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泉鏡花と私

こんにちは。内藤ふでばこです。
今回は、私にとって『泉鏡花』とはどんな作家なのかということをお話します。

先日、カクヨム作家のミナガワハルカさんが、エッセイ『ミナガワハルカのつくりかた』を公開されました。
この衝撃的な(笑)エッセイの中で、泉鏡花と内藤ふでばこが、ミナガワさんのペンネーム作成に多大なる影響を与えていた!…ことが判明しましたので、今回筆を取りました。

私は泉鏡花が大好きです。
独特の妖しい雰囲気、そこはかとなく漂う高貴な美しさにとても惹かれています。
物語もとても面白いと思います。
日本各地の伝説を取り上げることが多いせいか、日本らしさを堪能できるところも魅力的です。

でも「私の愛読書は泉鏡花だ」とは言い切れないのが現実です。

何故ならば、彼の小説は文体が古く、更にとても粘着質に感じるので、読み通すのに大変骨が折れるのです。
明治・大正期の作家なので仕方のないことではあるのですが、それを差し引いても、彼は古風だと思います。

救いなのは、泉鏡花の作品は短いことです。
長くないので、頑張れば読破できます。
そして、読んでいるうちに文章にも慣れてきて、読み終わる頃にはもっと読みたくなってしまいます。素敵な小説だから。妖しい雰囲気に浸りたいから。

そんな訳で、私が泉鏡花を読む時は、必ず3〜4作品を続けて読みます。
不定期にですが、私には、泉鏡花を読みたくてたまらなくなる時期が訪れるのです。

私が初めてミナガワさんの作品を読んだ時は、何度目かの「鏡花ブーム」が過ぎたばかりの頃だったと思います。
その時に読んだのは、確か『夜叉ヶ池』『天守物語』『外科室』『草迷宮』『高野聖』。

私には、ミナガワさんの文章には独特の湿り気があると思い、その小説の内容とも相まって、ミナガワさんから泉鏡花の匂いを感じ取ったのではないかと思います。

そのことが、ミナガワさんのペンネームに影響を与えてしまったとは…。
とても光栄に思います。ありがとうございます。

泉鏡花の名前をたくさん書いたので、またまた私に「鏡花ブーム」がやって来たかもしれません(笑)。
今回は、まだ読んだことのない作品に挑戦しようと思います。待っててね、鏡花さん。
(『草迷宮』と『高野聖』は何度も読んでいます。毎回新鮮な気持ちで読めます)笑

内藤ふでばこでした。

8件のコメント

  • 私は、内藤さんにコメントをいただいてから、慌てて「高野聖」を読んでみました。
    なるほど、確かに私の好きなカテゴリーだなあと思ったのですが、青空文庫でスマホで読んだので、そのうちちゃんと紙の本を買って、腰を据えて読まないとなあと思いながら、そのままになっていました(汗

    これを機に、文庫本を買おうと思います。
  • コメント、ありがとうございます!

    確かに、泉鏡花は腰を据えて読むべき作家ですよね。
    難しいから(笑)。

    私の持っている電子辞書には小説がたくさん入っていて、泉鏡花の作品もほとんどそれで読めます。
    これを機に紙の本は手放そうとしたのですが、紙の本に収録されている解説が面白く、理解の助けにもなるので、まだ持っています。

    本当は、紙の本の方が好きなんですけどね。
    電子辞書の中にも、読み切れないほどの物語が詰まっていて、こちらも読まないともったいない気がして…。

    ミナガワさんの新作も楽しみにしております!
  • 『外科室』が大好きです。

    高校三年生の頃だったと思いますが映画化されました。
    私の原点の一つです。
  • コメント、ありがとうございます!

    『外科室』の映画は観たことがありませんが、確か坂東玉三郎が監督した作品ですよね。
    玉三郎は、泉鏡花が気に入っている…と感じます。
    私の記憶に間違いがなければ『夜叉ヶ池』を演じていたと思います。

    『外科室』を読んだ時、すごくロマンティックで美しいお話だけれど、めちゃくちゃ痛そう…と震え上がりました。

    その後、簡単な手術を受けることになり、当然のように麻酔をかけられることになったのですが。
    「麻酔が効いている間に、何か口走ってしまったらどうしよう」
    と、何も素敵な秘密がないのに心配したりして…。

    そんな、ちょっと恥ずかしい思い出があります(笑)。

    実は、数ヶ月前から、亜咲加奈さんの作品を読もうと思い、閲覧履歴に残してあるので、読みに行きますね〜。
  • 泉鏡花……日本人作家では、一番好きです! とにかく読みまくっていたので、多大な影響を受けました。オンリーワンの雰囲気があって、いいですよね!

    特に好きなのは、『眉隠しの霊』かな~。。。
  • コメント、ありがとうございます!お久しぶりです。

    泉鏡花、読みまくってらっしゃったんですね。
    『オンリーワンの雰囲気』に激しく同意します。
    私も鏡花の影響を受けるくらい読み込みたいです(笑)。

    『眉隠しの霊』
    私はもう1度読まないと!
    記憶から抜け落ちてしまいました(恥)。

    連載の再開、楽しみにしております。
  • 小文「パクリじゃないの!?」にお星さま、ありがとうございました。
    こんなに多くの方々が応援して下さるんだと思って心強く、同時に身の引き締まる思いです。
    拙作「異聞・鎮西八郎為朝伝」も一層頑張って執筆しなければ!

    応援コメント欄ではどうかと思い、近況ノートの方に参上しました。
    まずは御礼まで。
    あらためて、ありがとうございました<m(__)m>
  • Evelyn さん、ご丁寧にありがとうございます。恐縮です。

    「パクリじゃないの!?」は大変興味深く読ませていただきました。
    そして、恐怖を感じてしまいました。
    カクヨムに投稿するようなヒトたちは、自分だけの物語や表現を追求したくて書いていると思っていましたので。
    いろいろと影響を受けるのは良いことだと思いますけどね。

    これからも頑張って下さい!
    私の「ウサギの物語」を読んで下さりありがとうございます!
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