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22件のコメント

  • こんにちは。いつもいろいろありがとうございます。
    けっこう時間がかかり、すみません。
    「反拐」の要点を書きながら、ざらっと全体を読み直しました。
    この小説は素晴らしいと思っています。初めに読んだとき、なんだかよくはわからないけれど、全体から受ける感銘がすごかった。
    登場人物の姿が見事に立ちあがっていること、数えきれないほどの素晴らしい「内容」が描かれていること、ほのかにしかしすごく悲しいこと、みなが必死に生きていること……これらいろいろなことが純文学としての本作を最高のものにしていると感じています。
    ネットと現実の極めて微妙な関わりをうまく書き分けるなど、技量も確実にすごいです。
    そうしたことと、本作が実験小説であることを前提としつつ、気付いたことを以下に書かせていただきます。


    ・「私」と「直子」の併用は、
    「直子はそこで目を覚ました」と書かれた部分で初めて「私」と「直子」が同一人物であると確認できるまで繰り返されますが、それは必要なのかどうか。
    きちんと計算されたものであるのは明らかだが、効果のほどがどの程度かというのは疑問。
    しかし、初めから「直子」と書くのは無粋な感じもし、「私」で始めたからこその内省感・実在感云々、というのはあると思える。

    ・存在感が薄いと感じたのは、今村、マシンガン、上田、教授、恵。
    この難解な作品の中で、今村はちょい役なはずなのにわかりやすくすぐ名前が出てくるから、なんか後で関わってくるのかと思わせられるが、さほどの役割はないので、少しガッカリ感がある。
    マシンガンの名前を最後まで出さないのは、これもまた実験的。ただ、そこまで特別な人なのに存在感が大きいわけではないように思う。必要な人だしおもしろい試みと思うけれど。
    上田は、美雪の人生として機能的に置かれていると思えるが、もっと存在感があってもよかった気がする。
    教授は、スナックでのちょい役として必要なのだが、けっこう人間的に重きを置かれて書いてあるように思える。中身ある話をしそれが直子にも影響を与えはするのだが、実際のところ「あまり重要ではない人」なので、それを前提として書いた方がいいかも。なんとなく、あまり共感できなかった。
    恵は女性の主要登場人物の一人なのだが、なぜか存在感が薄く感じた。直子、沙織、美雪、真央、祐子たちはもちろん、満知子と比べても、「実在してる感」が何故か少ない。これは計算か、私の読みの変さか?

    ・必要ないかなと思ったシーンはたくさんあり、祐樹と直子たちの件、勲と戸髙の磯釣り、チャットの一部、弁慶でのシーンの一部、SM友の会など。
    これらは、視点の移り変わりによる効果を狙っているだろうし、いろいろなことを言うために必要だろうし、実はこうした「不必要か?」と思われる部分が小説の雰囲気を作り上げる一助になっているような気もする。だが、ほとんど必要ないと思われる部分は無くてもいいかもしれない。
    また、最初の方の祐樹からまりの話は、直子のキャラや視点がはっきりしていない時点だからか、どうもしっくりこない。直子がけっこう外れてた(荒れてた?)ということだろうが、そのイメージがその後の直子から受けるものと、ぴったりこない感じがなんとなくする。

    ・直子が一人二役でニクを演じていたことは、はっきり途中で示されるのだが、全体ぼわっとした雰囲気で読み進めているので、そのことが頭にしっかり残らず、後々の効果が(私の場合)薄かった。
    後でもう一回くらい、直子の演じるキャラであることを示してもいいかも。

    ・勲と祐子の関係性が難しかった。「彼女の心に、痕跡さえ残せなかった……あの頃の自分が悲しかった」とあることでわかるはずだが、初めはわからなかったし、今もどうもしっくりこない。上記があまりに最後の方で出てくるためか?(といって、初めから示すはずはないのだが)。あるいは戸髙と勲の関係が深いので、勲にそういう感情はないものとして読んでいたから、ぴんと来なかったのか。「手紙」で祐子がそのようなことを書いているが、彼女の妄想・自己肯定の嘘か?などと思ってしまった。
    比較的早いうちから、勲の彼女に対する好意をほのめかした方がいいかも。

