倉部改作

軍事国家から民主化した裁判所長である私は、証拠を追認するだけの形骸化した裁判に従事した。やがて冤罪で死刑を宣告されていた。 権力と役割の罠に落ちた私の最後の告白は、この星の片隅に…

泣いているひと、悲しんでいるひと、あきらめているひと。 そんな私たちのスマートフォンやパーソナルコンピュータに先生たちはやってきて、私たちに思い出させてくれる。 ほんとうにしなけ…

主人公が目が覚めた時、そこは学校の敷地の中だった。目の前にいた上官は、主人公に銃を手渡して言う。「階段は登らないで」。主人公は安全装置を外された銃を片手に、潜入していく。しかし敵…

いまや数少ないこの国の生徒達のため、日本のホワイトハウスは決断した。来年、国が予算を無制限で出してくれることになったのだ。その予算の決定権は、連邦生徒会長にすべて委ねられることと…

「あなたも天使の名前なのね！」 ロシアで小さなリーナが泣いている時、ある女性の戦闘機パイロットが狐のぬいぐるみの姿をした通信式人工知能、アンジェラをプレゼントしてくれた。アンジェ…

資源不足の解決策として、人間が人間を食べることで生き残ることに成功した未来の日本。人を資源とする手法のために彼女を失った青年は、研究者としていなくなってしまった彼女の魂を残す道を…

お金。国家がつくりだしてきた、人類最古にして最強の信仰対象。そして、最悪の諜報製品《スパイウェア》。 未冷先生「ねえ、教えて。お金のない世界の、つくりかたを」 同い年の先生にそう…

失速しつつある現代世界の太平洋に、突如として総帥、天使、救済者を名乗る者達がオルトラハムという国家を創りあげた未来。オルトラハムの国民である天使だけが許可された人類の叡智を自己の…

高等専門学校で計算機工学を学ぶ鍵谷零は、ひとつのアニメ作品と出会い、その作品の結末に悲しみ、その解決策として物語を語り直す方法を模索していた。 そのとき、彼の幼馴染の佐久間明日香…

資源不足の時代を、人間の生体転用と食人文化によって生き残り、再び繁栄を取り戻した未来の日本。人を資源とする手法のために周りから人がいなくなっていくことに悲しんだ麻也際善次（まやぎ…