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紅蓮は極寒の象徴だってば

私ね『暗黒竜の渇望』にもこの言葉を使わせていただきましたが
「紅蓮」って灼熱の炎って意味じゃないのよ?紅蓮地獄って仏教における八寒地獄のうちの7番目ですが凍死するときに皮膚が裂ける時の血の色をいうのやで?転じてそのような色に近い花が紅蓮華やで。紅蓮華 (ぐれんげ) だよ。「ぐれんか」じゃないよ。そもそもルビを間違ってる奴までいるからね。
西洋の地獄で言えば紅蓮地獄は「コキュートス」にあたります。

『暗黒竜の渇望』で紅蓮色のフードを被った者が登場するシーン
https://kakuyomu.jp/works/16817330647877241956/episodes/16817330666707527575

紅蓮華ってピンク色の蓮なんですよ。だから紅蓮のように燃え盛る炎って表現自体がおかしい。よく時代小説にあって昭和からの誤用なんだけど。これを書くとピンク色の炎という意味分からんことになります。これ氷の炎です。

じゃなんで紅蓮華は仏画でも使われるかといったら「凍傷で血だらけの姿になっても仏は救済するから己もそのように咲きなさい」というグロい意味です。じゃなんで仏様は紅蓮華を台座にするかと言ったら紅蓮華は泥の上に咲くからです。つまり煩悩=泥を乗り越えて来たって意味です。

個人的に紅蓮華の意味は「極寒地獄」じゃなくてザ・修羅道にしか見えないですね。

※今「世界を変える運命の恋」コンテストのバナーが出てるけどこの女性キャラの髪の色を少しピンクにしたら紅蓮色。

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私は本当に国語力がこの国ピンチだと思ってます。なお紅蓮華はヒンズー教において女神ラクシュミーと夫ヴィシュヌ神の花で意味は「性愛」です。ピンク色の蓮ですからね。紅蓮華は。仏教と意味が真逆になります。

ここ数年この手の間違いを書くラノベが激増してます。

このままだと間違った意味の方が主流になり言葉の意味が逆転します!

2件のコメント

  • そうなんだ……。
    紅蓮は自体はギリ赤でいいけど、「紅蓮の炎」は、ピンク色の氷の炎になってしまってしまうのですね。
    といってももう広まっているので、このまま紅蓮の炎で定着しそうですが。
  • たぶん「八寒地獄」の意味を戦後に伝える人が少なくなってしまったか時代小説・時代劇によって誤用が広まったか。
    ちなみに我々が一般的に知っている「八大地獄」というのは正式には「八熱地獄」であり灼熱とは別の地獄も用意されているという事です。
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