• 現代ドラマ
  • 詩・童話・その他

少し、個人的なこと。

「統合失調症になった話 ※理解ある彼君はいません 推しと福祉に救われて社会復帰するまでの劇的1400日」 (ズミクニ・著) KADOKAWA

Twitter(鍵垢ですが)のプロフ欄にも書いてますが、西奈には双極性障害(躁うつ病) 1型の持病があります。

1型は、躁でもうつでも激しい症状を示し、両方の症状が一気に出ることもあり、性格が一時崩壊しました。

警察署にも何回か保護されましたが、とあるご縁で良い主治医に出会い、8年かけて今、ようやく「寛解」(まあまあ安定が持続)に向かっています。

(うつ病との区別が専門家でも難しいため、双極性障害の診断名がつくまで10年かかるケースも、めずらしくありません。本人にとって「躁」は、「すごく調子がよい」と感じられるため、話題に登らないことが多いからです。ちなみに、通常のうつ病と、双極性障害の治療方法は、まったく異なります)

この双極性障害は、現代精神医学では統合失調症同様、完治はなく、ゴールは「寛解」です。

実質、ほぼ生涯服薬する必要があり、西奈が「元専門職」になったのは、これが原因です。 (今は在宅で、まったく別のお仕事をしています)

近年の研究では、遺伝子レベルで統合失調症と非常に近しい病気とわかってきており、主治医曰く、将来的には両者が統合された診断名ができる可能性があるそうです。


ズミクニさんのこの本、たくさんの人に読んでほしいです。


中でも、ズミクニさんが強制入院から退院し、障害者手帳を取得して社会復帰することを伝えた際、お母様から「障害者手帳なんて障害者の証でしょ。そんなもの取らないでよ」と言われたシーンが一番きつかった。
西奈も、手帳持ってお仕事してるから。
私だって、生きてるんです。めちゃくちゃ頑張って2つも専門資格を取ったのに。もっと現場に居たかった。

海外では、小中学生の頃から精神疾患についての啓発が行われていますが、日本ではほぼゼロだそうです。国への要望も、黙殺されているそうです。(解説 精神科医 岩波 明 より)。

私もいろいろ経験しました。最初の精神科受診は、16歳のときです。

今のとこ、直接「精神疾患」を題材に小説を書くつもりはありません。

ただ、日陰で一生懸命生きている人たちを、だれも肩代わりできないその人の現実を、これからも書いていきたいと思います。「現実」はその人に合わせてくれないから、どんな結末が待ち受けているかは、まだまだわかりませんが。

このたび新作、「あの夜に、パンダ先輩。」の連載をスタートさせました。

精神疾患についてではないですが、「口に合わない望みは食えない。」とは違うところに踏み込む内容のため、下書きはしていたのですが、長い間、未公開にしていました。

私にどこまで書ける物語かはわかりませんが、新しい主人公、由紀のことも、よろしければ見守ってください。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する