• 歴史・時代・伝奇
  • SF

現在時制

 動詞の時制には「現在形」「過去形」「現在進行形」「過去進行形」があります。これらを使い分け、組み合わせて小説を書いていくわけですが、「過去形」がいちばん安定感があります。
 ある物事について文章で表すとき、その物事はすでに起こったことなので、論理的に書くならば「過去形」か「過去進行形」を使うのが正解なのです。

 私は近況ノートを書いた。
 私は近況ノートを書いていた。
「過去形」と「過去進行形」はいつ読んでもらっても間違いではありません。
 私は近況ノートを書く。
 と「現在形」で書いた直後、すでに「近況ノートを書く」という物事は過去のものになっており、「過去形」で書くのが正しい物事になっているのです。

 以上のことは論理的ですよね?
 
 でも小説に疾走感を出したければ、過去形は使わない方がいい。現在形でたたみかければ、疾走感が出る。正しさなんてくそくらえ。過去形は使わない。

 そういう考え方で野球小説『世界の敵と愛し合え!』を書きました。
 初稿では「過去形」をまったく使わなかったのですが、さすがに無理がありました。2稿でかなり書き直しています。『世界の敵と愛し合え!』は11月29日から連載します。

2件のコメント

  • こんばんは。
    カクヨムコンに出される作品ですね。
    楽しみにしております。
  • もっちゃん様、こんばんは。
    はい、カクヨムコンに出す予定です。
    現在形多用の文体を知り合いに読んでもらったら、「素人くさい」「なんか間抜けな感じ」と言われて真っ青になりました。
    そんな作品です……。
コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する