木瓜

灰動機 それは、命の灯火を吹き消す影に対して、人々が生み出した唯一の対抗手段。 灰が全ての動力を担う、この世界。 少女は、ある任務を受け、灰色の空へ飛び立つ 灰が降りしき…

凪良ゆうの新作、『汝、星の如く』を読了した際の、なんとも言えない気持ちのまま、勢いで書き上げた詩になります。 小さな世界で、僅かばかりのものを大切にするだけでも幸せだった少年少…

その街には、灰が降り注いでいた。 街灯も、自動車やテレビも、この街の全ての動力は、灰によって賄われている。 灰は金になる。 男は今日も、灰を掻き集めていた。 彼には、幼…

風邪をひくと、人恋しくなる。 いや、人恋しくなるから、風邪をひいているのか。 熱にうなされて、思考はままならない。 この火照りも、風邪によるものか、恋しさによるものかは分か…

「彼女は、売春をしている」 午後過ぎから降る長い雨が、止むまでの間だけ開く古民家で、私達の高校の制服を着た女生徒が、売春をしている そんな噂が、まことしやかに流れていた け…

予測を越える波は、心を揺さぶり、生きる為の歩みを留まらせます。 だから、健やかに生きる為には、凪のように、心を穏やかにしなければ行けないのです。 ※形態としては歌詞になります

恋心の芽生えを、詩で表しました。

大学時代からの友人達が、結婚するという報告を受けた。 喫茶店で、友人の一人でもあり、今回の結婚の旦那にあたる優成と落ち合う事になった雨音は、彼に白薔薇の花束を贈った。 白薔薇…

額紫陽花。 それは、青い線香花火のような花 紫陽花の花言葉には、様々あるが、中には「移り気」といったものも。 夏の風物詩、花火の中で、儚い印象を持つ線香花火と、青い線香花火のよう…

男は、紫陽花が咲き乱れる海辺の公園で、雨に濡れた女と出会った。 辺りでは、海と、五月雨が孕んだ緑緑しい香りが混ざりながら漂い、男の心を、少し可笑しくさせた。 だから、きっと、 …

卒業式。 それは、かつての自分に別れを告げ、 蒼き空へと羽ばたく、旅立ちの日。 そして、新たな空で、新たな翼を育みながら、 人は何度も、その卒業の日を迎えるのです。 彼らの…

猫は、自分の死期を悟ると、突然姿を消すと言います。 それは、猫が「死」を認知している唯一の動物だからとも。 愛猫と過ごす、最後の時間、「エンジェルタイム」 今宵、上映されるは、慈…

高校時代、同じ部活の先輩だった人から、ある花束が送られてきた。 それは、その人からの最後の贈り物となった。 参列した葬儀で、生前、その人が好きだと言っていた花を、棺に供えるが…

「友達を、探して欲しいんです」 『喫茶サルビア』を訪れた少女が差し出したのは、ある一通の手紙だった。 夕景の依頼人からもたらされた、その一通の手紙を頼りに、居なくなってしまった友…

見えない、何かがいつも後ろの方を歩いてて、多分それは、死だったり、誰かとの別れだったり、何かの痛みだったり、そういう音。 それは、きっと私を消してしまうから。 追いつかれないよう…

ある日の、友人との会話で、小さく心に刺さった感情を詩にしました。 一応歌詞として書いてます。

貴方にとって、過去はどういったものでしょうか？ 苦しい過去も、楽しい過去もあるでしょう。 けれど、人は前に進む時、どんな過去であれそれを捨ててしまいがちです。 過去に囚われること…

春、それはいつも唐突に訪れる。 予測は出来ず、事前準備も当てにならず。 それは突然訪れて、見慣れた日常を溶かしていく。

物語よりも淡白で、複雑な現実の中で、決して綺麗とは言えないながらも、人との出会い、繋がりを愛し、傷つきながら生きる、1組の男女の出会いの物語です。

大学生の星井藍河は、都内で一人暮らしをしながら大学に通っていた。友人や恋人と穏やかな毎日を過ごしていたが、ある日を境に、度々悪夢にうなされるようになる。 時を同じくして、事故…

各駅停車と共に流れる、ある2人の時間。 普段、気にもとめず過ぎていく時間の中で、大事な何かを見出そうとする。 そんなお話。

ある街で迎える、娼婦の一夜