森新児

@morisinji
2018年6月27日に登録

歴史・時代・伝奇
ホラー

3月4日
新作公開しました！　それからうれしいレビューをいただきました！
新作公開しました！ ……といっても実は旧作ですが（苦笑）少し手を入れて読みやすくしました。タイトルは『ブルースマンと赤ん坊』です。 1920年代のアメリカ南部を舞台にした歴史ミステリーです。歴史上の有名人が登場します。 2700Wの短編なのでサクッと読めます。お気楽にお読みくだされば幸いです！ https://kakuyomu.jp/works/16817330648334672823 『祟神祓顛末』の小野塚さんに『月夜の破れ寺』のすばらしいレビューを書いていただきました。『祟神祓顛末』 https://kakuyomu.jp/works/16818093088187072826 小野塚さんありがとうございます！みなさんこちらもレビューもぜひご一読ください。 https://kakuyomu.jp/works/16818023214107886425/reviews/16818622170437419891
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1月29日
【お願い】小説をさがしています！
すいませんカクヨムのみなさんご協力ください！以前カクヨムで読んだ小説をもう一度読みたいのですが、なぜかフォローしている小説にそれらしい作品が見当たらず困っています。タイトルは忘れてしまいましたが、転生物で舞台は戦国時代初期（だったと思う）の日本です。主人公は孤独死したおじさんの遺品整理に赴く。おじさんは歴史好きで家に史料がたくさんある。それを整理中なんらかのトラブルに見舞われ主人公は死亡する。目覚めると主人公は戦国時代の農家（だったと思う）の息子に転生している。息子は七～八歳の年齢でとなりに可愛い女の子が住んでいて、相撲を取ると主人公はその子に投げ飛ばされる…… というのが冒頭部分です。続きが気になって仕方ないので、なにかおわかりのかたがいらっしゃったらどうかお知らせください。よろしくお願いします。森新児
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1月14日
銭形平次捕物控
半分エッセイ半分日記の連載『サンデーパンチ』新作投稿しました。 https://kakuyomu.jp/works/16818093082847192960/episodes/16818093092166355728 今回は銭形平次捕物控について書きました。おひまなかたはぜひご一読を。
1月11日
二次創作を投稿しました
他サイトですが生まれて初めて書いた二次創作をpixivに投稿しました。タイトルは【サマータイムレンダ外伝】ヒルコと子どもたちです。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=23791182 アニメ『サマータイムレンダ』の「その後」を描いた一話完結の短編です。全13000w＝400w原稿用紙約32枚の長さになります。物語の終盤全身傷だらけで「痛い、痛い」と泣くヒルコを見て「ヒルコの痛みはおれが取り除く！」と勝手に決意して書いた小説です。笑いあり、涙あり、バトルありのにぎやかな作品になりました。おひまなかたはぜひお読みください。
12月4日
韓国のクーデターと三島由紀夫
短文エッセイで更新しました。きのう真夜中に起きた韓国のクーデターと三島由紀夫のことを書きました。 https://kakuyomu.jp/works/16818093082847192960/episodes/16818093089768530642
11月29日
2924年11月29日の日記
今日はワセリンと認知症と読点と江戸川乱歩の『人間椅子』について書きました。 https://kakuyomu.jp/works/16818093082847192960/episodes/16818093089484213655
11月26日
2024年11月26日の日乗
今日の日記です。『天国大魔境』最新68話のことを少し書きました。 https://kakuyomu.jp/works/16818093082847192960/episodes/16818093089316064152
11月25日
2024年11月25日の日乗
サンデーパンチ更新しました。 11月25日の日記です。 https://kakuyomu.jp/works/16818093082847192960/episodes/16818093089254000309
11月24日
2024年11月24日の日乗
世間は休みだが自分は今日も仕事すなわち平常運転だった。午前で仕事を終え、午後今書いている長編の二稿をやった。やっとこさ終盤で一人で気を揉んでいる。それからアニメ『チ。』を見て、昨日に続いて漫画『ハッピー障害児ガールズ』を読んだ。読んだがつながりがおかしい。キンドルでまとめて三巻無料で売っているので買ったのだが、一巻二巻はふつうに続くが三巻目の話が全然つながらない。「なんだこれ？」と戸惑い調べたら三巻と四巻は別売り（それぞれ二百円ぐらい）で、自分が読んで混乱したのはどうやら五巻になるらしい。曖昧な書き方をするのは「五巻」と表紙や奥付にまったく書いていないからだ。ほかの巻はきちんと書いてある。なぜこんな奇妙な売り方をするのかわからないが、ともかく三巻と四巻は買った。漫画の中身はめちゃくちゃおもしろい。傑作である。この漫画のレビューはいずれきちんと書く。昨日何気なくカクヨムを見ていたら「今年生まれて初めて書いた小説をカクヨムに投稿したら瞬く間に一千万越えのPVを獲得し、さらに書籍化も決まりました！」という若者の記事を発見し「キーッ！」とうなった。「キーッ！」はもちろん嫉妬である。老人は醜いものなり。森新児の読み切り時代劇『浪人と娘』 https://kakuyomu.jp/works/16817330647885338321/episodes/16817330647885362209
