに震えながらもその感覚に激しい興奮を覚えていた。

    あっ、言い忘れたが僕は変態だ。

    のぞきをこよなく愛している。普段は綺麗なお姉さんを中心にのぞきまくっているんだ。
    だけど、この興奮は別次元だ。ついゴスロリの人に抱きつこうとして飛び掛かったら殴られた。痛かった。
    でも、僕はすくっと立ち上がり、爽やかに自己紹介をした。
    「僕はヤサグレトンカイ村のポッコ。こう見えてお変態さ(キリッ!)」
    もう一回殴られた(痛いよぉ)。
    でもすぐに許して貰えた。どうやらそれどころではないらしいんだ。

  • 「あらあら、まあまあ、実は冷凍庫に保存していた旦那さまが逃げ出したようなのです。
    あなた、ウチの誠さんをしりませんか ?」

    夏が過ぎて、ようやく涼しくなっていたはずが、急に雪が振り出した。

    「誠さんは、あなたみたいに綺麗な女の人を覗いていると思うと………」

    チラチラと降っていた雪が吹雪に変わった。
    気がつくと、ポッコ自身も氷始めていたのだ。

    「わたしは雪子、雪女を生業としています。
    わたしと一緒に永遠を生きませんか ? 」

    答えようとしたが、ポッコの意識はだんだんと薄れていき……
  • という小説の持ち込みがあったんですが、編集長、どう思います?

    ぼかぁ、こいつは意外とこれはいけるんじゃないかと思うんですけどね。

    次の連載小説、「ヤサグレトンカイ村の変態ポッコと雪子とキノコの事情」でどうです?
  • どうです?
    どうです?
    どうです?


    時が止まった。


    何故だか僕だけはそれを自覚できる。
    時計の針も、編集長も、彼が放り投げた原稿の束も、全てがピタリと止まっている。
    窓から外を覗くと、街は静寂に包まれ静止画のように固まっていた。一点を除いては。
    向かいのビルの屋上がキラキラと輝いている。
    光の中の青年が手を上げた。
    時が再び動き始めた。
  • そして、僕は再びリモコンを操作し、TVを消した。

    軽く目眩を覚えつつ、少しだけ微笑ましい気分になれただけ良しとしょう。だけど、どうかしている。
    10日も寝てない謎テンションで、名作アニメ「エリンギ魔法少女よどりん」15シーズンを一気見しょうなんて無謀だった。
    キラキラが眩しすぎて、思わず飲んだくれている彼に電話しそうになった。
    だが、いや、まてよ……。
    ここはどこだ、森の中みたいだ。なぜだ!
    そしてキラキラが舞い降りて来る。
    さらに魔女の雄叫びも。
    そしてあれは賢者しまにゃん! よどりん、みかりん!
    そして、このキラキラは!
  • キラキラ☆ユーディプリンス!
    「私は生徒会長なんだよ」
  • きゃー!
    黄色い声が森じゅうに響く。
  • そして、ボクは相棒のサファイアさ。
    残念なご主人さまを支える黒猫の女の子だよ !
  • さっきの声は、売れ残りの喪女が気をひこうと叫んでいるだけだから、だまされないでよね !
  • 「おいでやおいで……こっちの本は総受けだよ……」

     ……確かに、よく聞くと何言ってるんだこれ!
  • 時差を利用してみんなが寝ている間に、ストーリーを大きく書き換えてやろうと出て来たが、あまりにも支離滅裂なので、何を書いても効き目はないと、諦めて、金閣寺へ参った冷凍されていた夫がいた。夫の名前は、、、、忘れた。もう一度読み返す前に投稿。

    (支離滅裂をもう少しで「尻目釣つ」と書くのかと思って投稿しかけたのは秘密しておきたい。)
  • 「ニャオ」

    そばを通りかかった三毛猫が鳴きました。
    顔を洗っています。

  • 「オイ」
    三毛猫に話かけられておどろいた。

    「三毛猫さん、君はどっから来たの?」
    「こっちさ」
    「ふーん……君はどこへ行くの?」
    「あっちさ」
    「ふーん」
  • もう猫が喋ったくらいじゃ驚かない。
    話を聞いていると気さくなオスだ、
    僕は思わず「You're a really nice guy, aren't you?」
    (君は気さくな良い奴だね)
    と言ったのだが、guy(あんた、お前、男性に使う) のところを噛んでgay(ゲイ ※ホモ)と言ってしまった。
    猫と話すという非日常的さに緊張してしまったのだろう。
    「君はマジで素敵なホモだね」と聞こえてしまったのだ。
    「誰がホモやねん!?」
    その後のオス猫の爪込みの猫パンチは効いた。生涯で3位内に入る程の強烈な一撃だった。
    「調子こいて英語を使うのは、猫相手でもやめようと僕は心に強く誓ったのだった。純粋な気持ちで話したつもりが、僕の言葉はpure(純粋)じゃなくpoor(残念)だったようだ……くそっ! もっと発音を鍛えるべきだったぜ!
  • 「Freeze!」
    雪女の雪子さん、目の前の男を旦那さんの誠さんの代わりに冷凍庫へ入れるべく、凍らせてしまいました。

    「そいつ、お変態さんだぜ」
    キラキラの声が降ってきました。
    (元生徒会長さま?!)
  • 「遅くなっちゃったね」

    「どうして今まで来てくれなかったの!」

    「ごめん、いろいろあってね。ところで雪子さん、僕がいない間にいろんなことが生まれては消えていってるみたいだけど、これってやっぱり賢者しまにゃんの仕業なのかい?」

     やはりニワ宰相の言ってたことは本当だったのか?

