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セーヌ河の写真をセーヌ河のギャラリーで

6月に入ってようやく春らしくなってきました。今年はどういうわけか1月から5月までずっと雨で寒かったので、本当にやっと春らしくなったって感じです。太陽のありがたみを感じております。

日曜日にふらっと河沿いを散歩してきました。オリンピックが迫っているので、準備や規制がどれぐらいあるのかなと思っていたんですが、ふっつうでした。
多分7月に入ったらセーヌ河に近寄るにはパスが必要になると思うので、今のうちに自由に歩くことができてよかったです。

セーヌ河沿いはよくボートが泊まっていて、それは普通の船舶もあれば、バーやクラブだったり、住宅だったりするんですが(ちゃんと住所があるのです)、この日は写真ギャラリー兼バーの船を発見しました。
ボートの中にカウンターやソファ席なんかがあって、同時に写真も展示されているという具合です。開放的でとても居心地のいい空間。船底のフロアは本格的なギャラリーになっています。

写真展のテーマはずばりセーヌ河。それも19世紀末から20世紀初頭にかけて撮影された白黒写真という、自分好みど真ん中のマニア心をくすぐるものばかりでした。1枚ごとにアドレナリン放出です。どうして昔の写真ってあんなに味があるんでしょうね。対象にしっかりピントを合わせながら、遠景が霞んでるみたいな技術もすごいし。
セーヌ河で水遊びする人たち(今は無理)とか、1900年のパリ万博(できたてのエッフェル塔の横に巨大地球儀があるやつ)の風景とか、ノートルダムのてっぺんから命綱なしで働く職人たち(しかも余裕でポーズをとっている)を収めたものとか。なんかいちいちすごく良かったので、カタログ買っちゃいました。

セーヌ河で船に乗る機会なんてまずないんですけど、これだけでも船遊び的な気分が出て(動いてないけど)楽しかったです。岸からと河の上からでは視界が変わるのも新鮮でした。
ちなみにこのギャラリー、備えつけの小型のボートを借りて個人クルーズができるそうなんですが、お値段、1時間1000ユーロよ奥さん。17万円ぐらい? 誰が借りるのかしらん。

そのあとぶらぶら歩いてノートルダムの近くまで来たら、火災のときに焼け落ちた尖塔が復元されていました!
まだ聖堂の横や後ろは足場ががっつり組んでありますが、この尖塔を見ただけで感激しました。さっき写真で見てきたのと同じだ、と思うと余計嬉しかったです。

というわけでノートルダム近影を載せておきます。

28件のコメント

  • セーヌ河畔の散歩、高校生くらいの時にはすごく憧れていたものでした。
    ステキな散歩ができて良かったですね。
    これだけ内容の濃い近況ノートも珍しいですね😄
  • その写真集いいですね!
    アジェの写真が大好きで写真集持ってます。
    大聖堂、近未来風にする案なんかも出てましたが、前のままがいいですよねやっぱり。
  • そちらは春らしいのですね。過ごしやすくていいですね。
    こちらは今日、35度を超えたそうで。マジか……ってなりました。
    同じ6月なのに、季節が違うのがおもしろいです。

    白黒写真って、その時代に生きていないのに、懐かしい気持ちになるのが不思議。今と比べたら不自由なことも多いだろうに、その時代の魅力を感じます。命綱なしの職人さんとか、危ないんだけど、かっこよく思ってしまう。

    私はフランスを本当に知らないので(身近にそういう人もいないし)
    柊さんからのオリンピック情報やセーヌ川、ノートルダムで、フランスは今そういう感じなのかと、大変に勉強になっています。
    これからもフランス情報をよろしくお願いしますピヨ🐥
  • レネさん、
    数か月ぶりにこのあたりを散歩したので本当にいい気分転換でした。
    エッセイに書くほどでもないかなと思ったので、少し長めですが近況に載せてみました。読んで下さってありがとうございます😄
  • 朝吹さん、
    おお、なんと!アジェの写真も展示してありました!あの空気感がとてもいいですよね。ずっと眺めてても飽きません。
    自分も大聖堂は新しいことを加えずに直して欲しいと思う方なので、尖塔が元の形で復元されてほっとしました。
  • 遊井さん、
    なんと35度ですか!こちらは20度を超えるか超えないか、ぐらいですね。今がいちばん過ごしやすいと思います。晴れの日ってありがたいなと思っていますが、夏に暑くなりすぎるのも難しいですね。。