    ・文中、詩的な部分については、この作品だからこそ許され、効果があると思える。だから存在していいのだけれど、しかしもう少し弱めた方がいいようにも思う。謎めいた色彩が強まりすぎて、読者に求めるものが大きくなりすぎるのではないか(それが目標かとは思いますが)

    ・問題の最後の部分は、前に書いた通り。どんどん詩的に、難解になって行き、そして最後の四行であそこまで読み取るのは、たぶんほとんどの読者にとり無理なことだと思う。ハッピーエンド?にしたいなら、もう少しではなく、もっともっとわかりやすく描かないと無理だろう。



    以上、とにかく、読者に高い読解レベルを要求する小説で、それを求めているのだろうから、今のままでもいいのですが、気付いたことのごく一部を書かせていただきました。
    誤解もあろうかと思いますが、ご容赦あれ。
    とにかく、少しでも参考になれば幸いです。

    「厳しい、きつい評を希望」との話でしたが、どうしても私にとって、この作品は大変よくて、大いに感銘を受けてしまい、日本で最高ランクの純文学とまで思ってしまったので難しいです(ほめすぎ、過大評価とか言わないでください)。
    この独特の雰囲気(と簡単に言えない何か)を残しつつ、要所要所でもう少しずつわかりやすくしたら、完全に素晴らしい小説になると思っています。
    (でも絶対に、角を矯めて牛を殺す、的にはならないで下さい。良さを活かすべきです)

    ここが素晴らしい、などたくさんのいいところを書きたいのですが、まあちょこちょこお伝えしましたし、今回めちゃ長くなってしまったので、ここまでとします。
    (正直、私ははじめ、「書き手はプロで、ここで実験しているんだ」と思い込んでいました。それほどレベルが高く感じました。今でもそうじゃないかと思ってます。。。)

    それでは、またまた<(_ _)>
  • >先崎綜一さま

    拙作をこれほど精緻に読み込み感想とご指摘を頂き、正直恐縮しております。ちょっと恐れ多い部分が多く、それに対してどのように返答していいものか非常に悩むところですが、言及の流れに沿って自分なりに纏めてみたいと思います。
    ですがこの小説の前提を簡潔にまず、

    1、構造的には一本筋の通った形にはなっておらず、絶えず目先を変えることで読みすすめて貰い階層的に積み上げることで構成されております。ある意味では簡便で軽薄な、文学的には余り価値のあるものではないように思います。

    2、出発点は感情移入の否定です。小説の王道として主人公その他の人物に感情移入および共感を読者が抱きながら読み進めることが、作者もそれを目指すことが一義とされていることへの反発です。
    もちろん自分自身もそういった読み方で小説を読みますし、そのほうが物語り世界観に没入しやすいのは言うまでもありませんが、それはあくまで小説のひとつの形態であり絶対条件ではないとの考えがそこにあります。
    無論、人称その他文体含めバラバラに書くことでいたずらに読者を混乱させ物語を脳内構築できないような構成では小説とは呼べません。
    逆に言えば、混乱させず物語構成を構築できれば、人称そのた文体含めバラバラでも小説の形となりえる。
    (この感情移入の否定ですが、反拐を書き上げた時点で、その出発点を全うしたとは言えず、そこにはやはり感情移入、共感があります)

    それらをバラバラに書く狙いとしては、主人公ではない人物にも人生がある……つまりより実在現実に近づけることにあります。
    同様に、物語を構成する手段としてのみ主人公の人格があるわけではなく、その主人公でさえ見方を変えれば別の見え方をする(つまりは現実に沿った)および、物語を構成するためだけに主人公の行動原理が理路整然と理屈通りに表現されるだけに留まらず、たとえ読者に共感されずとも論理的矛盾を含もうとキャラクターに合わない表現であろうと、現実には起こりうるそれらの矛盾を含めて小説を書くことにありました。

    実験的という部分がここにあろうかと思います。
  • >先崎綜一さま つづき

    前提を踏まえて、ご指摘に沿って自分の考え方を整理いたしますと、
    「私」と「直子」の使い分けですが、これに関しては物語中盤に過去の経緯、勲と直子の切り替わりを読者に見せたいとの思惑が先にありまして、ちょっと付け焼刃的な部分が確かにあろうかと思います。
    すこし浮いた書き方ですね。
    ただカメラ位置と言おうか内面と客観を表現するのに方法的にはあるのかと思います。ただやはり浮いてしまったかなと読み返し反省する部分です。