11月23日
綿本おふとん先生の漫画
『サンデーパンチ』最新話更新しました。半分エッセイ半分日記の短文です。今日は綿本おふとん先生の漫画について書きました。先生の漫画はトーチwebやキンドルで無料で読めます。みなさんもぜひ読みください森新児『サンデーパンチ』 https://kakuyomu.jp/works/16818093082847192960/episodes/16818093089126475643 綿本おふとん『キャロット通信の崩壊』 https://to-ti.in/product/carrot 綿本おふとん『ハッピー障害児ガールズ』 https://www.amazon.co.jp/dp/B0C7GVMN6R?ref_=cm_sw_r_mwn_dp_3262F5Z9VY0VAPWHJ8M6
11月22日
ポモドーロテクニックとBGM動画
『サンデーパンチ』更新しました。半分エッセイ半分日記の短文です。ちなみにサンデーパンチはボクシング用語で、その日いちばんいいパンチをさす言葉です。今回は自分がポモドーロテクニックを実践するとき聞いているユーチューブのBGM動画を書きました。自分の文章はともかく（？）動画は執筆の役に立つのでぜひお読みください。サンデーパンチ - 第39話　ポモドーロテクニックのユーチューブ動画 - カクヨム https://kakuyomu.jp/works/16818093082847192960/episodes/16818093089011284809 勉強に集中して人生を変える2時間【ポモドーロ25分サイクル】 https://youtu.be/qxZP8ER35Bc?si=HkL9iYV2mqW0pQ0G @YouTubeより
11月21日
大乱直後の詩人と現代の奇才
『サンデーパンチ』最新話更新しました。半分エッセイ半分日記の短文です。お暇なかたはぜひ。ちなみにサンデーパンチはボクシング用語で、その日もっともいいパンチをさす言葉です。今回は大乱直後に決まって登場する十代の詩人と、現代の漫画家について書きました。サクッと読めるのでお昼休みにどうぞ。サンデーパンチ - 第38話　ランボーと谷川俊太郎と藤本タツキ - カクヨム https://kakuyomu.jp/works/16818093082847192960/episodes/16818093088955513406
7月6日
ケントゥリア1巻を読んで
暗森透先生の『ケントゥリア』1巻を読んだ。改めて読んで、特に第一話の完成度の高さと濃密な面白さに驚嘆した。「今までの人生で価値のあるものを手にした事は一度もない」という冒頭の言葉で、この世界が主人公ユリアンにとって厳しいものであるのがわかる。重厚なダークファンタジーにふさわしいオープニングだが、すべてのコマの根底に、常に人間の善性を信じるヒューマニズムが流れているのがこの漫画の特徴だ。「人としての誇りを忘れずにすむわ」「この子さえ　無事に生まれて幸せになってくれれば」「私は一生苦しんでもいい」ユリアンを可愛がる妊婦ミラの台詞に、それが最も現れている。一話の最後でユリアンは百人の奴隷の命と引き換えに彼らの力を得て、ミラの娘である赤ん坊のディアナを守る。小舟の船上でディアナを抱いたユリアンの「今までの人生で価値のあるものを手にした事は一度もなかった」「たった今までは」という台詞はオープニングと照応し合っていて感動的だ。個人的に今年の漫画のベストワンはケントゥリアで決まった。
6月29日
震災と倫理的に誠実な主人公
現在カクヨムに投稿する第二作目の長編の第二稿を執筆中だが、まあ順調である。このまま一気に突っ走る。漫画やアニメでこのところ倫理的に潔癖というか誠実な主人公が増えた気がする。鬼滅の刃の炭治郎がそうだし、ヴィンランド・サガのトルフィンもそう。これは数々の震災の影響が大きいと思う。個人の力ではどうにもならない天災に対抗するため、みんなで協力し合う感覚が以前より増した。また個人の野心や欲望よりも、個人が属する共同体をより重んじる感覚も増した。それに伴い奉仕や自己犠牲の倫理が尊ばれる感覚も増したと思う。自分の中にもそういう変化をはっきり感じる。この変化の感覚は微妙だがものすごく大切で、ここがずれていると「古い」と感じてしまう。例えば最近ある漫画を読んだとき「古い」と感じた。絵やストーリーではなく、主人公の他者をまったく顧みない悪ぶった言動が80～90年代ぽくて古く見えたのだ。「まだこんなのんきなことやってんのか」「震災を通過した感じが全然ないな」とも思った。その作品のタイトルは…… いや、これはいわないほうがいいだろう。
6月22日
好きな小説五十選