    白黒写真を見て懐かしいような気持ちになるって分かります!あと写っている人たちがすごく生き生きして見えるんですよね。風景のなかに生活が感じられる写真が特に好きです。

    フランスは今ちょっとごたごたしてますね。僕が書けることって大した話はないですけど、ちょっとでも楽しんでいただけたら嬉しいですぴよ🐥
  • 19世紀末から20世紀初頭にかけて撮影された白黒写真
    ← わたし的にもドストライクです、ぜひ拝見してみたい。

    カラーには絶対に出せない人生の妙味、あれには撃たれます。
    むかし、一眼レフで撮影した写真、いまも大切にしています。
  • ―岸からと河の上からでは視界が変わるー
    ああ、そうなのでしょうね。セーヌ川から街を望むとまた違う風景を発見できそうですね。セーヌ川といえば『ポンヌフの恋人』が思い浮かんじゃう素人ですが、歴史を考えたならまず河があって街ができていくのでしょうね。1900年代の写真、無茶苦茶興味ありますっ いいなあ〜 日本の東京でも、高速道路を地下に入れて日本橋を復活させる計画がずっと進行中らしいのですが、ちょっと楽しみなんです。街の灯が浮かぶ夜の川って、川瀬巴水の版画じゃないですが魅入られますよね。素敵なお話、ありがとうございました!
  • 船の中で写真展! まあ~、なんともお洒落で雰囲気があって、憧れるシチュエーションです。その白黒写真、私も見てみたかったなあ。
    ノートルダムの尖塔が青空にすくっと立っている姿、いいですね! なんだか元気が出ます^^
    あと、船に住所があるって面白いです。移動している時はどうするんだろう? ざっくり「セーヌ川在住」みたいな感じかしら。興味深い~。

