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村田沙耶香 「信仰」

荒唐無稽で、どこまでも混とんとしている・・・と。
自分になんて関係ない、これはただのフィクションなんだと思いたい。

息苦しさという常識を、鋭利すぎるまでにえぐり取る作品。
どの物語も、物語そのものが、文字通り語れば語るほど息が苦しくなるような不安定さを内包しているけれど、不思議な力が湧いてくる。

負けてもなお、この世界との闘いは終わらないのだと。
それを知ることは、けして負けではないのだと。

【あらすじ引用】
世界中の読者を熱狂させる、村田沙耶香の最新短篇&エッセイ 「なあ、俺と、新しくカルト始めない?」 好きな言葉は「原価いくら?」で、 現実こそが正しいのだと、強く信じている永岡。 同級生から、カルト商法を始めようと誘われた彼女は——。 信じることの危うさと切実さに痺れる8篇。 〈その他収録作〉 ★生存 65歳の時点で生きている可能性を数値化した、 「生存率」が何よりも重要視されるようになった未来の日本。 生存率「C」の私は、とうとう「野人」になることを決めた。 ★書かなかった小説 「だいたいルンバと同じくらいの便利さ」という友達の一言に後押しされて、クローンを4体買うことにした。 自分を夏子Aとし、クローンたちを夏子B、C、D、Eと呼ぶことにする。 そして5人の夏子たちの生活が始まった。 ★最後の展覧会 とある概念を持つ星を探して、1億年近く旅を続けてきたK。 彼が最後に辿り着いた星に残っていたのは、1体のロボットだけだった。 Kはロボットと「テンランカイ」を開くことにする。 ほか全8篇。

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