    存在感の薄さに関してはおっしゃるとおりです。
    まず、主人公以外の人物も現実世界と同様、一人格として書くべきがこの小説の趣旨ではありますが、それでは小説を纏めることが出来ず、便宜上書割り的になっております。

    ただ、マシンガンの名前が最後まで出てこないのは(読者が混乱させないようにできれば)名前のあるなしはその登場人物の価値とはイコールではなく、名前を無意味に出さないことで(特徴を端的に捉えたニックネームのほうが)よりスムーズな物語展開をする上では有効だろうとのテクニックのひとつとして取り入れております。

    あと教授に関しては、
    安定感のある情緒、ゆるぎない知性、としての暗喩として登場させた経緯があります。
    先に申し上げたように、主人公でさえもそのキャラクターに合わない行動、情緒の不安定、同じ人物内での論理的矛盾(純情な部分とそうではない部分など)などをはらんでおり、ただそれを書く上でやはりそれだけではうまく物語を構成できないのでひとつ安定させる重石の役割としての位置づけです。

    この二点だけ裏がありまして、あとは書割りとしてご指摘どおりです。伸ばしたり表現しようとすればまだ伸ばせる部分であります。
    逆に沙織に関してはほとんど中心人物ではないのに、かなり立体的に書いたつもりです。これは物語を継続して読んでいただくためにに魅力ある人物(ストーリーに関係なく)として意識しました。


    必要のないシーンに関して、
    もう完成させてしまった作品でこれはこのままの状態で置いておこうとおもうのですが、読み返し思うのは……おっしゃるとおりですw
    まずざっくりと取捨選択して大雑把に改稿するだけで完成度があがると思います。
    ただ、2点。
    戸田かとの磯釣りのシーンに関しては、作り手としましては読者への息継ぎのつもりで書いております。文体もそれまでの読むのに少々疲れるものに比べて、自分的には小説的な書き方、読者の方に違和感や意識をもたず流して情景がつたわる表現として差し込んだつもりです。

    もうひとつ、「SM友の会」ですが、その他の部分も含め、なんとなく”印象に残った” のであれば、成功であると考えております。
    雑味、引っかかりの部分でありまして、あまりにも平坦なストーリーだけでは詩部分が浮く恐れがあるための目くらましてきな役割として取り入れておりまして、なんとなく後で指摘したくなる程度に心に引っかかったのであれば、その部分は成功なのではないかと思います。

    祐樹(暴走族)からの直子のエピソードにかんしてはより現実の人間として描く意図があったのですが、おっしゃる通りうまくっていない。自分としては現実として(肉体関係が過多な女性に純情な心がないとの思い込み等々)物語世界に留まらず直視して広い視野を心がけ意図して書いたのですが……やはりうまく描けていないと思います。

    トータルとしてはご指摘の通り、前提として最初に計画を立てた狙いとは違い浮いているなと反省しています。



    直子が演じたニクの一人二役の部分と直子が難聴であることを作品中盤まで隠していたことについては、……少々策に溺れた感がありますね。もう少し素直に書けばよかったかなと思います。
    ただそこをもう一度強調することは果たして有効かどうかと言われるとそこは主題ではなくひとつのアイデア、エッセンスであることを鑑みて、どちらに転ぶか判断がつきかねます。


    勲と祐子の関係性ですが、
    戸田の勲への感情(同性愛)や暴力の有無、あえて戸高が帰化したという部分(これは決して差別的な意味合いを意図してはいません)広島へ行った経緯、沙織→戸田、第三章での宗教の話、性的な描写、等々をたくさん入れておりますが、個別にプロットはありませんしすべてを汲んで読者に組み立ててもらう意図もありません。
    ただ、7月のある日、勲が祐子に片思いしていたところまで明確に読者に拾っていただければ、あとはす通りでも、読者個々が個人として引っかかり想像をめぐらせる部分があれば想像をめぐらせてもらえればありがたいという、極めて作為的ではありますが杜撰でもある仕掛けになっています。そこはかなりの数を差し込んでいます。論理的にすべてを解決してもらわずに何かを読者の個々に感じて欲しいと考えました。


