水菜月

つづき

短い物語の中に、色々と解釈できる表現が散りばめられた作品が多くて
ほぉっとため息が出ます。凄いですね。


91　魔法使いは妖精を心から愛していた
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885140312/episodes/1177354054885193153
　灯りに浮かぶ妖精の姿。その心は先生に想ってほしくて揺れている。
　人間の女のように化粧をし、翅を季節の花で飾って、誰より特別になりたくて。
　究極の愛とは何だろう。ピンで永遠に止められること？　とにかく美しい。

97　オトナなふたりのゆりじかん。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885140312/episodes/1177354054885199600
　個人的に現在「ゆり」を模索しているため、ここに吸い寄せられた。
　悲しみは海ではないからすっかり飲み干せる』ということわざが、ロシアにある。
　そしてグラスホッパーに。人目を忍んでちらちらするラブシーンがかわいい。

98　桐谷君のメガネ
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885140312/episodes/1177354054885199606
　最初からすきなとこを羅列できるくらい、彼のことがすきなのに
　素直になんてなれない、なりたくない女の子。そんな彼女がすきな桐谷君。
　嫉妬という感情は、不安を持て余している時には、最高の媚薬になるんだね。

111 サラダ・ボウル
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885140312/episodes/1177354054885199820
　11才の少女は、もうすっかり女の姿をしてる。（人によるかな。）
　母と結婚した相手を父と見ているのか、一人の男として見ているのか
　ただただ弄んでいるのか。その不安定な関係が、この先どう変化していくのかな。

112 午前１時、エンドロールで撃ち殺して
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885140312/episodes/1177354054885199824
　ああ、まさかの二人の名前。罪深きレオン。この先を考えたら果たして
　姉と妹、どちらが辛いのかな。姉はこのまま知らずにしあわせに生きていくのか。
　映画仕立てな物語。主人公の心の動きがせつなくて仕方ない。

113 人魚は水槽に沈む
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885140312/episodes/1177354054885199826
　ここでは人間が見つめていたはずの人魚が、姿も役割も変えて人を見つめる。
　水に浸かっていればまだ生き残れる証？　再生はどこまで繰り返しが可能？　
　不思議な未来を示す物語の１シーンのようだ。

続きで、200作品まであるようなので、また拝読します。