現在カクヨムに投稿する長編第二作の第二稿を書いている。以前第二稿をかなりの段階まで書いたのだが、たまたまジャンププラスで始まった『ケントゥリア』の第一話を読んで衝撃を受け、「これではいかん」と書きかけの原稿をすべて破棄し、またプロットを一から練り直して現在ようやく第二稿の序盤までたどり着いた。まだ先は長いが面白いものを書いている自信はある。この作品を書きあげたら暗森透先生に捧げたい。今日ツイッターを見ていたらある人が「偏愛する小説五十選」を紹介していた。そこで自分も書いてみたくなった。ジャンルや年代や国はこだわらず、とにかく自分が好きな小説を五十作選んだ。一作家一作品に限り、順番は関係ありません。１　罪と罰２　魔界転生３　郵便配達夫はいつも二度ベルを鳴らす４　坊っちゃん５　雁６　駈込み訴え７　夏と花火と私の死体８　芽むしり仔撃ち９　一日の終わりに 10　愛のゆくえ 11　さようならコロンバス 12　長距離走者の孤独 13　夏への扉 14　肉体の悪魔 15　パルムの僧院 16　ゴリオ爺さん 17　芋虫 18　緋色の研究 19　原色の街 20　ガラスの靴 21　旅のラゴス 22　宮本武蔵 23　姿三四郎 24　赤い影法師 25　本当の戦争の話をしよう 26　羊をめぐる冒険 27　コインロッカー・ベイビーズ 28　長いお別れ 29　メエルシュトレエムに呑まれて 30　霧笛 31　檸檬 32　トロッコ 33　風神の門 34　異邦人 35　伊豆の踊り子 36　新興宗教オモイデ教 37　ジャッカルの日 38　一刀斎は背番号６ 39　殺し屋 40　華麗なるギャツビー 41　幻の女 42　呪われた町 43　吸血鬼カーミラ 44　予告された殺人の記録 45　南から来た男 46　怪しい来客簿 47　月の光 48　今夜すべてのバーで 49　二年間の休暇 50　あゝ無情意外に純文学や短編が多くて我ながら驚いた。本を読んだ下宿の様子や、本を買った古本屋のたたずまいをひさしぶりに思い出し、懐かしくもちょっと切ない気分になった。
2024年4月8日
『ケントゥリア』暗森透
ジャンププラスで始まった暗森透先生の『ケントゥリア』を読んで衝撃を受けた。第一話目の話としては今年、いやここ数年で一番おもしろかった。奴隷の少年ユリアンは雇い主の暴力に耐えかね、雇い主を半殺しにして船に密航する。洋上で発見されたユリアンは殺されそうになるが、百人いる奴隷たちにかばわれ命が助かる。その奴隷の中に身重の女性ミラがいる。母親に捨てられ奴隷になったユリアンは母親の愛情がまったくわからない。ミラはそんなユリアンにやさしく接する。やがて船は嵐に巻き込まれる。そこでおそるべき怪異が起きる…… ベン・ハー＋クトゥルフといいたいダークファンタジーで、一話目にして大傑作の風格がある。自分は自分が今書いている小説を「もう一度頭から書き直さなければならない」と決意するほど深刻な衝撃を受けた。ともかくおもしろい作品なのは間違いないので、みなさんもぜひご一読ください。『ケントゥリア』 https://shonenjumpplus.com/episode/17106371852950440097
2024年4月7日
Dr.スランプと左門くんはサモナーと福島鉄平短編集
アマゾンがあしたの4月8日まで集英社の漫画50%ポイント還元セールをやっている。そこで今回買ったのは『Dr.スランプ』のまだ買ってなかった6～9の４巻。それから『左門くんはサモナー』全10巻。そして福島鉄平短編集『アマリリス』と『スイミング』の2巻である。 Dr.スランプは昔から好きな漫画である。左門くん～は今ジャンプで連載中の『超巡！超条先輩』の作者の旧作で超巡～がおもしろいので買った。福島鉄平はジャンププラスで連載中の『放課後ひみつクラブ』がおもしろいのでこれも買った。放課後～を読んでいて「この作者は絶対短編がうまい」と確信していたので楽しみである。個人的に短編がうまい作家は信頼できるし好きだ。漫画でも小説でもその感覚は変わらない。
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2024年3月31日
『アイアンナイト』屋宜知宏
昨日屋宜知宏先生の漫画『アイアンナイト』を読んだ。少年ジャンプに連載された全三巻のいわゆる打ち切り作品だが、隠れた名作の誉れが高く「それがなぜわずか三巻で打ち切られたのだろう？」と興味を持って手にとった。読んで驚いた。傑作ではないか。絶望的な世界観。そこに灯るかすかな希望と勇気。邪悪で強大な敵。魅力的な女性キャラ。そしてナイト（騎士）の称号にふさわしい献身的で勇敢な少年主人公。とにかくおもしろさに圧倒されてなにが悪いのか、まったくわからなかった。強いていうと「裏切り」が物語の裏テーマでそれが少年ジャンプの誌風に合わなかった、また防衛軍の描写が緻密でそれが少年読者には逆に重荷になった、といった理由を考えたが、本当のところはわからない。「人気」というのは不思議なものだとつくづく思う。とにかく屋宜先生の実力が本物なのは間違いない。屋宜先生は最新作『ヒトナー』も話題だが、未読の人は『アイアンナイト』も読んでください。自分は年甲斐もなく燃えました。みなさんもぜひ。
2024年3月27日
春海水亭『致死率十割怪談』
カクヨムの人気作家春海水亭さん初の書籍『致死率十割怪談』を買った。これから読むが楽しみである。この短編集については近いうちにきちんとレビューを書こうと思う。目次を読むと収録された短編はほぼホラーだが、中でも『一人心中』は異色の作品だ。ジャンルはホラーと純文学の中間だろうか。自分はこの作品を読んで春海さんのファンになった。去年「2023年web小説ベスト6」という記事を書いたが、その六編の中にこの『一人心中』を選んだ。江戸川乱歩の『芋虫』を想起させる切なく味わい深い一編なので、みなさんもぜひご一読ください。好きな作家の本が出るのはまことにうれしい。ほかのあの人やこの人も春海さんのあとに続いて欲しい。え？　自分？　自分は老兵なんでぼちぼちやります。
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2024年3月23日
つくみずの漫画『少女終末旅行』を読んで