    詩的部分・・・・これは一番痛いところですw
    すこし分量が多すぎました。それともともとかなり前のめりで読んでいただけないと分量を減らしてもこれはずっこけ上等の部分であり、勝負どころですが、結果・・・・w
    不遜にも w を使いましたが本当に w でしか表現できないところであります。
    物語に没入し、最終的にはカタルシスを感じて貰うために構成した物語でありますので、詩的部分はテクニック的にはかなり注力したつもりではありますがやはり w です。

    それも含めて、最後の四行ですべての意味はわからなくても、波のようにカタルシスに導きたいとの自分としての理想ですが、ちょっと無理がありましたね。ちょっと詩的部分で没入と前置きをしてから4行を叩きつけるつもりでその当時は書いたのですが、うう~~ん。今は明確にそれがわかります。ただ、わからないなりにひとつの形にはなっているのかな~と理想が理想に過ぎた部分も含め、思う部分もあります。












  • >先崎綜一さま つづき

    以上、一応はご指摘部分に沿って自分なりに纏めてみましたが、取りとめもなく失礼いたしました。
    正直、ネット小説主流の場所で、この小説をここまで読み込んで、貴重なご意見を頂けるとは思ってもみなかったことであり、感謝の言葉もありません。一つ一つのご指摘が非常に勉強になり、身になりました。

    最終的には最後の4行でカタルシスを感じて貰えるものにはなりえなかったところが反省の部分でありまして、この小説の転は「僕は君を送り届けた」部分であり、それはそれで現在過去を結びつける部分でもあり多少なりとも意味があったのですが、未来に突き抜ける突破まで到達できるものであればと悔やまれます。
    2章で多少の付加を加えておりますが、あれはあれでひとつの短編としての謎解きと3章のフィードバックで振り返っては頂けるとおもうのですが、やはり最後の4行で転となるべく、明確な余韻の残るラストになるべく構成や読者の方に伝わるよう努力すべきであると思いました。

    取り急ぎm--m

  • こんにちは。詳しい解説ありがとうございます。私が読み取れなかったことがいろいろわかり、とてもうれしいですw

    さて、前提1、2、よくわかりました。
    特に、「混乱させず物語構成を構築できれば、人称そのた文体含めバラバラでも小説の形となりえる」「バラバラに書く狙いとしては、主人公ではない人物にも人生がある……つまりより実在現実に近づける」などが成功していると思います。
    これを実現させる技術──視点が変わって、その後ちょっと読むとすっとわかるという卓越した書きぶり他が、再三になりますがすごく効果的です。本当に、毎回はっとさせられ、それだけでも新鮮でした。

    「必要のないシーン」に関しては、私の体験では全体の雰囲気の中に没入して読んでいる感じだったのですが、(前提として設定してあることとはいえ)やはり違和感というか、「なぜあるのかわからない」感を、読み進めるうちに感じることがありました。
    この茫漠としつつ緊迫した(どんどん先を読みたくなる)作品には「息継ぎ」などいらないのではないか、なんて思う次第です。
    どのシーンも魅力的なんですが…。だからあってもいいのは確かです。(ちなみに「磯釣りシーン」はよかったです、取り消しますw)。
    ただ「SM友の会」は最後の方の迫真の部分ですので、やはり邪魔かなと思いましたw

    「直子が難聴であることを作品中盤まで隠していたこと」については、私は大成功と思っています。完全に驚かされ、一度前に戻って「そうだったか?」と確認しましたが、腹立ちも疑問も違和感もなく、すんなり受け入れられたにとどまらず、大変効果的でした。
    そして、以降の直子の喋りと筆談の感じが、とても魅力的なのです。これは絶対「策に溺れて」いないと思います。「策がうまくいった」のです。

    勲と祐子の関係について。「論理的にすべてを解決してもらわずに何かを読者の個々に感じて欲しい」とのこと、これでいいと思います。提出されるいろいろなことが、邪魔でなく、あれ?と引っかかることもなく、確かに私は全体として大いに感じましたので。
    それでいいと思うのですが、特に大事であろう「好意のあるなし」についてだけは、もうちょっと出して欲しいというのが読み手の思いかと。その一文を読んだときボウッとして把握してなかったらアウトですから(事実私ははっきり読み取れていなかった)。
    もちろん、実験的小説ということで普通のアプローチでないわけですから理解できます。

    「僕は君を送り届けた」は、確固とした意図を感じる印象的な部分で、「現在過去を結びつける」効果は絶大でした。が、「未来に突き抜ける突破」は確かにわかりませんでした。
    どうすればいいんでしょうねえ? 難しいです。最後の数十行を書き直すのがいいでしょうが……。


