バベルの塔に棲んでいる。(それは、バビルの塔だ)
家族が上野に来てるバベルの塔を見てきたらしい。いつの間に、ズルイ。
私もあれに近づいて、ずっと細部を見つめてみたい。
誰かが描いてた。スッとナイフを入れて、まるで
シフォンケーキをカットするように切ったら、中はこう、みたいな絵。
ああ、こういうの探求したい気持ちがあれど
私はそのリアルを見るより、そこに霧をかけてしまいたくなる。
見えなくなって、見渡せなくなったその塔を
目を閉じて、勝手に想像して楽しむ。
なんだか、それが自分の作風だ。
自分の中のリアルは、他人にはただの理解できないもの。
それを伝える技量があるか、ないかと問われれば 圧倒的に足りない。
もう尽き果ててしまいそうで、書くことやめようか。
時々思っては、結局しがみついて、泣きじゃくる自分は
ほんとに莫迦で、阿呆で、突き飛ばしたくなる。
でも、なんだか大丈夫なのは、五月の風が心地いいからかな。
*
さて、私にとってはもう結果は関係なく、短編はきもち終了です。
気になって、順位覗きはするけど、もうさよなら。
読むのは続けます。他の作家さんを読むことで、いかに
自分がまだまだか、とてもよくわかります。清々しいほどに。
でも、もう次の作品を作ることに、気持ちは向かっています。
その前に、処女作と2番目の作品を整理整頓してみたりしつつ。
レインドロップは、六月ワールドを意識して全開にしました。
無茶で飾り立てた5000文字。自分であって、限界を超えてない。
願わくば、シンジケートは今までの自分と少しちがうので
読んで頂けたら嬉しいなぁと思って 二つ出しました。
こんなの書いてます的、名刺代わりにね。
さあ、どこに向かっていこうか。
*
*aoiaoiさま
いつもあおいちゃんの言葉の魂に、どのくらい慰められているでしょう。
「愛することの悲しみや切なさ、喜び。様々な感情を丁寧に織り込んだ
宝石のようにきらめく物語です」だなんて。
あなたの書く言葉には、何か底知れぬものが宿っている。
その感性は、私に光を想像させる。 ありがとう。とても嬉しかったの。
*桜井今日子さま
冒頭の4行の詩。
花の色をぼかす雨のヴェール
ハーブを揺らす雨粒
窓をつたう雨の滴
彼女の心に降る涙
あまりにステキで、キャッチに使っちゃおうかな。にこっ。
きっとあなたになら、この色が伝わるのではないかなぁ。
雨の滴色、涙の雫色、そして、庭を閉じ込めたあめの中。
ありがとうございました。