昔、かなり真剣に フラメンコにのめり込んでいた時代。
週に何度か、恵比寿のスタジオに通っていた。
自分が受けるレッスンと 講師になって教えるレッスンと交代で。
教える日は、いつも緊張して 胃が痛かった。
教わる日は、先生の踊りが 側で感じることに高揚した。
いつかこの頃のことは 言葉に置き換えてみたいなと思っている。
終わり方が上手じゃなかったから
なかなかあの街に行けずにいた。泣き出してしまいそうで。
でも、もう時が流れて、きっとなつかしいだけのはずだ。
写真展で恵比寿に行ったから、やっぱり気になってしまって
駅でみんなと別れてから、一人で散策してみることにした。
そうしたら、見事に 迷子になってしまって。
あんなに通ってたのに、方向音痴の自分に笑う。
街が変わったのかと思ってたけど、ぐるぐる歩き回って
自分が曲がり角を まちがえたことに気付いた。
レッスンスタジオは、外観は同じだけど、もう別の空間。
レッスンの後よく立ち寄った タブラオは、まだ光を放っていて
そこで躍っていた自分は いつかの幻想のように思える。
おなかすいちゃって、拉麺とビール。やっぱ恵比寿はうまいな。
後で友人に言ったら、なんだ言ってくれればつき合ったのにって。
そうだね。その方が楽しかったかもしれない。
でも、自分の想い出に向き合うのは やっぱ一人でしょ。
*
今まで、小説投稿は カクヨムだけに発表してきたのですが
pixivにも ちょっくら進出してみることにしました。
http://www.pixiv.net/member.php?id=20690930まずは、ここで書いている「六月の本棚」を
「記憶の本棚」と改題して 大幅に改稿してみたいと思っています。
だいぶ仕様が違いますが、あちらでは縦書きで読めるのがいいの。
今回や前回のノートなんかも 書き直して加えてみたいかな。
気に入ったサイトに身を置いて、自分の人生の中で
「書くこととは何か」を 見直してみたいと思っています。