    以上、実験的小説としても、大変うまくいっていると思います。やはりあの書き方でなければ、こんな雰囲気は出なかっただろうし、読む愉しみも減ったことでしょう。
    とにもかくにも、この小説は気持ちのいいリズムと独特の雰囲気をもっており(詩的な部分はそれに大いに役立ってもいます)、その中で多数の登場人物にどんどん惹かれていきます。魅力があるからこそ、先を読みたくなります。
    それら人物像のつくりかた、表現の仕方、その結果としての人としての存在の仕方が素晴らしく、本当に生きている人間が感じられます。
    その他、誘拐他の仕掛けの巧みさ、自然などの描写や考察、思想、着眼……とても多くの大事なことが詰まっていると感じます。
    よくぞこれだけ内容のあるものが書けるなあと感心しきりであり、そうしたことがあるからこそ、実験的なものとしていても、一級の文学作品になっている、というのが私の結論です。

    今後ますますのご発展を祈り、大いに期待してます。
    それでは、またまた。
  • >先崎綜一さま

    かえすがえすも感謝に耐えません。
    余り長くなってもあれなので一点だけ言葉足らずの部分を説明させてください。

    「僕は君を送り届けた」は転(物語の頂点部分)でこれがオチとして終わってよい部分であり、「現在過去を結びつける」全体構成の中で十分に効果的な部分でありますが、〈ここで言葉足らずでした〉 
    自分は最後の4行(つまり……彼女からの反拐……部分)を頂点部分と位置づけ、「未来に突き抜ける突破」とはラスト4行においてカタルシスを得られるようにと作成したと言う意味です。
    かえすがえすもやはりもうすこしわかりやすく、きちんとラストを〆るべきだったかと反省するべき部分ですm--m
  • なるほどー、「僕は君を送り届けた」で終わっても、確かに素晴らしくしめられますね。でも、少し物足りない、もっと読みたい気が起きるでしょう。やはりその後まで含めた方がいいと思います。今のように続けた方が印象深いですよね。私には、カタルシスには至らなかったものの、非常な情緒と意味深さが感じられました。ああいう形のままというのもアリですね。。
  • 御作『味覚』拝読させて頂きました。
    内容としましては、登場人物が出揃うまでの場面の切り替えに戸惑う部分がありましたが読み進むにつれて事実と個々の人物像浮かび上がり、これは序盤の計算された仕込みだったと認識させられました。
    登場人物は、皆個性的でそれぞれの話の中で主役の様な輝きを放っているなと感じたのがあくまで個人的な感想なのですが、
    群像劇としての在り方所以なのでしょうか。
    時折差し込まれるリーホァ登場場面での文章表現が特に切なくも美しく心に残ります。またカープ女子の人情味溢れたやり取りにほっこりさせられます。
    作中の人物は、かなり大変な目に遭ってはいるんですけどw
    それらの緩急絡めた群像達をひとつに纏め上げる手腕に畏敬の念しか感じません。いや、畏怖の念かもw
    バラバラとした感想を書いてしまいましたが、ネタバレ懸念もありましたので御容赦下さい。
    本題にはなりますが、やはり後半の急展開に続きが気になります。なので" 引っ張った "続きを楽しみにしております。
    それでは、暑い中お身体など壊されぬよう、ご自愛下さい。
  • >yu@さん

    もったいないお言葉励みになりますm--m
    立体的群像劇を標榜していますのでここの人間にスポットが当たっているところを汲んでくださったことがなにより嬉しく><