つくみずの漫画『少女終末旅行』全六巻を一気に読んだ。物悲しいラストが胸にきた。手をつないで階段を登るチトとユーリを包む闇。そしてついに辿り着いた最上層を覆う真っ白な雪。そのコントラストが鮮やかで悲しかった。「生きるのは最高だったよね…」「……うん」というユーリとチトの会話もよかった。過去形なのが悲しいが。最上級の詩を読んだ気分だ。しかも二十代のうちにしか書けない詩である。今のように忙しなく騒がしい時代にこういう詩はなかなか書けない。作者のつくみずさんに拍手を送りたい。それからチトとユーリにも「ありがとう」と伝えたい。二人のやり取りを読んでいたら、乾いた老兵の目にも涙が滲んだ。自分がもっと若かったら号泣したと思う。すばらしい漫画だった。
2024年3月21日
スポーツ賭博とアリバイ
今日大谷翔平の通訳水原一平氏が違法のスポーツ賭博で六億八千万円負け、それを大谷に肩代わりしてもらった事実が発覚し、ドジャースを解雇された。たいへんショッキングなニュースで自分も驚いた。そして大谷のことが心配になった。心配な点は二つ。一つはアメリカが違法のスポーツ賭博にものすごく厳しいこと。かつてスーパースターのピート・ローズが違法賭博に手を染め米球界から永久追放されたと記憶する。まさか大谷が……と思うが神経質にはなる。もう一つは「本当は違法賭博をやっていたのは大谷で水原は身代わりではないか」と疑われる点。胴元への送金が大谷本人の口座からされていること。またいくら親しいとはいえ自分の通訳の負債六億八千万という途方もない大金を肩代わりするなど、アメリカ人の常識ではまったく考えられないこと。以上の点からどうしても大谷本人が疑われてしまう。心配なのこの二つで、特に後者の件で大谷は自分のアリバイを証明しなければならない。アリバイ、すなわち自分がやったことではなく【やってないこと】を証明しなければならない。推理小説でも自分のアリバイ証明は最も難しいとされる。だから心配になる。もちろん大谷は潔白だと自分は確信している。大谷は肉体的にも精神的にも超人レベルで強い。アキレスの強さとオデッセイの賢さを兼ね備えているというか。今回その強さが仇になった気もするが、なんとか持ち前の強さと賢さでこの困難を乗り越えてほしい。今は悪い時代だからこそ英雄の敗北ではなく勝利を見たいのだ。
2024年3月19日
放課後ひみつクラブ
今日ジャンププラスで『放課後ひみつクラブ』を読んでいたら「あっ　これは　活躍のチャンスね」（蟻ケ崎）「どれだけ暴れても怒られないタイミング」（蟻ケ崎）「生粋の狂戦士（バーサーカー）」（猫田）という会話があって笑った。テンポとタイミングが抜群でこのあと「ドブみてえなオーラ」という捨て台詞があってさらに笑った。会話に関してはこの放課後～が今漫画界随一と思う。落語の伝統は漫画に生きてるような気がする。自分もこんな粋な会話を書きたいが、どうしても説明的になってしまう。やはり地が粋ではないということか。 https://shonenjumpplus.com/episode/9324103655220841609
2024年3月17日
異聞・鎮西八郎為朝伝
昨日Evelynさんの『異聞・鎮西八郎為朝伝』のレビューを書いた。自分の独断だが今カクヨムで一番おもしろい作品である。自分のレビューはどうでもいいのでぜひ小説を読んでほしい。 Web小説を侮っている人（いまだに結構いる）は衝撃を受けると思う。とくに山田風太郎や伝奇小説好きは必読である。 https://kakuyomu.jp/works/16817330668140020773 自分の長編小説だが第二稿の執筆は順調である。初稿と大幅に違うがこれは毎度のことである。ジャンププラスの『SKK　少女たちの世界』があいかわらずおもしろい。謎に満ちた世界設定も興味深いが、なによりも少女たちのキャラがいい。完璧なタイミングで胸を抉るような無垢が描かれ、胸が苦しくなる。苦しさは切なさとか詩情と言い換えてもいい。『少女終末旅行』や『銀河の死なない子供たちへ』が好きな人は、SKK～にも絶対はまる。おすすめです。
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2024年3月15日
アニメ『少女終末旅行』を見終わって
アニメ『少女終末旅行』を最終話まで見た。「いいものを見た」という思いと「これでチトとユーリとお別れか」とさびしい思いが両方あって……いや、やはりさびしい思いのほうが強い。少女終末旅行の原作が書かれたのはたぶん藤本タツキの『ファイアパンチ』と同じころと思う。どちらも「人類の終わり」がテーマの作品で、ともに若い才能が未来に希望より終わりを見出している。ファイアパンチは最後地球樹の中でアグニ（サン＝太陽）とユダ（ルナ＝月）が再会し、二人が眠りについて人類の歴史も終わる。少女～のアニメはチトとユーリが人がいるかどうかわからない上層目指して旅立つところで終わる。老兵にはこのラストがこたえる。なぜなら二人ならさびしくない。しかし老兵は自分が一人で終わる予感がある。だからこたえるのである。明日は少女終末旅行の原作を読む。こちらも楽しみだ。
2024年3月12日
ラヴクラフトとチェンソーマン