  • 上月さん、
    ドストライクのお仲間がいて嬉しいです^^ 色んな写真家の作品があって、それぞれ扱う被写体が違うのも面白かったです。
    白黒写真って見る側の想像を膨らませるものがありますよね。人生の妙味もそういうところに感じられるのかも知れませんね。一眼レフのフィルム写真は貴重な宝物ですね!
  • 呪文堂さん、
    岸と船はほんの数メートルの差なのに景色も気分も全然違うから面白いですよね。
    街が河から始まるってほんとそうですね。この写真展を見ていても、ワイン樽や石炭の運送とか、洗濯船とか、今では見られない貴重な風景もありました。河の写真から歴史も垣間見られて、面白かったです。
    僕の記憶の日本橋は頭の上を高速が交差している風景で、あまり橋の存在感がないですね。もう一度価値を見直すってことでしょうか。でも隅田川の夜は川面に橋の街燈が映って、東京の一場面だなあと思います^^
  • 鐘古さん、
    船のギャラリーはとてもいいアイデアですよね。それだけでも新鮮で楽しいのに、好みの写真が揃っていて、もうアドレナリン噴出でした(笑)
    大聖堂の尖塔が焼け落ちるシーンがどうしても頭に残っているので、こうして復活したのが感激でした。やっぱりこれがないと!って思います。
    船に住んでる人けっこういるんですよ。船の場所は固定だと思います。前に物件(笑)を見たことがあるんですが、船自体の値段は普通のアパートより安いけど、権利とか他のことが高いそうで。
    夏はいいけど冬がすごく寒そう。あと嵐とか洪水の時どうするのかと要らん心配をします。でも岸から見ている分にはお洒落で目の保養になります^^
  • パリでも寒かったんですね。
    おー、着々と復元が進んでますね!
    住所がセーヌ川ってお洒落です。でも揺れそう? あと寝ている間に流されてたりしたら嫌ですね。
  • 橋本さん、
    あ、もしかしてイタリアも寒かったですか?ここまで長いとけっこう厳しかったですよね。
    内部はまだ分からないですけど、外側は今こんな感じです。尖塔が復元したのがとにかく嬉しいです。
    船自体はそこそこ大きいので揺れないんですけど、暴風雨に備えるのが大変かもですね。起きたらドーバー海峡にいるとか(ない)
  • 柊さん、こんにちは。そうですよね、パリに住んでいらっしゃるからといって、毎日、犬とオオカミの間に、セーヌ沿いを歩けるわけじゃないですよね。
    私は先日、バークレー(カリフォルニア州立大学)に行ってきました。ついでに寄ったのですが、電車を降りると心臓がわくわくして、私って、ここに来るのがそんなにうれしいのかしら、なんて思いました。前はよく行っていたのですが、久しぶり。図書館に寄ったら、「Hokusai One hundred poets(北斎の百人一首)」が目に飛び込んできて、大判で、両手で持ちないと運べないほど重い。ちらりと中を見たら、おもしろそう。これ、読みたい。ブログで、写真をつけて連載したいと思いました。
    でも、だめです。今は長編を書いているので、やるとしたら、その後。作品が終わりに近づくと、別のことがしたくなるのは私、だけじゃないでしょう。
    ところで、セーヌのボートでの写真展。何かなと柊さんが船にはいっていく姿が想像できます。白黒のセーヌの写真。味がありますよね。
    おやっ。うちにも古本があったはず、と探してみたら、積本の下のほうにありました。「Paris by Martin Hurlimann」、表紙がセーヌに船(漁船みたいですが、昔はこれが観光船?)一枚目がノートルダムで、百一枚目がエッフェル塔。七十年前の写真集ですが、人がほとんどいなくて、動きもなくて、でも、私もマニア心をくすぐられたのですが、・・・すぐにアマゾンに行くのが私のせこいところ。なんと$595、I am rich! 本棚にちゃんと並べよう。
    さて、先週、ノートルダムの火事のドキュメンタリーを見たばかり。寺院には「聖杯」があるのですね。イエスが最後の晩餐で使ったという杯です。「焼けても寺院は再建できるが、聖杯は戻らない」と消防員を騒動しての大捜索。まずある場所がわからない。見つけたと思って喜んだら、祭典用。責任者がようやく到着したけれど、気が動転していて話せない。地図には重要すぎて記されていない。ようやく金庫にあることがわかったけれど、その暗証番号が思い出せない。それで、金庫あけ専門家を見つけて、あけようとしたとたん鎮火。
    これって、ドキュメンタリーだとは言っていますが、盛っていません?
    世界中には、いろんなところに「聖遺物」というものがあり、ベニスには「三博士の頭蓋骨」とか、「十字架の木片」とかあります。それもおもしろそうだけど、まずは長編を終わらせなくてはね。この時期には、ほんと、誘惑の手が多いわ、なんて思いつつ、あまり関係のないコメントを書いています(笑)
  • 九月さん、こんにちは
    今年はずっと天気が悪く、こういう散歩は久しぶりでした。ノートルダムの尖塔が直ったことも知らなかったぐらいで。
    北斎はアメリカでも人気ですか。フランスでも版画の第一人者みたいな存在で、展覧会があるとすごい人出になります。ところで美術のブログはずっと続けておられるのでしょうか。小説も精力的に書かれていますね。
    僕はrichじゃないので(笑)そういう本は持ってないですが、再版されないようなものは貴重ですね。カタログは15ユーロでしたがお手頃で気に入っています。一枚ごとに生活や風俗の発見があって楽しいです。
    火災の時に貴重品を持ち出せたのが幸いだったとは聞きましたが、そういう詳細もあるんですね。やっぱり宗教施設だからちょっと盛り気味になる部分もあるのかな……
  • 柊さん、二十首連作『ネオンが滲む夜を泳いで』にレビューをありがとうございました!
    いただいたコメントへはもう返信した後だったので、一言お礼を云いたくこちらにお邪魔しました。もったいないほどの素晴らしいレビュー、本当にありがとうございました。<(_ _)>