    引っ張った続きということで、やはり15万字以内で終わらせるよりはきっちり終わらしてパート2パート3が一番かなと思いました。
    お読み頂き感謝感謝ですm--m
  • 御作『反拐』を拝読させて頂きました。今回は忌憚の無い意見をと言う事でしたので自分なりの読者視点での感想を書かせて頂きます。解釈として果たして正解なのだろうかという部分も在ろう事かと思いますが一読み手の考えとご理解下さい。懸念されておりました序盤での混乱とおぼしき部分、理由があるとすれば全てが後出しといった計算された構成にあるのでは無いかと考えております。人物像を晒した上での展開ではなく、現れた人物が動き出し徐々にその姿を明確にしていく様子はジグソーパズルのピースのカケラが埋まっていくようで逆に物語の妙味を醸し出す効果を引き出しているのだと捉えております。
    読み手としては、予備知識の無い状態で文章を追いかけ、気付き、人物像の脳内修正をするといったことが、先の展開を予想する事を良い意味で阻み、さらに作中に引きずり込まれる様な感覚は、他では類するものが無く、実は作者が意図した通りの道筋を歩まされているのだと思えてならないのです。直子が抱えている不安要素に関しては、先まで読み進め無ければ取った行動の意図が分からず、悪戯や撹乱とも考えておりましたが、成る程ヤラレタとしか言えません。
    序盤での主要な人物としての祐樹が後々絡んでくるものと正直予想していましたが、直子の青春の一ページとして描くに留めたのも岩ちゃんに対してベクトルを向かわせる為と納得しました。個人的には見事な割切りだと思っております。そのように散りばめられたエピソードもまたキャラクターを立たせる手法であり、時にはエア抜きの部分なのかも知れません。それ故に全体として重苦しい感じは無く、むしろ清々しい印象に至っているのではないでしょうか。
    チャットの表現方法については、驚きました。こんなやり方ありますの⁉︎ と言う感じですがこれは真似したらアカン部分なのかも知れませんw しかしチャットに見えるのが不思議です。
    終盤の詩の部分ですがこれは必要です。必要ですよ。味覚にも一部ありましたが、小説に色が付く感覚があります。内容が寂しげであろうと高揚感高まるものであっても色の印象を強く受ける事で場面のイメージをより鮮明にしてくれるのです。
    今回、くるくると変わる視点や人称については、あえて意識せず拝読させて頂きましたが特に違和感を感じた部分は、ありませんでしたので影響を受ける事も無いのかと……。続編の2作品も拝読させて頂きましたがあらためて個々の登場人物を大切にされている事が伝わってきました。嫉妬心もあり、戸惑いもあり、したたかさもありそれでも最後は前向きな人達の生き方は斯くも人を惹きつけるものなのでしょうか。迎えた着地点への感想はそれぞれの読者の見解によるのかも知れませんが個人的にはタイトルに沿った素晴らしい結末だと思っております。

    PS.いつもお心遣いありがとうございます
    m(_ _)m

    yu@
  • >yu@さん

    いやーお読み頂き感謝ですm--m
    yu@さんとのやりとりがあったので、ほぼネットでは読まれることはないだろうと言う作品を提示いたしましたが、読んでくれた人がたくさんいましたw カクヨムを読まれるのは難しいと考えていたので嬉しい限りです。
    ただそれも、かなりの読書量がある方々で崩しを崩しとして容認してくれる人が殆どで、実験的な部分も含めてやはりネットには少々そぐわないかなとも改めて思いました(20人読んで一人読めるくらいですしw)

    さて実験的な作品と前置きした部分もわかっていただいたとおもいますw これを読んで特に悪影響がなかったようなので安心しましたw

    視点に関しては、三人称で限定しても、三人称神視点、登場人物主観、それも細分化されて神視点に感情が少し乗るような形もありますし、登場人物が前のめりになるような形もあります。それは普段書く場合は、自然に混在し読者がブレたと感じないように自然に書かれる部分であるので特に意識しない=というより意識し過ぎると作者自身が迷宮に迷い込んでかけなくなりそうな部分でもあります。

    それに加えて、本作は一人称も加わり、さらに一人称なのに客観したり独白したりと無茶苦茶なのでしかも群像で切り替わる。それも含めて実験的ではありました。

    読書量がないとかえって序盤で「なんだこりゃ、人称も統一してないじゃん、へぼ」っとなるかもしれません。読者の方の中で脳内で統一して貰うような形になりますので、非常に読者層を絞った形になります。

    全体を含めて、混乱がなかったとおっしゃっていただけたのは非常に嬉しいです。ただチャット部分は曲芸かな?www でも実際のテクノロジーの進歩で実生活では東京に住む人がリアルタイムでアフリカの人からレスポンスがもらえるような時代ですので、より現実に近い形での小説としてのあり方として今後、取り入れていこうと考えている部分です。これは異世界等々、自由に設定をくめる