ツイッターを見たらアマゾンで田辺剛のコミカライズ『ラヴクラフト傑作集』の電書版が12巻まで99円でセール中とわかり、速攻で買った。みなさんにもおすすめします。これはマスト・バイです。自分の観察では九十年代末期ぐらいから日本のホラーはラヴクラフトの世界観に席巻された。席巻の期間は長く、村上春樹までラヴクラフトを思わせる怪異を書く始末で、正直読む側としてはちょっと飽きた。ラヴクラフト自身やリメイクに飽きたのではなく、その亜流に飽きたのだ。そんなとき藤本タツキの『チェンソーマン』が登場した。チェンソーマンが凄いのはラヴクラフトとはまったく無関係な恐怖の体系を作ったこと。数十年間世界中の誰もができなかったことを、日本の若者があっさりやってのけた。「概念が悪魔化する」「概念に対する人々の恐怖の度合いで悪魔の強さも変わる」という世界観は新鮮で、恐怖の世界に新しい風を吹き込んだ。悪魔のルックもラヴクラフトの描く神々とはちがう。チェンソーマンの悪魔は禍々しく、生々しいのにどこかポップだ。この新しさに胸の乾く思いをした自分は「チェンソーマンの二部はつまらない」とか悪口をいわれると、大人げなくムッとするのである。
2024年3月10日
才能について
今日カクヨムである人の時代小説を読んだが、ものすごくおもしろかった。この小説については、近いうちにきちんとレビューを書きたい。こういう才能豊かな人の文章を読むと、つくづく「おれに才能はないな」と思う。たとえるならこの人は楽譜を見ながら自分のメロディを奏でている（実際リズミカルな文体なのだ）。自分の文体はただ楽譜の音符をなぞっているだけ。リズムもビートも味もそっけもない。じゃあどうする？　というので出した結論が、今書いているまだ未投稿の長編小説の文体なのだが、とりあえず大雑把にいうと「自分のように才能がない人間が素の自分を出してもおもしろくもなんともない。　だから【演じろ】」というのが今のところの結論である。なにがなんだかわからないと思うが、まあ凡人なりに工夫して色々やっているということであります。
2024年3月9日
絶望は若者の特権
今日アニメ『少女終末旅行』の六話を見ていたら車を修理しながらいらつくチトに、相棒のユーリが「もっと絶望と仲良くなりなよ」といって「♪絶望～絶望～」と奇妙な歌を歌う場面があっておもしろかった。たしかに絶望して当然の状況なのだ。おそらく戦争のため世界は崩壊し、人は二人のほかにほとんどいなくてインフラも死にかけ、食料や水も乏しく生き物の影さえ見えない。しかし同時に「絶望は若者の特権だな」とも思った。絶望と希望のエネルギー量はほぼイコールだ。よく絶望する者は大いなる希望の持ち主でもある。これが老いてくるとそうはいかない。絶望も希望もともに小さくなる。「絶望は若者の特権」というのは「絶望するのはエネルギーがいる」という意味でもある。自分のような老兵が絶望したら、そこでもう完全に【終わり】である。だから淡々と歩くしかない。たとえ老いても、花束みたいに胸に小さな希望を抱いて歩くのだ。
2024年3月8日
チャイルドフッド
鳥山明先生が亡くなり、海外ファンのコメントを見ていたらしきりに「chidhood」という言葉が出てきた。幼年期という意味だが、鳥山先生のドクタースランプやドラゴンボールが世界中の人々の幼年期の記憶、それももっとも大切な記憶と分かちがたく結びついているのが今回よくわかった。自分は鳥山先生のよき読者ではなかったが、先生がドクタースランプ連載中ゴジラの絵を描いたのを覚えている。デフォルメされた可愛らしいゴジラだった。ゴジラは自分の幼年期最大のアイドルで、鳥山先生もそうだったのかなと思ってうれしかった。藤子F不二雄が亡くなったとき「日本の幼年期が終わった」といったようなことをいしいひさいちが発言していたが、今回自分も同じことを思った。人は失ってからようやく失ったものの大きさに気づく。愚かな自分は特にそうで、今回またしてもそのことを思い知らされた。残念無念である。合掌。
2024年3月7日
レベッカの『フレンズ』と八十年代
今カクヨムで第二作目となる長編小説の第二稿を書いている。初稿が三十万字を越えたからまだ先は長いが今のところ順調である。アニメ『スナックバス江』を見ていたら最後にカラオケでレベッカの『フレンズ』が流れ、思わず聞き入った。声優さんが歌った歌もいいが、自分が特に好きなのは終盤のギターソロである。青春を永遠に封じ込めたような激しく切ないメロディで、これを聴くと自分は反射的に八十年代のあれやこれやを思い出す。自分にとって【ザ・八十年代】というべき唯一無二のメロディなのだ。楽しいことばかりでなく、悲しいことも思い出す。だから今ちょっとしょんぼりしている。レベッカ『フレンズ』 https://youtu.be/0AlITEvgs1Y?si=-Pd4nSZ_kgtV1XzI
2024年3月6日
チェンソーマン157話とアサの失われた右手
今日ジャンププラスでチェンソーマンの最新157話を読んだ。扉絵でいきなり贔屓のアサとキガが出てきてうれしかった。アサの右袖がはためいているのは先日吉田との戦いで手を斬り落とされたからだが、となりのキガのスカートもめくれていて、不敬だが「風を感じるいい絵だな」と思った。右手がないアサを見て、最近ジャンプで人気の『カグラバチ』の主人公チヒロの右手もこの前の戦闘で失われたのを思い出した。日本には体の一部が欠損したヒーローの伝統がある。丹下左膳（左膳＝左がいいという意味）は右目と右手がないし、柳生十兵衛は右目がない。偶然かもしれないがみんな欠けているのは「右」で「左」が残っている。どうでもいいが自分（森新児）は五歳のとき事故で片目を失明している。失明したのは左目である。「左」が欠けて「右」が残った。やはり自分はヒーローではないんだなと思う。
2024年3月5日
アニメ『少女終末旅行』
