基本的な部分や文章技巧は現状のままとして、今後、ライトノベルがどういう流行を描いていくか……。
今後も若年読者の共感を狙いに行くとして
・主人公が出世を目指さない。
最強とか、一番を目指さない話。共感しえる自己満足を目指す話。
モテモテになったりもしない。そういう願望が読者側に不足するから。
故に争いにもそれほど共感しない。
勇者であっても、戦わずに済む方法を選択しがちになる。
そもそもにして、明確な目的を持ちすぎていると、共感性が薄まっていく。
・広がりを求めていく
上下方向に人生を向けるのではなく、現状からの全方位性に話が広がっていく。
どんどん横の繋がりを増やしていく方向に主人公は動く。
ファンタジーであっても、最強ではないがゆえに、人間関係を求める。
・陰湿さや暗い話は求められない
ますます明るい話が求められるが、ボケとツッコミという形ではない。
文章の軽妙さや、感情移入が深まっているからゆえの笑いが発生する。
ここは技術とセンスがないと乗り越えられない。
だが、一方で、それは読者を選ぶことになる。
バッドエンドやハードボイルドは、老人向けに書かれる可能性は高い。
・感動は必須となる
感動線を計画的に練り込めてなければ、話にならない。小説だけに。
・知識は、よりリアルSF寄りになっていく
歴史小説系はあまり深められない。
そもそも歴史小説を欲する層が変化。
歴史に忠実に書くことを求めるノンフィクション歴史小説を求める層の台頭。
実際はその声が大きいだけで少数であり、歴史小説はそれが原因で衰退すらあり得る。
メタバースは技術としては当たり前の世界が標準化して、これが理解できないと、流行から外れる一方で、流行に乗れないラガードたちを対象にした、反技術小説も一時的に増える。
AIや無人が登場しない近未来警察ものや軍事ものは陳腐に見える。
ファンタジー性が薄くなるがゆえに、王道ファンタジーではない新しいファンタジーが台頭する。
・エロスは上品になる
よい子のエロス、ジュブナイルのエロス表現が、よりプラトニック性をもち、ラブロマンスよりもジュブナイルポルノのほうが、よりプラトニックに見えるようになる。
メモまで。