  • つづき  小説の分野では当たり前ですが、一般小説近辺、現代現実小説の中でも取り込める部分かなと考えています。

    さて、作者としてお聞きしたい部分
    (難聴であることを中盤で明かしたところ)に関しては概ね良かったとおっしゃっていただき胸をなでおろしています。

    もうひとつお聞きしたいのは、

    一話、最後の四行で  反拐=子供が生まれた  が瞬時に伝わったかどうか? そこではなにかわからず、二話で子供が生まれたと繋がったか? それだけどうしても教えて欲しいですm--m
    ツイッターでもかまわないのでw
  • 御作『味覚』28話に寄せて、希望と予想を含ませつつ、勝手ながら感想を差し入れさせて頂きました。
    本線いよいよ終盤に向けての伏線回収が始まり27話、28話と外堀から真相を解きほぐすかのように物語が進行しているような印象を抱いております。やがてそれぞれの群像がひとつに纏まり解答への道筋が示されるのではないでしょうか。決戦は福島なのか、そして一体誰がその扉を開けるのか、残された謎は明かされるのだろうか、などと楽しみな部分はあるのですが希望するものでも無く、あくまで座して待つが吉なのでしょう。今回、終盤で喜一郎が動いた事により急展開の予感はしておりますが、一旦他の作中人物への視点の切り換えの心の準備もしておかなければなりますまいw ハードボイルドな刑事展開が待ち受けているのか、はたまた切ないラプソディーが奏でられるのか、まだまだ分岐点を前にして開始の号砲は鳴らされておりません。納得できる形で第一幕が閉じられるのであれば悲しい結末も受け入れる所存でございます。何卒お急ぎになられませんよう完成をお待ちしております。

    yu@
  • >yu@さん
    >振木岳人さん

    おふたりコメントいただいているのに放置ごめんなさい。
    公募を先にかいているけど、ちょっとなかなか難儀しておりまして
    味覚の続きは書きますが、ちょっと間が空いているのでお返事などは書いてからにしたいと思いますm--m
  • 稲庭仁人様
    短編:第十三短編 灯りを求めて走れ馬
    縛り:「見る人と見られる人」  への感想。


    単独の短編だと判断して。

    アイデアや発想の飛びはあるものの要素を多く入れすぎてごちゃごちゃになっていると思います。
    まず題名が『灯りを求めて走れ馬』であり、文章のはじめが
    >風を斬る音が鼓膜に伝わり、全身に響く。
    ですので題名を見てからだと当然、馬に乗っている描写だとおもうのではないでしょうか?
    結果的にこの文章は列車事故で死亡した人間が落下している(さかさまの状態で)と読み取れましたので(私にはそう読めました)これだけ短い文字数では無理があるのではないでしょうか。

    焼死体(仮名)や、みんな揃って一斉に「ご愁傷様」などのアイデアは面白いと思うし好きな部類ですが、800文字で表す場合、シリアスかぶっ飛びかコメディーか描写で読ませるかオチで〆るかを決めて統一したほうがいいと思います。

    文章力、語彙、流れは問題がないので、超短編であればオチをきっちり決めて書くか、描写で読ませるものにするか、決めてしまったほうが短編の完成度は狙いやすいと思います。

    最後のオチですが、暗転ではオチていないと思います。
    「見る人と見られる人」が縛りであれば、病室で彼女から視点が入るのであれば沿いますが、縛りと題名と本文の関連性が薄く感じられました。
  • 稲庭仁人様へ追記

    カクヨムのほうの復讐代行はきちんと短編になっていたので、本作も私が知らないモチーフか元ネタがある可能性があるので、その時はご指摘くださいm--m
  • プリンぽん先生の短編をひと通り読ませていただきました。
    酷評をお願いされたのですが、申し訳ありません!自分では見つけられませんでした。
    文章力はあるし、語彙も豊富でちゃんとオチてもいます。お題に負けてもいません。
    素晴らしい作品だと思います。
    ですが1点だけ、段落はちゃんと付けてあげた方がいいと思います。改行をするのでしたら段落を付けてあげた方が多少は読みやすいかと。
    そのくらいしか見つけられなくて申し訳ありませんでしたら。
  • >稲庭仁人さん

    講評感謝ですm--m
    とはいえ、私の場合はド卑怯な手法使いまくりなのでw
    違った見方、考え方などありましたらいつでも脇腹蹴り上げる感じでお願いします。

