森見登美彦先生の怪談×青春×ファンタジー小説。
世界が反転するような不思議なお話でした。
作中にさまざまな謎がちりばめられています。大きな謎は解明されますが、小さなたくさんの謎は謎のまま残され、きっちりとした説明はありません。
解釈は読者に委ねられているのでしょう。
旅行小説の側面があるのですが、旅先のひとつが尾道でした。『日和ちゃんのお願いは絶対』につづいて、またしても尾道小説。偶然ですが、奇妙な縁を感じてしまいました。
私はかつて尾道へ一度だけ行きました。妙に気になるノスタルジックな街で、坂道を歩き回りました。
読み終えて、また尾道へ行きたくなりました。
カバーイラストがとても素敵です。謎のヒロイン長谷川さんと夜行列車。
イラストレーターはゆうこ先生。