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あなたが愛した夢に焦がれ焦がされ私は地へ堕ちる

「あなたが愛した夢に焦がれ焦がされ私は地へ堕ちる』

これは私が今連載している『海の雷鳥』でヒロインの男の娘、琳音が歌っていた歌謡曲の歌詞だ。

歌手は桜野みゆき。1962年発表の『焦がれ嬢』というタイトルである。

琳音はこの古い歌謡曲を父から教えてもらい、海辺で柚木先生と歌い、主人公の真中と共有した。
本作ではApple Musicが主に利用されるサブスクだが、千代真中は父と母、妹の4人で月1500円ほどのファミリープランを利用している。Apple Musicではそんなに古い歌は無いのだが、最近聴ける曲が増えて真中は嬉しいようだ。

だが実は焦がれ嬢も歌手の桜野みゆきも実在しない。私の脳内で歌詞と歌手を作った架空の曲、人物である。
ただし、焦がれ嬢には元ネタがあり、Miliの『不死蝶』を参考にさせていただいた。

『焦がれ嬢』は実に都合のいい女で、愛した男たちの夢を応援しては恋に破れるたびに羽根を焼かれたような気持ちになって古アパートの一室で黄昏れる。
それでも少し時間が経てば羽根は蘇り、足を向けた先にいた別の男に注目する。
そして、彼が夢を持つようにし、彼が持った夢を応援する。そんな都合のいい女であり、どこかMの要素が強い奴だ。

真中はどこか焦がれ嬢に似た性格で、本当に都合よく扱われる。

今も中学生だが13歳でかつての担任と恋に落ち、夕方の保健室でキスをし、体を重ねた。先生の体が自分を圧迫する感覚が好きだった。
先生がいなくなった後も、先生とキスしたときの快感が欲しくて痴漢に体を触らせる。わざと。その上でお金をいくらかもらってその金を貯めている。使いどころが無いから。

そして琳音。琳音の「初恋の人と逢いたい」という願いを叶えさせた。23話を読んでいただければわかると思うが、琳音はその初恋の人と戯れた。

真中は都合のいい女として、これから生きていくのか。彼女はこれからどうなっていくだろうか。

それは連載を読んでいただければ幸いだ。

また、いつも読んでくださっている方には感謝でいっぱいだ。
これからもより面白い作品を書くので、これからも何卒よろしくお願いします。


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