という人物を紹介したいと思います。
『瓜子姫と天邪鬼の冒険譚』でNGとなった人物です。
実は酒呑童子って物語的には新潟系と伊吹系があり伊吹系は伊吹大明神つまりヤマタノオロチの子孫ということになります。
ここからは胸糞展開ですが政争に巻き込まれた清原致信という人物、実は清少納言の御兄さんなのですがね、突然武官などに打ち取られてしまうのですよ。それを命令したのは(高確率で)陰陽師安倍晴明です。
清少納言は兄を愛していたので目の前で鬼として兄を滅せられたのをきっかけに心を病み文筆制作活動が出来なくなりあばら家に住みながらまるで鬼のような容貌にまで落ちました。
藤原道長の日記『御堂関白記』に書いてある史実です。
(もしかしたらお兄さんがどんどん成長してイケメン「男」になっていくのを見て兄妹愛を超えてしまった可能性があります。酒呑童子って「イケメン」で有名な鬼ですし)
日本人は都合が悪くなると「鬼の仕業」として闇に葬るのです。
「大江山・酒呑童子伝説」はこの史実と民話伝承を合体させた可能性が極めて高いです。なんせ清原致信を殺すことを命令した源頼親は、大江山の酒呑童子という妖怪を退治したとされる英雄・源頼光の弟ですから。清少納言は生きているのにもう「妖怪」扱いにされていたのです。
清少納言、しかしその後なぜか洛西から道長のとこに通ったとも言われています。なぜこんなことをしたのか全く持って理解不能ですしそんな病んでる人間を愛した道長という人間が既に理解不能です。
私は理解不能ですね。この時負のパワーがさく裂して『枕草子』が完成しました。しかもこの時道長のスパイ説まで流れてさらに彼女を追い詰めますそれで『枕草子』を完成させたのですから鬼が書き上げたエッセイとでも言うべきです。
特に中学生の人に言いたいけど「春はあけぼの」の裏にはこんな悲惨な史実があったのです。
この事実を知ったうえで『瓜子姫と天邪鬼の冒険譚』を読むとたぶん「天邪鬼」のイメージは全く違ってくるはずです。
https://kakuyomu.jp/works/16817330647905297373ここからは僕の勝手な予測ですが京都市のはずれにある首塚大明神の首の正体って清原致信の事で、この首のパワーを使って当時流行していた疫病を安倍晴明は鎮めようとしたのではないか。毒には毒をという感じで。
なぜ私が「鬼」を主人公にしたがるのかというと「鬼」は本当は弱者の側であり実は正義の側だったというオチだからです。