    誰も想像しない絵を見せる方だと思いますので、盗みますm--m
  • 拙作をお読みいただきありがとうございます。
    かなり読むのが大変な作でもあり恐縮です。
    ます、この作品の趣旨としまして、
    〇横書きスクロール前提で実験的に書く
    〇意味段落(字下げ)ではなく、横書きの目の動きが楽になるように(移植の段階でずれてしまっている部分があります)
    〇プロットを製作しない
    などがあります。

    さて、直子の設定部分でございますが、先にありますように書籍(縦書き)を想定していないことを言い訳にするつもりではないのですが、きっちりした設定がなされておりません。
    お恥ずかしい話ですが、私の無知と資料検討不足です。
    概要としましては、会話も問題なくこなせるレベルであるが、発音の乱れを気にし(意識しすぎて)筆談を多用する、つまり難聴に関しては軽度との認識で物語を進めました。

    難聴であることを物語中盤以降で明かすことに関してですが、軽薄でありますが小説を書くうえでの一つの技法、テクニックに走った部分でありまして、そのことで彼女の行動原理の裏側、意味なりを読者の方に想像していただく意図がありました。ですが、書いた当初においてもそのような考えはなかったのですが、やや障害をもつ方への配慮がないと受け取られかねない部分、きちんと精査して書かねばならなかった部分であったかと今現在は考えております。

    なぜ、夏の日の誘拐は起こったか。
    直子の少し突飛な行動の意味付け。
    などが主題としてあり、あいまいではございますが、筆談に関してはそのような行動をとる場合もありうるとの解釈を読者の方にして頂くような形となります。

    一番ご指摘を受けるだろうと考えていた部分であり、もし整合性があり配慮の行き届いた書き換えができれば修正したいと思います。

    ご指摘ありがとうございます。


    話は変わりますが、お読みいただいた方みなさんにお聞きしているのですが、一話(反拐)を初見でお読みいただいたとき、最後の四行。

         


         知らぬ間に通り過ぎた、他愛ないヒント



         未来への “権利”  を与えられたのは誰?



         日本一美しいと言った、桜木と共に映る

      

         画面の中の・・・・・・彼女からの反拐


    この部分から、子供が生まれたことがぱっと伝わったでしょうか?
    二話(長い一日)に置いて一話の謎解き部分としては封入されている部分ではありますが、自分としては謎解き部分なしで最後の四行で、反拐(反対に誘拐=子供)をぎりぎりで伝えたかったのですが、それはちょっと虫が良すぎるとご指摘を多々受けており、伝わった方はいらっしゃいませんでした。その部分に関して今後の作品作りのため、お教え願えればと思います。

  • >有瀬イツキさん

    お答えありがとうございます。
    皆さんにお聞きしている内容につきご容赦くださいm--m
    かえすがえすもラストに関してはもう少し内容を加えるべきだったかと反省しています。
    それと軽度との設定とのことでなんとか通用するかどうかに関しても検証ができました。

    お読みいただき本当にありがとうございますm--m
    短編等もございますので、またいつでもご指摘、駄目だしなどざっくばらんにここに書き込んでいただけるとありがたいですm--m
  • 御作『味覚』30話拝読させて頂きました。今回はミステリー色も強く読んだ後に考えさせられる展開まさに読者の想像力に問いかけるような話回だったとの印象を強く受けました。また政府高官の話を硬くせず読ませる技法は、著者でしか出来ない方法で書かれておりアクロバット走法は、健在といったところですw いよいよ確信に迫る部分も少しずつ剥がされ始め、なにやら怪しげな事が起こりそうな流れと穴っぽこの謎。海外展開も辞さぬ決意……
    そして黒幕からの黒幕、脳ミソをシャッフルしても先の想像が付きません。答え合わせを待つ迄のもやもやした時間は、やはりミステリーの一番の楽しみであり、作品に心惹かれているのもまた、この読み手へのエッジの効きすぎた挑戦状によるものだと改めて認識しました。先を読みたくなるのはいつもの事ですがw 今回は特にw

    体調を崩されているようなのでそっと差し入れさせて頂きます。
    公募の件も気になりますが、今はどうぞご自愛下さい。
    yu@
  • >yu@さん

    いつもありがとうございますm--m
    そういっていただくと励みになりますm--m
    ってか直接リプで詳しく聞きますw
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