未由季

　引越し早々、マンションでの騒音問題を抱えることになった高校生の健斗。尊敬する教師、田中に相談したところ、ある人物を紹介される。 　どれほどの切れ者が乗り出してこようと、この問題…

　ある夏の日、友人らと廃村に入り込んだケイタは、そこで不気味なバケモノと遭遇する。 　必死の思いでバケモノの追跡を逃れたケイタだったが、数年後、バケモノからかけられた呪いがついに…

　すべての人類が人口冬眠につくまで、残りわずか。 　カノンとアンリの二人は、残された日々を惜しむようにして、共に過ごす。 　いよいよ冬眠に入る期限日がやってきたとき、二人の計画が…

夏の日、彩夏は廃工場でひとり、穴を掘る。誰にも言えない秘密を作るために。 突然声をかけられ振り返ると、そこには気になる女の子が立っていた。 探り合うように言葉を交わすうち、二人…

同棲中の彼女とケンカして、部屋を飛び出した。 翌朝になって戻ってみると、彼女は俺の大好物のカレーを作っておいてくれていた。 良かった、もう機嫌を直してくれたみたいだ……。

　元ヤンの両親、親戚たち。住んでいる家はボロボロで、虫や害獣だらけ。 　そんな環境で育った自分の、思い出話です。 　時代背景などは、ところどころぼかして書いています。

小学四年生の僕は、隣の席に座る女の子が気になっている。 彼女――藤村さんはとってもおいしそうにごはんを食べる、素敵な子だ。 藤村さんと仲良くなった僕だけど、別れの日は突然やってき…

二年ぶりに再会を果たした兄と妹。 妹は兄を意識するあまり、空回り気味。対して、兄の態度は素っ気ない。 逃げ腰のくせして、完全には妹を拒否しきれない兄。 微妙な二人の、夏の一幕。

　俺んちの傘立てからは、吸血鬼が出てくる。 　吸血鬼は俺を助ける代わりに、血を差し出せと言う。 　だけど俺は、屈しない。吸血鬼になんか負けるものか。 　俺は、強くならなければいけ…

　同じクラスの垣根涼香はいつも、制服のスカートの下にジャージを穿いている。 　脚フェチの俺は、ジャージに隠された垣根の生脚を見てみたいと願う。 　そんなとき、俺は垣根から覗き魔の…

　この国の資源は尽き果てました。 　人間は、新しいエネルギーとして龍に目をつける。龍を狩るのは、子どもの仕事。狩子と呼ばれる彼らは、日々龍を狩るために、山を駆ける。 　新人狩子…