令和のセカイ系のつづきを読んでいます。
『最終兵器彼女』も『イリヤの空 UFOの夏』も読んだけれど、記憶があまり残っていません。あいまいな印象で以下を書きます(すみません)。
『お願い』はかつてのセカイ系とややちがいます。
きみとぼく、そしてセカイだけでなく、その中間にある「社会」が書かれています。
それによって社会が崩壊していく過程が割と具体的にわかります。
日和ちゃんが属する組織「天命評議会」。
それを描写することにより、彼女の切々とした悩みが理解できてしまう。
無力な男子高生、深春くんと日和ちゃんの心理を両方描くことによって、恋とセカイがどちらも壊れていく悲しみが深く伝わってきます。
3巻は日和ちゃんの決断が秀逸な傑作だと思います。
戦争、気候危機、食糧危機、疫病危機。21世紀にはさらなる苦難が待っているのかもしれません。
SFがやるべきことをセカイ系が描いている!
※イラストの背景が尾道の写真です。とても素晴らしく、一見の価値があります。