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【板前追放】完結&講評

ここまで読んでいただきありがとうございました!
そしてお疲れ様です!

というわけで、板前追放は完結となりました!
こちらの講評を始めたいと思います。

まずは構成から。

・板前のジョニーが追放され
・輝きの白へ移籍し
・バフ料理で成り上がる(?)
・デスイタマエの勝負を受け
・追い詰められるが逆転(?)
・デスイタマエの正体を知るが彼は死ぬ(?)
・新しい仲間と乗り越えて、漆黒の黒を滅ぼす
・大団円に見せかけて、新しい敵が

うん。複雑すぎてブレていますね。
料理なら料理、ギルドへの復讐なら復讐へ。
一本化し、どちらかに専念するべきです。

とはいえ、これを書き始めた段階ではまだ構成の知識がなかったので
こうなってしまうのも、やむを得ないことでしょう。

今それに気づけるのも、構成の知識を得たからです。
構成の質の低さは置いて、なぜ問題が発生したか?
因果関係を突き止め、どうすべきかを考えましょう。

さて、一番大きな問題は、ジョニーのパーソナリティが2つあることです。
板前と冒険者。これがストーリーのブレの要因となっています。

板前の目的は、バフ料理を作ること?
広めること?弟子を作ること?稼ぐこと?
まずこの目的が曖昧です。せめてこれはジョニーに語らせるべきです。
美味しい料理を作るのが彼の目的ではあります。
が、バフ料理に対してのスタンス、それが定まっていません。

冒険者になって何がしたいのか?
伝説の食材を得るなどの目的がないため、これもまたふんわりしています。
これがために作品を一言で語れなくなり、複雑化の原因に成ってます。
キャラクターが霧の中にいるのです。

もし板前追放のストーリーを改善するのであれば、どうなるでしょう?

冒険者を中心に行くのであれば、板前の力を駆使して、強大な敵をたおすのが良かったでしょう。災害級の誰も勝てない凶悪なドラゴン。

しかしジョニーはそれをいとも簡単に倒す。
漆黒の黒は落ちぶれ、反対に輝きの白は伸びていく。
そして逆ギレした漆黒の黒の陰謀を、ジョニーは反対に打ち砕く。

そしてジョニーは、板前から冒険者としての道を選ぶ。
これならまだ、話のスジが通りそうです。

板前基準で行くならば、板前の力を駆使し、冒険者としての道を選ぶのではなく、なにかのきっかけで、やはり板前に戻っていくというのが良さそうです。

実際に何が問題だったのか?この話の要点はなにか?
それをチェックするには、オープニングとエンディングで、主人公のパーソナリティがどのように変化しているのか?
それが端的に言えないといけません。

変化していないなら、何をきっかけに変化せず、自分を再確認したのか?
そのイベントが明確に存在して、「これ」と言えないといけません。

そういった意味でも、この構成は……
いえ、構成自体が存在しないと言っても良いかもしれません。

板前追放に関しては、構成についても問題が非常に大きいです。
個別のシナリオに関していえば、問題がないわけではないですが、まだ軽微な範囲に収まっています。

感情の描き方、1人称、3人称における移行の仕方など、問題はありますが、構成に比べたら霞みますね。

板前追放は、構成のスジが立っていれば、もっと面白くなったはずです。
次回はここを踏まえていきましょう。

ボボボーボ・ボーボボでも、毛狩り隊を倒すという目的が明確でした。
目的はシンプルな方が良いので、序盤のセットアップ、世界観説明が終わった後、例えば伝説のドラゴンを倒す、究極の料理をつくるなど、わかりやすい目的を提示しましょう。

まあこんなところでしょうか?
セルフチェックできるくらいには、理解が進んできましたね。

個別のシナリオは面白い部分があるので、全体の整合性の部分で、作者にはもう少し頑張って欲しいところでしょうか。

講評は以上になります。

ではでは、また別のお話でお会いしましょう!

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