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「先生」として嬉しいこと

 ご無沙汰しています。小説更新に全然時間が割けておらずすいません。さて、去る2月10日、11日の2日間にわたって関東の某大学で講義を行ってきたわけですが、今回は去年の使い回し+αだから安心、と思っていたら講義スライドがミスりまくっているのに途中で気づいてテンパりまくりでした。

 というのはさておき、本日その某大学方面から、採点表とともに「できれば明日までに採点お願いします」というお達しがきて「おええー。早すぎね?」と思いつつも、まあそんなもんかと仕事の合間にサクサクとレポートを見ていたわけですが、課題を出してきた学生の濃ゆいこと。


 今回の講義は数名の講師によるオムニバス形式で学生さんはその内の一人の講義を選んで課題を提出する方式。私の課題を選んだ学生さんは7名。去年はその倍以上いたことを考えればだいぶ楽なものでしたが、IoとZigというマイナー言語を「あえて」選んで(プログラミング言語は講師が指定ではなく、学生さんが好きな言語を使える方式にしました)課題を提出した学生さんがいてビックリ。

 いやまあ、講義のときには「どんなプログラミング言語来てもOKですよ。見れますよ」とはいったんですが、両方ともまともなプログラムを見るのはほぼ初めてだったので、なるほどこういう風に書くのねと思いながらレポートを眺めていました。

 ほぼ初見のプログラミング言語でも書いてあること大体読めるのはプログラミング言語系の人間の特殊スキルともいえるかもしれませんが、課題を出した講師の思惑を上回ってやるぜ!という意思がビンビンと伝わってきて、採点をしながら「うんうん、学生はこうでなくちゃ」なんて思っていました(笑)

 実際、教える側としては「勉強になりました」なんていう殊勝な態度……が悪いとはいわないけど、あんまり楽しくはないんですよね。それは講師に媚びた結果か本当に学べたのかわからないわけですから。隙あらば講師の想定を上回ってやろうという不遜な態度でいてくれた方が本気で物事に立ち向かっていることがわかるので楽しいというものです。

 最近、大学関係者の方から「最近の学生さんは大人しい(良い子)だ」という、微妙なニュアンスの言葉を聞くことが増えたのですが、教室ではともかく、ちゃんと「良い子でない」学生さんの生の声ならぬ生のコードを見られて嬉しかったのでした。

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