今回のお題は、クリスさんの誕生時のお話です。
実は、最初のプロットでは、彼女は存在していませんでした。
しかし、書き進めてみると、序盤のルース以外の女っけが主人公にはなくて、これではちょっとお話としては盛り上がりに欠けるかな? と考えました。
そこで誕生したのがクリスさんです。
ただ、ルースと同じヒム族にしたのでは、寿命の違いからまた悲恋にしかなりません。そこで、同じ先祖返りにしたかったのですが、森の里で3人同時に存在してしまうと、設定的にかなり無理があります。
そこでしばらく悩んだのですが、思い切って前提条件のほうをいじることにしました。つまり、
「里が一つしかないから3人だせないんじゃない。だったら里を増やせばいいじゃないの」
という、軽いノリで生まれたのが島の里であり、クリスさんです。
このような思い付きで誕生した彼女は、当初はただの当て馬でした。しかし、彼女が登場するたびに私の筆はなぜか滑り続け、気が付けば予定していたプロットを書き換えざるを得なくなるほどのパワフルなキャラに成長していました。
そんなクリスさんの活躍に注目していただけると、作者もうれしい限りです。