     謎が謎を呼ぶこの展開に困惑する。
  • 雪子さんは語る。

    お主がおらぬ間に、賢者しまにゃん様が
    チュールの捧げ物が少ないとヘソを曲げられたのじゃ!

    これは大変だ!
    ニワ宰相の賄賂の隠し場所から
    金貨を拝借して買ってこなけきゃ。

    いそげーーーや、いそげーーっ。


  • 「めっちゃおもろいやん」
    「なんでこんなことに、なってんねん」
    「ちょっと、通りかかっただけやで」

    噂好きな風たちが通り過ぎました。

    三毛猫はどこへ行ったのでしょうか。
  • ここは何処なんだろう・・と思った瞬間、ぶぉ──っという音が響き渡り突風が吹き荒れた。

    その風に揺さぶられて茸が音を立てている。

    トンチンカン・・トンチンカン・・
  • 「一体何がどうなっているのだ!?」

    ニワ宰相の荒々しい声が響き渡る。

    「キラついてる場合ではないぞ、元生徒会長! とっととこのカオスをいい感じに纏めて皆を納得させるのだ!」

    世界(物語)はいよいよ、最高の盛り上がりを見せながら結末へと向かう。
  • そこへ三毛猫が戻ってきた。

    「ボクは二つの呪文を知っている……一つは『世界を終わらせる呪文』そして、もう一つは『この世界が永遠に続く呪文』……どちらか一つ選ぶなら、どちらを選びますか?」
  • 「この世界が終わって新しくもっといい世界が始まるなら『世界を終わらせる呪文』、この世界が終わったらろくでもない世界しか始まらないようなら『この世界が永遠に続く呪文』かな、というのが、常識的なところかと思うけど」

    ところで、三毛猫さんは戻ってきたのに、黒猫の女の子サファイアはどこへ行ってしまったのだろう?
    サファイア・プリンセスというクルーズ船があったはずなので、それに乗ってどこかに行ってしまったかな?
  • 「黒猫のことは放っておいてさ、サア、選んでよ。呪文は二択。簡単なことですよ」

     三毛猫の目が三日月みたいに細められた。僕はどうしたらいいのだろうか。このカオス化した世界(物語)を。

     一体、誰が主人公で。
     誰が、世界の流れを握っているのか。
     もしかしたら、僕なんて小さな存在を面白おかしく操っている神みたいなやつらがいるのかもしれない。
     それって、なんか変な感じだ。
     だって、僕は僕なのに。
     僕は、僕の世界を生きていたと思っていたのに。

    「早く、選択を!」

     三毛猫に迫られて、僕は決意した。
  • 「この世界を終わらせて、新しく、もっといい世界を始めよう! さぁ、三毛猫、『世界を終わらせる呪文』を!!」

    世界は誰のものでもない。
    けれど、ここにある世界は、誰のものにでもなる。
    僕だけじゃない。
    みんながいるから、世界は美しいんだ。

    よくばらなくてもいい。
    いつだって簡単に、僕は世界を手に入れることができるのだから。

    さぁ、三毛猫、世界を終わらせて!
    そしてまた、新たな世界を見に行こう。
    きっとみんな、そう思ってるはずさ。

    三毛猫はゆっくりひとつ瞬きをすると、呪文を唱えた。


    これはどこにでもありそうで、どこにもないみんなの世界。
    そして僕だけの世界。


    ~FIN~
  • 終わっちまったー!
  • ここはきっと平らな世界だったのだ?欧米では比較的信者が多い、いわゆる、Flat Earthだった。地球が平らだと証明するために、自作ロケットを使って自分を打ち上げて死んでしまった信者もいるくらいなのだ。

    しかし、地球が平らだったとしたら、猫が全てのものを端から落としてしまって、地球は消滅しているという説がある。猫に終わらせる世界の存在はFlat Earth Societyのメンバーを勇気づけるであろう重要な事実である。NASAとアメリカ合衆国宇宙軍(United States Space Force、USSF)にバレると、このリレー小説のメンバーは全て抹殺される可能性がある。

    https://www.kidzsearch.com/questions/62779/the-earth-is-flat-try-to-change-my-mind-doubt-it
  • この作品はフィクションであり実在の人物団体等とは関係ありません
コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する