楠瑞稀

これは、改心もせず前世も持たない黒幕系悪役令嬢が、時折ぐぬぬ…となりつつも、夢に向かって頑張るはなし。 【フォロー・レビュー等頂けますと励みになります！】 小柄で幼い顔立ちの…

人間の五感の一つを失わせるという奇病が流行り、ハンディキャップを持つ事が当たり前になった世界で、失ったものへの苛立ちをぶつけ続けるコーヒー嫌いの落書き屋のはなし。

古いアパートで一人暮らしする「あたし」は、『変質者注意！』『野犬注意！』なんて物騒な話は聞くものの、普段通りに過ごしていた。しかし、ある晩の買い物帰り、背後に忍び寄る影に気付く。…

高台の上から炎上する王都を見下ろす少女。世界中に破壊を振りまく彼女は、異世界から召喚された勇者のはずだった。憎しみと絶望に失いかけた理性をわずかに押し留め、彼女は顔見知りの妖精王…

ある動物の国に、自分は王様に相応しいと常々思っているライオンがいました。 小さなネズミはそんなライオンを、王様にすると約束します。 大人にも子供にも楽しんで貰いたい、賢いねずみと…

忽然と消えていく若者たち。彼らは皆とある言葉を言い残して消えていた。残された者たちは、果たして何を思うのか。幻想ＳＦっぽい読みきり短編。

ヒトが飛ぶのが当たり前の世界。空を飛ばない『堕ち人』と飛べる『浮空者』のちょっとせつない日常のひとコマ。近未来風味のファンタジー。

アンデルセン童話の「赤い靴」より。 踊り続ける赤い靴から解放された少女は、神に許され天に召されました。 ――では、残された赤い靴はどこへ行ってしまったのか。そして、少女の足を切り…

美しく優秀で、まるで大輪の華のような母親と、地味でつまらないわたしは互いに無関心なはずだった。母と娘の物語。現代短編。

５限が終わる５分前の午後２時４５分。階段の踊り場に光が美しく差し込むのを、古びた校舎の幽霊である『私』はいつも眺めている。だけどあと数ヵ月後には、この校舎は取り壊されてしまうのだ…

ふいに自分を呼ぶ声が聞こえて振り返った。 しかし辺りを見回しても誰もいない。彼は首をかしげた。 この声は何なのか。誰が自分を読んでいるのか。 さっくり読める幻想ＳＦ（少し不思議）…

かの人がまもなくこの世を去る。そのニュースは瞬く間に世界中に伝わった。読みきり短編。

昔々ある所にとんでもなく醜い娘がおりました。ある日娘は、世界一醜い娘と世界一美しい若者の子供が見たいと思った王様のせいで、お城に連れて行かれてしまいます。 アルファポリス第3回絵…

うんちくは語れんし、表現も拙いが、とにかく美味かったので、機会があれば皆飲むとよろし。 ただし未成年、てめえは駄目だ。 悔しかったら、大人になって出直しな。

彼女は今日も山道を辿る。大きな身体と鋭い牙、そして立派な翼を持つ……愛しい彼に会うために。竜と人間が共に暮らす村での、彼女の小さな決意。

身を滅ぼすほどに、美味いスープがある。 送りつけられてきた、たった一口のスープをまた味わうため。 それを自らの手で再現するため。 当代随一の料理人真壁は、謎めいた施設へ足を運ぶ。…

　第八辺境方面宙域にある公営宇宙ステーション、通称『８０８ファーム』は辺境宇宙のに食糧を供給することを目的とした農業施設だ。 　そこの若き局長であるミノリは、個性豊かな部下たちに…

死にたがり氏神とド外道な巫女の、和風ファンタジー。全六話。完結済み。 廃村の外れに建つ社の氏神、初瀬比古命は死を望んで深い眠りの中にいた。 そんな彼を叩き起こしたのは、凶悪・横暴…

　深夜のコンビニで客に釣銭を渡したら、そこは異世界だった。 　チート能力なし？　美少女ハーレム品切れ中？　こういう場合に付き物の、都合の良い展開はどこにいったぁぁっ！？ 　ゴツイ…

　様々な技術が飛躍的な発展を遂げ、人々の暮らしも大幅にとは言わずとも、ある程度の変化を見せた近未来。 　市警の短期契約を繰り返している下級刑事マークは、一人の富豪令嬢の転落事件の…

怪しいピンクの胞子を吸い込んで死に掛けていた『私』は、目を覚ますと異世界で疫病の女神として祀られていた！？　 どうやら人類を滅ぼしかけた伝染病の特効薬として、この世界に召喚されて…