こんにちは。
最近、ようやく詩集を読むようになったみかみです。
言葉回しを磨きたくて、遅まきながら高村光太郎先生の詩集を買って、ぼちぼちパラパラとページをめくっております。
あと、致命的に欠如している語彙力をつけたいのもありまして。
『先生』と呼びたいほどに私淑している米津玄師さんの言葉のセンスの高さに触発されたというミーハーな部分は、どうか笑ってやって下さい。昨年の中ごろから、米津さんの曲にドはまりしているオバちゃんなんです★
昨晩は、高村光太郎先生の『後庭のロダン』の一節に、うんうん唸っておりました。
『脱落の境に浮かぶ輪郭の明滅』
これがなかなか想像できなくて。
「だつらくのさかいにうかぶりんかくのめいめつ? 脱落の境に浮かぶ輪郭の(以下省略)…」
呪文みたくぶつぶつ呟いていたら、正面でパソコンを叩いていた夫が、「何言ってるん?」と珍しく首を突っ込んできました。
文庫本片手に頭を抱えてブツブツ言ってる私の姿が、よっぽど奇妙だったんでしょう。
「いやだからさ、『脱落の境に浮かぶ輪郭の明滅』が全く想像出来んのよ」
私が正直に説明すると、ちょっと首を傾げた夫。
「例えば、ブロックがあるとするやん? そのブロックの端の落ちるか落ちひんかのギリギリのラインが今にも崩れて形を変えそうな、そんな様子」
するすると解説してくれました。
「なんで分るんよ」
「だってそうやって書いてあるやん」
いや、どこに!?
「脱落の境に浮かぶ輪郭まではどうにか想像できるけど、そこから明滅って……どうなってんのか分らん……」
またもやぶつぶつ言いつつ、私の隣で小説を書いていた小学三年生の娘にもこの表現が分るか訊ねてみました。
娘も小説を書くんです。色の異なるスライムから蕎麦やうどんが出てきたり、主人公が夢と現実どっちにいるのか読者を混乱させるといった、かなりトリッキーなやつです。
数秒考えた後に、娘は答えました。
「『脱落の境に浮かぶ輪郭』まではイメージできる」
私と同じこと言ってる。
私の国語力って、小三レベルなの!?
ちょっとショックでした。
「まあ俺はダテに、子供の頃から毎日図書館に入り浸って小説やら詩集やら幅広く読み漁ってませんから」
夫は得意げでした。
「あんたは本の読み方に節操が無いんじゃい!」
夫の語彙力の高さは認めている私。悔し紛れに言い返した言葉は完全に負け犬の遠吠えだと自覚しております。
夫には鼻で笑われました。
『脱落の境に浮かぶ輪郭の明滅』
皆さんはどこまでイメージできましたか。
私や娘とオトモダチですか。
私は、夫に解説されても分りませんでした。
今でもイマイチ分りません。
多分、私にはこのフレーズを小説に応用するのは不可能! できたら格好いいとは思いますが。
さて話は変わりまして。
収穫した大根、万年筆サイズかと思っていたら、ボールペンくらいの直径しかありませんでした。
もう、今夜作る予定のワカメと豆腐の味噌汁の中に丸ままぶちこんでやります。
ワイルドにいこうぜ~。