    画像、アップされたときに見たときも思いましたが、綺麗な青空ですねえ。よみがえろうとしているノートルダムを見る人々の、晴れやかな心の色を映したかのよう。
    火災のニュースを視たときは私もものすごくショックだったので、この画像を見せてくださってすごく嬉しいです。ありがとうございます。
    写真ギャラリー兼バーの船もすごく興味あります……! 昔の写真の味、なんとなくわかります。偶に奇妙なものも見かけますが(笑)
  • 烏丸さん、
    ちょうどレビューを投稿したときにお返事をくださったようで。わざわざこちらまでご丁寧にありがとうございますm(__)m
    拙い言葉ですが感想としてお受け取りいただければ幸いです。

    この青空は貴重な晴れだったようで、また雨と曇りの日に戻ってしまいました。今年はちょっとメンタルに厳しいです。大聖堂の尖塔は数少ない明るいニュースのひとつですね。
    昔の写真は独特の生きてる感じが好きです。風景も人も。奇妙な写真も含めて(笑)世相をうつしていて興味深いですよね。
  • 柊さん。
    とても励まされる言葉、ありがとうございます。
    そうですか、柊さんも努力されてるんですね。しかしお互い、なかなか書けないようで。
    でも、柊さんのルーアンの旅も素晴らしかったですよ。本当に。
    私は、頭の中では時々考えるんですが,なかなか、「いいものになりそうもないな」とボツにしてしまいます。
    でも、柊さんから「夏の思い出」というお題をいただいたので、何とかそれで書けないか考えてみますね。
    無理かもしれないので、期待しないようお願いいたします。
    書き込みありがとうございました。
  • レネさん、
    文章を書くことに窮屈さを感じたくないですね。のびのび思ったこと書きたいです。
    ボツにしかけたやつ、アップしようかな。。
    夏の思い出でもそこから派生したものでも、気が向かれたら読ませてください。
  • 柊さん、早速のお題ありがとうございます。
    それから、柊さんの通知メールで起こされることはないのでご心配なく。

    で、今朝食をとりながら考えているのですが,キリとの散歩道での風景というのが1番なんとかなりそうな気がするので、そちらの方で考えてみようと思いますが、よろしいでしょうか。
    ただ、散歩道の風景といっても、大分アレンジされたものになってしまうかもしれませんし、書けないかもしれませんし、どうかその辺はご了解の程よろしくお願いいたします。
    ではでは。
  • レネさん、
    勝手なお題で恐縮ですが、考えて下さってありがとうございます。
    もちろんここから離れた内容でもなんでも。
    レネさんの中に浮かんだことを読ませて頂けたら嬉しいです。
  • 本当にありがとうございます。
    頑張ってみます!
  • こちらこそ本当にありがとうございました。
    そうですね。たとえばアメさんなどにお題を出していただけたら喜んで書きますが,なかなかそういうことは言い出せないですね。
    たとえば「岸辺の風」とか、あるいは「釣りの話」とか、ほんのひとことのお題でいいんですよね。そのお題が,自分で自分に出したものだとなかなか書く気にならないのですが、他の方がくださったものなら頑張りますもんね。
    柊さんこそいかがですか?
    お題が欲しくなったらおっしゃってくださいね。
  • あ、いいですね。ちょうど同じことを考えてました。
    いくつか候補を挙げて頂けますか。
    遅筆なのでレネさんのようにすぐには書けないかもですが、フランスのことで何かご興味のあるテーマがあれば。
  • 柊さん。
    フランスのことで興味があることはいっぱいなので、とりあえず下の6項目に絞りました。
    でも、これに囚われ過ぎずに、ヒント程度にでもなるものがあれば幸いです。
    ゆっくり待ってますので,使えそうなものがあったら使ってやってください。

    ・フランス人は日本や日本人をどう見てるか
    ・僕の好きなフランスのアーティスト(過去、現在を問わず)
    ・僕が会った素敵なフランス人
    ・フランスではこんな日本の食べ物が有名
    ・僕がフランスを選んだ経緯
    ・フランス語になってる日本のもの

    これに限らず、柊さんが書いたものなら何でも読みたいので、よろしくお願いいたします。
  • レネさん、
    色々挙げてくださってありがとうございます。
    リストを見て、フランスの中の日本みたいなの、今まであまり書いてこなかったなと思いました。
    なにか考えてみます。
    書きはじめるまでが遅いのですみませんが、気長に待ってやってくださいませ。
  • ゆっくり待ってますので、柊さんのペースを崩さずにお願いいたします。
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