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「私は普通の恋人になれない」のあとがき

 ここまでお付き合い頂きありがとうございました。
 期間にしておよそ1クールでしょうか。
 ずっと仕事と執筆の記憶しかないとか更新するたびに言ってますが、本当にそんな感じです。終わった後に振り返ればあっという間にも感じるという不思議。

 お立ち寄りいただいたすべての方々に深く感謝いたします。ハート、コメント、ギフト、お星さま、pvすべてが執筆の励みとなりました。


・よくあるかもしれない質問

 神川っていつ出てきたの→『【毬子視点】おうちデート二回目』が初出です。『利用してくれたっていいの』でも出てきます。
 戸田先生っていつ出てきたの→『ずるい告白』が初出です。

・動機

 前作がボイタチとフェムネコだったのでじゃあ次はフェムタチとボイネコかなーと軽ーい気持ちで始まりました。そのわりには上里さんのボーイッシュ感が薄い……
 あとは年下攻めを書きたかったのが大きいです。経験豊富な年下上司にナンパされて貢がれてやがて落ちる年上っていいよね、ね! みたいなノリで書いてました。

・タイトル

 途中で大人気某百合ラノベとだいぶ似通ったタイトルになっていたことに気づきました。すみません。他にタイトル候補が思い浮かばず、そのまま続けました。
 次に執筆する際は事前にタイトルかぶりがないか、よく調べることを心がけます。

・登場人物

 上里忍……タチっぽいネコ。茶碗蒸しは飲み物。
 若干口が悪い(大嘘)とかキャラ設定にありましたが主人公がとっつきづらい語りだと読み進めづらくなるかなと思い、どんどん丸くなっています。
 容姿以外は平凡なスペックの子です。前作が容姿以外は高めのスペックだった反動もあるかも。
 えろげーまー設定のため、もうちょっと業界ネタを書きたかった心残りがあったりなかったり。

 本庄毬子……ネコっぽいタチ。かまぼこは練り物。無乳。
 敬語口調にも愛着があったので、変えるか変えないかはギリギリまで悩みました。
 名前は最初漢字ではなく『マリコ』だったのですが、某科捜研がちらつくのでやめました。
 誤字チェックで新庄になってたり北条になってたりした人。
 ちなみに前作【進展編】の『【A視点】もっとお近づきになりたい』が初登場だったりします。

 皆野亜矢……突如登場した過去の女。アロマンティック(他者に恋愛感情を持たない)。
 構想自体は当初からあったのですが、過去編を挿入するタイミングがつかめず本編終了後の掲載となりました。
 見た目ちっちゃい子が経験豊富っていいよね、みたいな個人的趣味から誕生しました。もっと小悪魔寄りにする予定だったのですが、おかん寄りになりました。
 そして今作の主要女性キャラはスレンダーばかりですね。

 他のキャラだと、部長は初期以降名前しか出なかったのでもう少し出番を増やしてもよかった気がします。金子さんもやたら名前だけ出てたお方でしたね。

 工場長、鳩山さんは実在する人物がモデルとなっております。
 上里さんのきょうだいである八潮さんは、名前だけで登場する機会を逃してしまった……妹さんという設定です。この姉妹は中性的な名前です。

・制作秘話的な

 すごい難産でした。もともとプロットは作っても思いつきで話が二転三転したりするので、きっちりプロット通りに話を動かせる人を尊敬します。 
 PCの前でうんうん唸ってるときより、仕事中や就寝直前にぱっとアイデアが浮かぶこともざらで。

 ようやくキャラがつかめて話が動かしやすくなったなーと感じたのは社長面談編あたりからです。
 過去編は書きたいことがありすぎて全話とんでもない長さになってしまいました。すみません。

 前作終了から今作の連載開始までひと月くらい猶予があったはずなのに、書けたのは10話ほど。それもプロットが変わりまくって半分ほどボツにしております。
 なので今作も睡魔との闘いの日々でした。次回作こそは奴から逃れられるように見切り発車で始める癖を治します。

・今回の謎こだわり

・登場人物の名字(一部の名前)は埼玉県の地名と駅名から取っております(社長除く)
 上里町と本庄市と皆野町と神川町は隣接自治体です。地理に詳しい方なら主人公カップルの名前を見た時点で察したかもしれません。

 文体の癖(感嘆符・ダッシュ・傍点を使わない)と男性キャラクターもちゃんと出す方針は前作と一緒です。

 舞台となる職場は社員のほとんどが中年層・男性9割の比率・ブルーカラーということで、人を選ぶ内容になることは覚悟しておりました。
 ありがたいことにたくさんの方にお立ち寄りいただけたようで、けっこう驚いております。

・パニック障害について

 症例や症状の重さや併発症は多岐にわたるため、作中の描写はあくまで一例です。完治する方もいれば、数十年にわたって闘っている方もおられます。
 上里さんの場合は喉への窒息感からくる過呼吸です。一部実体験を元に書いております。

・反省点

 前回のあとがきに書いた、今作の目標をちょっと列挙してみます。

 期間2~3ヶ月以内→3ヶ月過ぎてるので×
 1話4000文字以内→最終話と特別編でおもくそぶっちぎってるので×
 話数50話以下あたりでコンパクトにまとめたい→50話越しちゃったので×

 お話の引き算は難しいということを今回の執筆で学びました。
 言いたいことだけを少ない文字数で、すぱっとまとめられる方にあこがれます。
 4000字でも多いかなと思うので、次は3500字以内でまとめられるように練習あるのみです。


・次回作について

 今の所は未定です。しばらくは番外編更新がメインになりそうです。
 書くとすれば、次こそは50話以下にまとめたいところです。

・おわりに

 たくさんの応援ありがとうございます。今作もエタらずここまで来れたことに、心から感謝を申し上げます。
 それではまた、次の更新でお会いしましょう。

4件のコメント

  • 完結おめでとうございます
  • コメント&いつも応援ありがとうございます。
    たまに番外編を更新いたしますので、また気軽にお立ち寄りいただければ幸いです。
  • 完結おめでとうございます。

    タイトルに惹かれて読み始めましたが、深く、重く、それでいてとてもインパクトのある物語でした。

    恋愛を綺麗事だけで片付けないながらも、二人の互いを想う気持ちは読んでいて切なかったり、ほのぼのとしていたりで、更新の度そのストーリーに言葉にならないくらい心を揺さぶられていました。

    毎回感想を書こうと思いつつも書きたいことがまとまらずに完結になってしまい、せめてこちらに一言だけでもと思ってお邪魔させて頂きました。

    とても素敵な作品をありがとうございました。
  • コメントありがとうございます。

    ジャンルがラブコメの割にコメディ要素が少なく、社会人設定というのもあってお話自体は重い内容になってしまいがちだったのですが、こういった丁寧なご感想をいただけると書いてよかったな、と作者自身も嬉しく思います。

    上里さんと本庄さん、どちらも複雑な考え方をお持ちなので心理描写が多めのお話になりました。
    ご感想にもあるとおり、綺麗事だけじゃないけど甘酸っぱいところもたくさんある恋愛を書こうと思っていたので、いち読者様の琴線に触れられたのであれば幸いです。

    毎話応援をいただけたことに、こちらもたいへん執筆の励みになっておりました。
    お越しいただき、誠にありがとうございました。
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