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先祖返りの町作り 執筆裏話

以前の執筆裏話で、ゴブリンはもともとあんな邪悪な姿ではなかったので、拙作では登場させなかったというお話を書いたことがあります。

今回は、それをもうちょっと詳しく書いてみようかなと。

今のアイルランドがあるあたりの地域には、ケルトという民族が暮らしていました。
そこに伝わっていたケルト神話の中に登場するのがゴブリンです。

ただ、ケルト族は文字を持たない民族だったため、神話や伝説はドルイドと呼ばれる神官たちが口伝で伝えていました。

ローマ時代に、ある高官が二人のドルイドを呼びつけてその神話を語らせて記録にとってみて比較したところ、一言一句違わずに伝えられていたという記録が残っています。
それぐらい、念入りに伝承していたのです。

しかし、そんなドルイドたちに悲劇が起こります。キリスト教の伝来です。

キリスト教のような一神教では、自分の信じる神様以外を認めていないため、それ以外の神様は全て邪悪とする傾向があります。

そのため、ドルイドは邪神の徒とされてしまい、大勢を生き埋めにされてしまいました。
これによって、口伝で伝えられていた多くの神話が失われてしまっています。

また、コブリンのようなケルト神話に登場する妖精も、邪悪なものとしてゆがめられて伝えられるようになりました。

ゴブリンは、もともとは家に住む妖精で、ものを隠してしまうなどのささいないたずらをする代わりに、家人を守ってくれるという、善良な存在だったのです。

しかし、キリスト教の普及により、今のような邪悪な存在に貶められてしまいました。

ですから、現在のゴブリンのイメージは昔からあったものではないため、私の作品では登場させませんでした。

できれば、皆さんのゴブリンのイメージも改善していただけると幸いです。

4件のコメント

  • 昔ケルト神話モチーフの「テルナノーグ」?と言うパソコンゲームを友達が持っていて、よく出てくる敵は「レッドキャップ」と言う妖精でした。
    そういえば、ゴブリンは出てこなかったような気がします。
    中立で出てきた敵は、仲間にできるゲームだったんですけどね。
  • ゴブリンは善良な妖精さんですから、敵としては出さなかったのだと思います。

    ちなみに、ティル・ナ・ノーグとはケルト神話に出てくる楽園のことで、常若(とこわか)の国とも呼ばれます。
  • 当時疑問だったのですがフロッピーディスクのゲームでマップとシナリオを何桁かの番号を入力するだけで自動生成するずっと遊べるゲームだったのですが、「ティル・ナ・ノーグ2」はその自動生成したクリアマップを4つ組合せて「ティル・ナ・ノーグ」の時の4人の主人公の英雄妖精や仲間キャラが仲間や敵になるすごいものでした。

    その最後の方の戦いの前に名前を忘れたのですが「なんとかのかま」と言うアイテムで仲間全員が英雄妖精になって強力な英雄妖精装備を身に付けられるようになると言うものなのですが、僕はミニゲームのパズル的な賭け事で常勝出来たのでミドの薬と言うアイテムで魅力を400上げて魅力装備の方が最後の敵も余裕で倒すぐらい強力になってました。

    文章が長くなってしまいましたが、「ティル・ナ・ノーグ」と「ティル・ナ・ノーグ2」の自由度の高さをわかってもらえたでしょうか?
  • 私もPC-98を持っていたので、そのゲームの名前だけは知っていました。
    自由度の高いゲームだとは聞いていましたが、そこまでだったのですね。
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