先日紹介した漫画『SKK少女たちの世界』のコメント欄に「少女終末旅行みたい」と複数の人が感想を寄せていた。それで同タイトルのアニメを三話まで見たが、これがおもしろかった。二人の少女がジープ（軍用車？）で廃墟と化した世界を食料や燃料を求めて彷徨う。ただそれだけのストーリーで、背景となる世界の説明は何もないが色々染みる。少女は二人とも草色の軍服を着て銃も持っている。戦争があったのかもしれない。二人の言語はロシア語のようで、そこかしこに作者のロシア趣味（ソ連趣味？）がうかがえる。廃墟の町には潤いがなく、武骨な工場ばかり並んでいるが、逆にそれがいい。作者はロシア趣味とともに工場趣味もあると思う。このアニメを一気に見ず、毎日一話ずつ惜しむように見ている。それは詩を読むときの感覚に似ている。現代詩は難しくなりすぎたから、自分は『少女終末旅行』のようなアニメを見て詩情を補給している。詩は小説とちがっていっぺんにたくさん摂取できないが、それでいいのである。
2024年3月4日
漫画『超巡！超条先輩』を読んだ
今日発売の少年ジャンプで『超巡！超条先輩』の四話を読んだら「こんな澄んだ目ェして産湯ドス黒いな」という台詞があって爆笑した。どうやったらこんな冴えた台詞が書けるのだろう？作者の沼駿先生は落語の素養があるのではなかろうか。それぐらい冴えた台詞だ。この台詞をいうのが可愛らしい女の巡査で、ドス黒い産湯を使って生まれたのが超能力者の主人公に対抗するためクラウドファンディングで作られたロボットというあたりも色々批評的で面白い。大好きだった『イチゴーキ！操縦中』が短期間で終わったとき「今はギャグ漫画冬の時代なんだな」と思った。だから超条先輩は長く続いて欲しい。ギャグとホラーはコインの裏表の関係にあって、先日紹介したホラー映画『へレディタリー／継承』の終盤にも演出次第で爆笑ギャグになる場面がいくつもあった。でも今多くの人はギャグではなくホラーを求める。今はそういう時代なのだろうが、カクヨムで投稿されるホラー作品とコメディ作品の割合はどうなっているのだろう？
2024年3月3日
漫画『SKK少女たちの世界』を読んで
ジャンププラスで先週から始まった新連載『SKK少女たちの世界』の一話と二話を読んだ。 https://shonenjumpplus.com/episode/9324074615354955731 人気の絶えた町に三人の少女がいる。聡明なリーダー格のカタナと、元気で無鉄砲なコダチ、そしてクールで無口なサヤの三人だ。三人は全く人がいない町を探検する。建物や電気は残っているがどこへ行っても人はいない。それでも三人は健気に無邪気に町を探索する。そんな三人にやがて怪しい影が迫る…… あらすじだけで充分不穏さが伝わるが、作品には日常系といいたくなるのどかで切ない詩情があって、そこがたまらない。施川ユウキの『銀河の死なない子供たちへ』に近い詩情だが、そこにホラーテイストが加味されているのが独特で強烈。一筋縄ではいかないストーリーだが、どうやら文明が絶えたらしい世界で、三人のイノセントな少女がどうなるのか気になって仕方ない。また一つ目が離せない漫画が始まった。
2024年3月2日
映画『へレディタリー／継承』を見た
アリ・アスター監督の『へレディタリー／継承』を見た。タイトルの継承はおそらく王位継承の意味だが、自分はそれより「畏怖すべき存在としての母親」と「おばあちゃん子の悲劇」を描いた映画と思った。どちらも日本の観客に深く刺さるテーマだ。映画は祖母の死から始まるが、その夫（つまり祖父）は若い時うつ病になり食事を拒んで餓死している。おそらくこの祖父が最初の犠牲者である。もしかしたら祖父は自分が悪魔の「器」になるのを拒んで自裁したのかもしれない。この祖父の死については劇中ほとんど触れられない。また長男ピーターの肌がアジア的に浅黒い点にも全く触れられない。たぶんかつて母親が不倫していて、ピーターは母親と不倫相手との間にできた子どもと推察される。母親がピーターに向かって「（あなたを）生みたくなかった」というのは夫に不倫を悟られたくなかったという意味であろうか。「おそるべき母親」を描いたコンテンツは二十一世紀になって一気に増えた。エミネムのラップや日本の漫画『血の轍』など枚挙にいとまがない。というか若く優れたクリエーターほど「おそるべき母親」を描く傾向がある。これは世界的な現象で、この現象はこれからも続くと思う。いったい「母親」になにがあったのだろう？
2024年2月29日
キャラクターの作り方
あるキャラクターを作るとき、そのキャラの履歴書を書く人は多いと思う。この方法は漫画家の荒木飛呂彦先生が実践されていて、自分も以前まねしてみた。しかしこの方法は自分に全く向かなかった。履歴書を書けば書くほどキャラが重くなって動かなくなるのだ。それからはキャラの名前・年齢・ビジュアル、それとキャラのモデルだけ考えている。例えばルパン三世のヒロイン峰不二子のモデルは映画『あの胸にもう一度』の主演女優マリアンヌ・フェイスフルだが、そんな風に映画や漫画や小説から該当するモデルをさがしてキャラの参考にしている。それからこれをやる人はあんまりいないと思うが、主要なキャラのテーマ曲も考えたりする。今書いている長編小説の主人公のテーマはビートルズの『アイル・ビー・バック』である。ジョン・レノンが歌う瑞々しく切ないバラードで、主人公のテーマ曲を考えたとき、すぐこのメロディが浮かんできた。ユーチューブに曲があるので一度聴いてみてください。 https://youtu.be/fJSTBNTac6k?si=Zpu7GBlfFVPLBJWZ
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2024年2月28日
今日から第二稿を書き始めた
今日から長編の第二稿を書き始めた。初稿は三十万字を超えているが二稿がいったい何文字になるかはわからない。とくに前半はごっそり書き直す必要がある。まだまだ先は長いとうんざりするが、やはり「初稿」というたたき台があると筆が進む。今日だけで四エピソード書いた。自分としては異例の速さである。なんとかこのペースを持続したい。自分は小説は必ず三回書き直すが、最後の三稿でやるのは修辞と演出のチェックと手直しぐらい。やはり勝負は二稿なのだ。といっても力み過ぎるのはよくない。スティーブン・キングはどんなおそろしい小説も楽しんで書いてる。それがはっきり読者に伝わる。「自分もあんな風にやりたいな」と思っています。
