『女神の代理戦争 されど戦いは起こらず』の新作中篇「宝獣と宝玉」が今日(昨日)から投稿されています。
https://kakuyomu.jp/works/16817330658742392896 推敲前のデータなんでズレてるでしょうが、書き終えた直後の記録だと四百字詰原稿用紙(二十字×二十行の体裁)換算で、一九二枚とあります。
これは戦闘ログとかステータスとかを除いた数字なので、実際はもうちょっと分量があるはずです。
前の近況ノートで書いた通り、『女神の代理戦争 されど戦いは起こらず』は独立した中短篇集の形を取っています。
時系列的には「ルールのある世界」が最初で、プロローグ的な立ち位置の短篇です。が、基本的にどの作品から読み始めてもよいように書いています。
個人的にパッと思いつくのはレイモンド・チャンドラーでしょうか。
一作目の『大いなる眠り』ではなく、『長いお別れ』(六作目)や『さらば愛しき女よ』(二作目)でフィリップ・マーロウに出会った人は多いと思います。
あるいはシャーロック・ホームズなんかも、三巻目に当たる『シャーロック・ホームズの冒険』から読み始めたという人が多いのでは(偏見)。
もちろん一作目の『緋色の研究』から読み始めたぞ、という人もいるんでしょうが。
ちなみに作品紹介で引き合いに出した〈ファファード&グレイ・マウザー〉なんかの場合、そもそも現行の(といっても今のところ絶版品切れですが)文庫だと第一巻に一作目が収録されていません。
一巻目は『魔の都の二剣士』なのですが、訳者あとがきでも触れられているように、この巻に収録されているのは中期後期の作品です。
初期の、つまり一作目に当たる「森の中の宝石」は第二巻『死神と二剣士』に入っています。これは時系列順に作品を並べ替えたから起きたことですが、ともかく一作目から読まなくても大丈夫なように書いてあるわけです。
『女神の代理戦争』もそんな感じで書いてあります。なので「ルールのある世界」を無視して「宝獣と宝玉」から読んでも支障はないはずです(たぶん)。
ともかくお楽しみください。