日販グループHDの業績というものが出ました。
ものかきにはこういう情報は極めて重要な情報です。
なぜなら日販・トーハンの2社は「返本率」も公表するからです。
で、なんと返本率がいよいよ約半分に迫ったというのです。
つまり書店に並んでも半分は返品で日販は全く利益が出ないということになります。
取次って言うと書店側は逆らえないというイメージが強いですがなんでそこまで取次が必死なのかというと赤字出すと大変なことになるからです。
もう再販制度が維持できなくなる可能性があります。
日販グループHD
売上高:4021億7100万円(前年比9.4%減)
営業利益:16億6100万円の赤字(前年:12億4400万円赤字)
当期純利益:49億3400万円の赤字(前年:2億1800万円赤字)
物は勝手に魔法のように消えるのではありません。返本した本だってトラック運転主に荷賃を支払う義務があるのです。それに燃料費です。なので取次はもう全く儲からないのです。円安になればなるほど。
そしてこの数字は「本が全く売れない」という意味で返本率が43~45%だったものがいよいよ50%近くになって来たという事です。デフレ以上に厳しい数字だと思ってください。賃金は上がってないけど物価だけ上がると真っ先に潰れるのはし好品を扱う小売です。なので特にラノベみたいなものは売れないって意味です。ましてやラノベはビジネス本や宗教本やアイドルの写真集(これもいまや一種の宗教)ではないものです。アイドルはともかくこういった本は基本ノルマで「買わされるもの」ですからね。
出版市場がV字回復したのは返本が関係ない電子コミックのおかげなので紙媒体・書店はいよいよ終わりが近いのです。
若者のライトノベル離れ 約10年で市場半減のショック
https://kakuyomu.jp/works/16817330659071865553なのでね星をもらうにはとかPVを上げるにはなんてひっじょうにくだらないもので本来の「創作論」ってのはね、市場つまりマーケティングを行ってからお客様にどうすれば「有料で」売れるのかを必死で考えるのが商売であって★だのPVだのは「無料」とかボランティアの域を出ないダメ創作論なんですよ。本物の創作論とはここまで書いて創作論なんです。大人なら、ね。
なのでね『若者のライトノベル離れ 約10年で市場半減のショック』というタイトルね、実はこれでも優しい方なんですよ。本当は『若者のライトノベル離れ 2032年頃に市場-75%のショック』なんですよ。本当のタイトルは。
あとはね、素人を応援したいのならもう投げ銭を解禁するしかないです。このカクヨムには再販制度がないです。つまり在庫を抱えるリスクはないわけですね。でも書き手は素人で質は担保されてるわけじゃないですからクラファンとか投げ銭で儲けるしかないんです。