2024年2月26日
やっと初稿を書き終えた！
今日、今書いている長編小説の初稿をやっと書き終えた！書き終えたときはちょっと涙が出た。字数はおよそ310800W。400Wの原稿用紙で777枚。意外に少ない。もっといってると思った。ともかくホッとしたが、これからこの初稿をあと二回、頭から書き直さなければならない。まだまだ先は長い。しかしまあ「初稿」というたたき台があるから、いくらか気が楽だ。小説を書くのは旅をするようなものだが、初稿の今はまだ人のいない内海をぱちゃぱちゃ気楽に泳いでいる感じ。だがもうすぐ【カクヨム】という大海に出て行かなければならない。小説そのものも、そこに登場するキャラも、みんな自分の子どもだから「この子たちにいい旅をさせてやりたいな。いや絶対させてやる」と老兵は老骨に鞭を打つのであります。
2024年2月24日
怪奇時代劇短編『月夜の破れ寺』投稿しました
先ほど新作となる一話完結3200Wの短編『月夜の破れ寺』を投稿しました。ジャンルは怪奇時代劇です。 https://kakuyomu.jp/works/16818023214107886425/episodes/16818023214108257237 夜のお寺で歴史上の有名人が戦います。怖い雰囲気やちょいエロもある愉しい短編になりました。なにとぞご一読ください。たった今中谷潤人選手のすばらしいKO勝ちを見た。世界ベストKO賞に輝いたモロニ―戦に勝るとも劣らぬみごとな左でスカッとした。野球の世界で若い日本選手にアメリカコンプレックスがないように、今の若いボクサーにメキシココンプレックスがないのが自分はうれしい。昔は日本人がメキシコ人相手に全然勝てなかったから、ひねくれ者の自分はメキシコ国歌を聞くたびいやな気分になった。若いボクサーの活躍が、そんな老兵のひがみ根性をただしてくれた。中谷選手おめでとうございます。
2024年2月23日
初めてレビューをいただきました
昨日三杉令さんに拙作『探偵事務所イリュミナシオン』のレビューを書いていただきました。 https://kakuyomu.jp/works/16818023213705790120/reviews/16818023214004516187 レビューをいただいたのは今回が初めてです。こんなにうれしいものかと感激しました。もっと楽しい小説や楽しいレビューを書くことで、今回のご恩を返していこうと思っています。三杉令さん本当にありがとうございました。
2024年2月22日
一話の文字数
自分は長編の場合一話の文字数は2300Wまでとしている。短編読み切りは3000W。以前書いた長編『少年呪術師』は一話の文字数が3600~4000Wぐらいあったが、これは失敗だった。明らかに長い。これでは読者は疲れる。それで2300Wに落ち着いた。ほかの人を見ても大体2300Wを上限にしているようだ。しかし近い将来、これはもっと短くなるかもしれない。そう思ったのは最近三杉令さんの小説『2140』を読んだから。 https://kakuyomu.jp/works/16818023212498272935 近未来を舞台にしたSFで、これがスラスラ読める。気がついたらあっという間に三話読んでいた。もちろん内容が面白いからだが、一話の文字数が短い。大体1100Wぐらいである。これだとサクッと読めるし読者も自然に勢いがつく。「おれも真似して1100Wでやってみようかな」とこのごろ考えている
2024年2月21日
ルリドラゴン復活
今日ツイッターを見ていたら長らくジャンプで休載していたルリドラゴンの連載が再開するというニュースを目にした。年始からいやなことばかり続くが、これは今年自分が聞いたもっともうれしいニュースである。再開を祝してひさしぶりにルリ～の一巻を読み返したが、これがおもしろい！平凡な女子高生の日常を淡々と描く作風だが、そこになんの前触れもなく突如「ドラゴン」というとんでもない異種が混じるのが強烈。特に初めてルリが火を吐く場面。授業でルリが朗読していたらくしゃみが出て、それと一緒に「ゴオッ」と口から火が飛び出す。笑いと驚きが同時にくる名場面で、これでルリドラゴンは名実ともに「ルリドラゴン」になった。一巻の最後の印象も強烈。雨の日、教室中に静電気が立ち込めている。どうして？　と思ったらルリの髪の毛が逆立っている。放電しているのだ。火に続く二つ目のドラゴンの特性で、ルリドラゴンはここで休載になった。読者が「続きはどうなる!?」と悲鳴をあげるような終わり方で、ルリドラゴンが神格化されたのは「ここ」にも一因があると思う。その続きを一年半ぶりにようやく読める。眞藤先生おめでとうございます。ルリドラゴン楽しみに読ませてもらいます。
2024年2月20日
おなやれおさんが描くナナチの絵
このところ毎日ツイッター（X）でおなやれお @salmomomon さんの絵を見ている。れおさんが描くのはメイドインアビスの人気キャラナナチのファンアートで、ナナチに仮託して自分の幼年期を描いているようにも見える。自分は絵は素人だが、本当にただごとならぬ可愛らしさである。見た瞬間に懐かしさと切なさで胸がキュッとなる。タイトルも素晴らしい。『どんな小さな幸せも報告したいナナチ』『わたあめを雲だと思ってるナナチ』『まねっこする黒いもの（注、自分の影）と、ナナチ』とタイトルが一編の詩になっている。れおさんは名文家でもあり、とくに2月13日ナナチとミーティの別れの絵にそえられた文章は本当に涙が出た。れおさんはまだ二十歳（！）の若者だが、二十代の青年が書いた文章としては藤本タツキが短編集『17-21』のあとがきに書いた、東北大震災のボランティア体験記（自分の無力やみじめさを逃げずに書いてる）に匹敵する名文と思った。興味を持たれたかたはぜひツイッターでおなやれおさんをフォローしてください。毎日すばらしい絵を、それもすごい数見ることができます。
2024年2月19日
新作ショートショートSF『探偵事務所イリュミナシオン』
先週の土曜日新作となる作品『探偵事務所イリュミナシオン』を投稿しました。 https://kakuyomu.jp/works/16818023213705790120 一話完結ジャスト3000WのショートショートでジャンルはSFコメディです。すごい美人でドジな女探偵ゾフィと中学生の鉄平くんが、学校を扇動する女教師と秘密結社に立ち向かう話で、初めて書いたジャンルですが書いていて楽しかったです。文学好きな人は「お」と思うような小ネタもあります。五分で読めるのでお暇なかたはぜひお寄りください。二作目となる長編は今まさに最後のクライマックスを書いています。自分は小説は必ず三回書き直します。今は初校（まだ初校！）なのでカクヨムへの投稿は今年の夏ごろになりそうです。前作から二年も時間が空いてしまいましたが、毎日書いておりますのでこちらもなにとぞご期待ください。
2023年9月19日
活動報告　プロフィールとレビューと二つの短編
　最近のカクヨムでの創作活動をご報告します。１　プロフィールのリニューアル　諸先輩のページを参考に、プロフィールページをリニューアルしました。　　https://kakuyomu.jp/users/morisinji 　諸先輩のプロフィールを見ると、その段階ですでに楽しく「読ませる」のですごく感心しました。　そこで不愛想だった自分のプロフィールを手直ししました。　とくにコレクションの【これだけは読んでほしい短編】の作品は読んでいただけるとうれしいです。　これを読むと森新児という物書きは大体わかるので乞うご一読。２　レビュー　ボンゴレ☆ビガンゴさんの『短編幻想SFアボガド』と、春海水亭さんの『一人心中』のレビューを書きました。　短編幻想SFアボガドのページ https://kakuyomu.jp/works/16817330662102108924 　一人心中のページ https://kakuyomu.jp/works/16817330662441806201 　どちらもSFや純文学といったジャンルの未来を予感させる、スケールの大きな名短編です。　ぜひご一読ください。３　二つの短編　以前投稿した二作品を手直しし、改めて投稿しました。　『ボクサー　王者テオゲネスと黒髪の挑戦者』　https://kakuyomu.jp/works/16817330647885686458 コピー「史上最強の格闘家はだれ？」その答えは紀元前すでに出ていた概要　パンクラチオン史上最強の王者といわれた実在のボクサー1300戦無敗のテオゲネス。そのテオゲネスとミステリアスな黒髪の挑戦者の死闘を描いた紀元前の格闘伝奇短編。5900W。　『森の中の白い家』　https://kakuyomu.jp/works/16817330647885809417 コピー　その白い家は森の霧が晴れると現れる　家は傷ついた人を歓迎し逃がさない概要　某国は戦況の不利を挽回すべく刑務所の犯罪者を戦場へ送る。そのうちの一人である男は部隊が全滅したのに乗じて逃亡を図る。男が逃げた森は濃い霧がかかっている。霧が晴れると一軒の白い家が現れる。男が訪ねると髪の長い美しい女が男を迎える。女のほかに人はいないようだ。男は女に招かれ家に入る。女は男が凶悪な犯罪者であるのを知らない。しかし男もまた女がどれほど恐ろしい存在なのか知らなかった……現代の戦場を舞台にしたホラー。3500W。　どちらも短編ですが読みごたえは保証します。　また日記エッセイ『森新児の創作亭日乗』は毎日更新中です。　https://kakuyomu.jp/works/16817330661758046985 　こちらもお気軽にお越しください。　ではまた！
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2023年9月3日
昨日投稿した短編と連載中のエッセイについて
　昨日一話完結の短編を投稿しました。　タイトルは『脅威　不死の脅威と抵抗者戦いの記録』。 https://kakuyomu.jp/works/16817330663032120603 　架空の町を舞台にしたSFバトルです。　三十年に一度穴から現れる【脅威】と呼ばれる未知の生命体と、映画好きの少年が一対一で繰り広げる死闘を描きました。　タイトルは忘れましたが、子どものころエッチ目的で読んだ月刊プレイボーイに載っていた、部隊からはぐれた兵士と兵士がジャングルを戦場に一対一で戦うハードアクションを念頭に書きました。　文字数は4400W。　読んでくださると作者は狂喜乱舞します！　また現在『森新児の創作亭日乗』を毎日カクヨムに投稿しています。 https://kakuyomu.jp/works/16817330661758046985 　ジャンルは日常エッセイで、日々のできごと、森が読んだ小説や漫画、見た映画やアニメの感想、それに創作論をつづっています。　お読みいただけると底辺作家は泣いて喜びますので、こちらもなにとぞよろしくお願いします！
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